初個展の記憶
初めて個展を開催したのは、2005年11月。
確か28歳位だっと思う。
名古屋栄のアサヒドーカメラの2階に、A3サイズにプリントした作品を10点ほど持ち込んで展示した。
タイトルは、「THE IMPRESSIONS ~pieces of memory~」
久しぶりにハードディスクを引っ張り出すと、懐かしい光に時を忘れて見入ってしまった。
当時は、「CONTAX T3」という高級コンパクトカメラにポジフィルムの「ASTIA」を詰め、心象風景を撮影していた。
カールツァイスのレンズで撮影したポジフィルムを現像すると、フィルムがまるで「濡れたような」艶のある作品に仕上がってきて、毎晩ルーペでそのスライドを見返しては、溜息をついていた。
まだ写真を初めて数年の初々しい作品ばかりだが、余計なことを考えず、光に対して素直にシャッターを切っていたことを思い出す。
「note」の開設記念として、約18年ぶりにその一部を掲載したいと思う。
余談だが、その後、アサヒドーカメラは閉店してしまった。それでも、今も栄に行くと、あの時の記憶が蘇ってくる。
自分の心象風景が他人と共有され、誰かの作品となるあの瞬間を。