逃避の散歩 176.呑川
◇
サザエさんの銅像が待ち構えている東急田園都市線桜新町駅南口を出たらすぐ右の角を入り、南下して国道246号・玉川通りに出ると呑川の始点、新桜橋に着く。だが、このまま先は進めないので、通りを右に少し行った所の横断歩道か左の少し坂上にある歩道橋を渡って迂回する。
犬と鶏の銅像がある呑川親水公園の北端に到着。ここまで徒歩8分。今回は新桜橋の南側にあたるこの場所をスタート地点にし、目黒区を経て大田区の羽田空港前まで流れる呑川を辿ってみる。
世田谷区と目黒区の間は暗渠になっていて、大田区の辺りから開渠になる。過去に自転車でここから蒲田までは一気に走ったことはあるが、河口まで一気に歩くのは初めてだ。
さて、親水公園を通るせせらぎと桜並木を横目に進む。稲荷橋、西山橋、御嶽橋と公園整備のために架け直された橋を過ぎていく。四つ目の伊勢橋を過ぎたところから右側に日本体育大学の敷地が見え、続けて三島橋を過ぎる。
8分に都道416号・駒沢通りとの交点となる呑川橋跡の交差点を過ぎる。この交差点で呑川親水公園は終わり、暗渠道の呑川緑道となる。区立三島公園前を通るところで左へ曲がり、その途中で宮前橋跡を経て少し上りになったところで大橋跡、そして区道の駒沢公園通りとの交点で深沢橋跡を過ぎる。
蛇足だが、駒沢公園通りは都道3号・世田谷通り(144回)の世田谷駅前交差点から玉川通りや都道416号・駒沢通りなどと交差し、等々力にある都道312号・目黒通りの交差点まで南北につながっている。
中村橋跡、八幡橋跡、新橋跡を経て複雑な六差路になっている下山橋跡を17分に過ぎ、中の橋跡、原橋跡ときて神明橋跡で右へカーブし、桜橋跡を経て境橋跡を過ぎたところで左へカーブ、そして世田谷区内で最後の橋跡となる柳橋跡を過ぎる。
26分過ぎ、右側に消防車がある建物が見えてきたらこれが目黒区に入った道標になる。ちなみにこの建物は目黒消防署の八雲出張所だ。
桜並木は続くが、区が変われば整備の状況も変わる。ここからは橋跡の道標がなく、土が丸出しの歩道を進む。交差点を通過するたびに何かの橋跡を通過しているんだろうなと思いながら先へ。三つ目の橋跡では整備中で工事者の車が停まっている上に仮囲いがされている。
都道426号・自由通りとの交点となっている四つ目の橋跡を過ぎ、少し進んだ32分に駒沢オリンピック公園の南側から通っている呑川駒沢支流緑道と合流する。
そして次の橋跡から左へ曲がり、六つ目の橋跡で「八雲橋自転車置場」と書かれた看板が目に入る。ということはここは八雲橋跡になるのか。その解釈が正しいかどうかはわからないが、とりあえず同自転車置場の横を過ぎる。やや右へ曲がった先の七つ目の橋跡から三ノ橋自転車置場になる。
この辺りから少しずつ歩いている人の数が増え始め、左へ少し振れてから右への大きなカーブを抜けた38分に都道312号・目黒通りとの交点となる中根橋跡の交差点を過ぎ、39分に東急東横線都立大学駅(38回)南側の高架下を通過する。
さすがに駅周辺なので人通りが多い。高架下を通過してすぐの関根橋自転車置場横を通り、次の交差点で呑川橋自転車置場に変わり右へカーブする。続けて次の交差点から稲荷橋自転車置場になり、そこから二つ先の交差点を過ぎたところで自転車置場が続く区間は終わる。
そしてさらに二つの交差点を越えて区立中根小学校の前を通り過ぎ、そこからまた二つの交差点を越えた48分、区立第十一中学校の校門横にある歩道へ入る。同校を過ぎると東京科学大学の敷地内を通り抜ける。以前、東急大井町線(68回)の緑が丘駅から大岡山駅へ向かうときにも通った道だ。
東急大井町線の高架下まで来るとすぐ先に東急目黒線(26回)があり、その手前右側に線路を越えるための地下通路の出入口が見える。
地下通路を抜けた54分にやっと開渠に出て、工大橋を過ぎる際に見た案内板によると、河口まで残り9.5キロメートル。続けて緩やかに蛇行する沿道を進む。世田谷区にも同名の橋跡があった境橋を挟み、1時間ちょうどに島畑橋前を過ぎる。グーグルマップによるとこの辺りから大田区に入る。
そこから左へ曲がりながら、名称のない人道橋がある石川公園前を過ぎ、島本橋から本日2本目の柳橋に出たところで車通りが一気に増え、そのまま先を進めないので左折して1時間12分に都道2号・中原街道との交点となる石川台交差点を渡り右へ進み、石川橋に来たら左折して沿道に戻る。
1時間9分に一ノ橋と東急池上線石川台駅(80回)南側の高架下にある一の橋児童遊園の横を過ぎると長い直線になる。そして二ノ橋、橋跡込みで本日2本目の宮前橋、山下橋、西の橋、雪の橋、居村橋、円長寺橋、鶴の橋、水神橋、鷹の橋、谷中橋、吾妻橋を1~2分程度の間隔で通過する。
1時間24分、境橋そしてJR横須賀線と東海道山陽新幹線がその上を走る道々川ガードを抜ける。あ、境橋は橋跡込みならこれで3本めだ。
芹ヶ谷橋、本村橋、道々橋、久根橋、橋跡を含めると本日3本目の八幡橋、仲之橋で右に曲がり、根方橋、長栄橋、北の橋と、また1~2分ほどの間隔で橋を次々と通過する。JRのガードを過ぎてから、漢字だけだと正しい読み方がわからない橋が増えてきた。
1時間39分、国道1号・第一京浜との交点となる池上橋の北側に出る。このまま真っ直ぐには進めないので、右折して今回最初のバス停となる東急バス池上橋停留所の先にある交差点を渡って迂回する。左へカーブしながら久崎橋、谷築橋、鶴林橋、今日三本目の稲荷橋を抜ける。
1時間49分に霊山橋を通過。この橋の北側奥に池上本門寺の総門がある。池上本門寺といえば、力道山、幸田露伴、永田雅一などの墓があることで知られているのをふと思い出す。妙見橋、その次の養源寺橋から右へカーブし、浄国橋を過ぎる。
1時間56分に都道421号・池上通り(142回)との交点となる池上特別出張所前交差点がある堤方橋に出る。この橋から東急池上線池上駅方面の西側へ進むと丁字路の本門寺新参道交差点がある。そこから北へ延びる道がさっき通過した霊山橋とつながっている。
一本橋、上堰橋、日蓮橋、若宮橋ときて双流橋で右へ曲がり、太平橋、山野橋を経て馬引橋を過ぎる。以前やった23区役所巡り(129回)で大田区役所から目黒区役所に向かう序盤に、この先にある宮之橋からJR線の蒲田第2号橋りょうを経てこの橋を渡り、JRの線路沿いへ進んだ。
右へ「く」の字に曲がってから左へ大きく曲がる2時間10分にいま言ったJR線の鎌田第2号橋りょうが見え(トップ画像参照)、その下をくぐって宮之橋を過ぎる。側にある案内を見ると、河口まで残り3.3キロメートルのところまで来たのがわかる。
御成橋を経て2時間16分、都道11号・多摩堤通りとの交点となる菖蒲橋を渡り、本日二つ目のバス停となる京急バスのあやめ橋停留所を過ぎて菖蒲橋交差点を2段階右折。本日2本目の仲之橋を渡ってから左折し本日2本目の柳橋を経て京急本線京急蒲田駅(85回)の高架前に架かる弾正橋へ。
橋の前に掛けられている案内板によると、弾正橋から右へ曲がりつつそのまま高架下を抜けられるはずなのだが、整備工事で塞がれているので抜けることができない。以前駅ラリーで通った時から2年近く経つがまだ終わっていないのか。
仕方ないので、左折して多摩堤通りに戻り、国道15号・第一京浜との交点となる東蒲田二丁目交差点を右折することで迂回し、その次の夫婦橋交差点を渡って沿道に戻り、工事中で仮囲いがされている夫婦橋親水公園の外周に沿って左曲がりに進む。
天神橋と人道橋がある清水橋までカーブが続き、蓬莱橋、北糀谷橋、本日4本目の八幡橋を通過する。この辺りから橋の手前で勾配が連続する。2時間39分に国道131号・産業道路との交点となる呑川新橋の交差点を渡り、橋の北側にある北糀谷交番の横にある道から大森南一丁目公園の前を過ぎる。
クランク状に抜けて住宅街を進み、少し離れた東橋の前を経て末広橋へ。グーグルマップによればこの橋から沿道があるはずなのにない。船舶の係留所のため進入禁止になっている。周囲を見て不安になり、改めて確認する。
やられた。久しぶりに現在通れない道をマッピングされた。グーグルマップはこれがある。とりあえず、橋から先を見渡すと少なくとも二つ先の旭橋まで沿道がないのが確認できたので、同橋を渡って南側の交差点を左折して町工場や倉庫が並ぶ道を進む。なんと痛恨の時間ロスだ。
東糀谷一丁目呑川公園の先にある最初の信号がある交差点で藤兵衛橋前を過ぎ、そして東糀谷五丁目公園を越えた先にある二つ目の信号がある交差点を左折して最後の橋となる旭橋を渡り沿道を入る。さすがに河口がはっきりと見えてきた。
実際に船舶が並ぶ沿道を歩くと、ここからあの怪獣(第一形態)が船舶を押しのけて蒲田駅方面に向かっていたのかと思うと、かなり大きいサイズだったのが容易に想像できる。
区立大森第一中学校に差しかかったところで道案内を見つける。案内地図の迂回路を見ると呑川新橋で北側に回る必要がなかったのがわかる。やっぱりグーグルマップを過信してはいけないな。
案内によると河口まで残り100メートルほど。さらに沿道を進むと左側に公衆トイレがあり、その向かいに堤防への階段があるので上る。
3時間3分、河口に到着。合流している海老取川を挟んだ向こう岸は東京国際空港(羽田空港、89回)だ。この北側には1998年から使用停止になっている首都高速の羽田可動橋がある。
さて、ここから最寄りの交通機関駅は、京急空港線穴守稲荷駅(89回)か東京モノレール昭和島駅(84回)となる。だが、ここはあえてこのまま引き返して蒲田駅(23、80、85回)に向かうことにする。
さっき見た案内図通りに南側の迂回路を歩いて15分、呑川新橋に戻る。さっきは露骨に遠回りしていたのがよく分かった。
28分に京急蒲田駅まで引き返す。ここからは西側にあるアーケード商店街の「京浜蒲田商店街あすと」を通り抜けて交差点を渡って歩道にアーケードが付いている「ぽぷらーど鎌田東口商店街」に移る。そして多摩堤通りとの交点となる蒲田五丁目交差点を左へ抜ける。
39分で蒲田駅に到着。とりあえず、渋谷か新宿に向かうとするか。
◇
今回のルートはこちら
(グーグルマップの仕様のため分割しました)
世田谷区から目黒区内まで
大田区内
◇