80才爺のつぶやき、ホルモン剤は皮膚からでも吸収される。
私の記事を読んでくれた人が、脇下の皮膚の痒みでステロイド薬を塗ったら、どういうわけか肩の痛みまで治ったと書いていました。
これは本当ですよ。ホルモン薬は皮膚に塗っても体内に吸収されます。
もう30年ほど前、サンフランシスコ大学医学部の篠原カツト博士とランチをジャパンタウンで一緒にしました。彼は、アメリカの著名な医学者100の一人に選ばれた、新しい前立腺癌の治療法を生み出した人です。
そのカッちゃんとランチを食べながら質問しました。
「最近、頭髪が薄くなってきた感じがするのよ。女性ホルモンを頭に塗ったら頭髪が生えてくると思わない?」
『う〜ん、女性ホルモンね。効くと思うよ。』
「そうだろう、泌尿器科では、女性ホルモンを使うだろう、私にちょっと分けて頂戴よ。」
『頭に女性ホルモンを塗るのは構わないけど、副作用もあるよ。』
「ほ〜副作用があるのか、それどんな副作用。」
『ホルモンは頭に塗っても、体内に全部吸収されるから、おっぱいも出てきて女性化するけど、それでも良いかい。』
私は、女性化すると、困るので、頭の毛を再生することは、ここで諦めました。
つまり、ホルモンのように分子が細かい成分は、皮膚からでも体内に吸収されるのです。
でも、こういうしょうもない質問をすることで、一つ学ぶことができるのです。
大事なことは、成分のサイズなんです。
皮膚から吸収されるサイズの分子もあれば、吸収されないサイズの分子もあるのです。
例えば、コラーゲンというタンパク質ですが、皮膚が艶やかになると宣伝されていますが、皮膚から直接浸透吸収される事はありません。たんぱく質の栄養源なので、消化吸収された後に、皮膚の栄養になるかもしれませんが、皮膚に直接効くことはないのです。
コラーゲンやタンパク質が分解されて、分子が小さくなってアミノ酸と言われる状態になると、皮膚から吸収されます。
皮膚から吸収されるからといって、食事の代わりにアミノ酸を皮膚に塗れば、栄養になるかというと、そうなりません。やはり、食事として食べなければ、効率的に体を維持することはできないのです。でも、皮膚荒れには、アミノ酸を皮膚に塗れば効果があります。
若い時は、肉の塊をガンガン食べて体も大きくなるのですが、老齢では、肉がお腹にもたれるようになります。つまり、なかなか消化できないのです。それで、体が細ってきます。その場合、アミノ酸という形で、スムージーとかに入れて飲めば、老齢でも筋肉を維持できます。消化吸収とは、食品を小さな分子にして、胃腸の粘膜から吸収できるサイズにする働きです。
アメリカでは、アミノ酸はすべて、食品扱いなので、誰でも買えます。
ところが、日本では、アミノ酸は薬事法で規制されているので、自由に買えません。ただの食品を日本政府は、自由に買えないようにしています。
ですから、アミノ酸が入った飲料水やドリンクは、政府に届出をしなければなりません。
なんで、日本政府は、誰のために、規制しているのでしょうね?
成分の分子サイズが、ホルモンは非常に小さいので、皮膚から吸収されて全身に回ります。故に、更年期の治療として、皮膚に貼るホルモンパッチとか塗り薬があるのです。