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逃避の散歩 16.北沢川緑道(その2:東急世田谷線山下駅から目黒川起点まで)

(その1:将軍池公園から東急世田谷線山下駅)より続く。

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45分経過、緑道の続きに入る。

今いる位置から見て左側が東急世田谷線の線路と赤堤橋跡のある方向だ。当然、これから進むのは右側。

西日がまぶしい。陽が沈む前には到着したい。

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道はやや北東へ向かっている。そして山下橋跡、不動橋跡を通り抜ける。

商店街から1本道が外れているだけなのに、人通りも少なく、意外と物静かなのがいい。

ほかに建物の間を通る暗渠のいいところは、基本的に車通りを気にする必要がないことだ。

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48分経過、都道427号瀬田貫井線が通る山下新橋跡に出た。

瀬田貫井線は、環状8号線と国道246号線が交差する瀬田交差点のあたりから、練馬区の貫井交差点までを通る道で、豪徳寺の商店街もその一部だ。だが道幅が狭いため、進行方向から見て右側からの一方通行になっている上に、時間帯によっては車両通行止めになる。

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49分経過、松竹橋跡。この辺りはしばらく赤堤通りと並行している。

この橋跡から左折して赤堤通りに出ると、「世田谷区立保健医療福祉総合プラザ」通称「うめとぴあ」がある。同地は斎藤茂吉の経営していた精神科病院「青山脳病院」、また同院が都に譲渡された後、今回のスタート地点である都立松沢病院の分院として始まった「都立梅ヶ丘病院」の跡地でもある。

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53分経過、区役所西通りが通る光明橋跡跡に出る。

また『鬼警部アイアンサイド』のテーマの出だしが脳内で響く。そして、ここから真っ直ぐに進めない橋跡が短い距離で3連続する。

まずは左側の赤堤通り側にある横断歩道を渡って先を進む。

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54分経過、古事記橋跡。

今度は右側、小田急線梅ヶ丘駅北口寄りの横断歩道を渡る。この横断歩道は信号がないので、左右の安全を確認したら速やかに向こう側へ。

蛇足だが、いまの横断歩道を渡ると目に入る、スーパーマーケットがある場所にはかつてマンションが建っていた。知る人ぞ知る話として、そのマンションの1階にあるテナントには『仮面ライダー』の1話と2話で立花藤兵衛が経営するスナック「アミーゴ」の外観として使われた店があった。

さっきまでとは打って変わり、ここから次の橋跡まで道幅が狭くなる。

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57分経過、公園橋跡。

今度は左側の赤堤通りの横断歩道を渡って先を進む。この橋跡で、短い間に道を横断するための遠回りが連続するもどかしい区間は終わる。

ここで補足。古事記橋跡と公園橋跡の左側、赤堤通りを越えたところに羽根木公園がある。

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少しだけ真っ直ぐに進んだところで右に折れ、58分経過。小田急線の高架下を通り抜ける。

確か、線路を高架化する前までは行き止まりになっていて通れなかったと記憶している。

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そして59分経過、梅ヶ丘橋跡でいい感じの直線道が見える。

久しぶりに遠慮せず真っ直ぐ歩ける充実感を味わうしかないじゃないか。

脳内BGMで景気のいいやつを一曲いくか。ベタにAC/DCの『Thunderstruck』で行こう。『バトルシップ』の元ミズーリ乗りの退役軍人登場シーンで流れた時は気分が昂ったな。

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1時間経過、いち之の橋跡を抜ける。

そして、1分ごとに之橋跡、さん之橋跡、之橋跡と通過する。

そういえば、一之橋から三之橋は蛇崩川緑道にもあったし、他の場所でも同様の名の橋を見たことがある。何か条件でもあるのかな。後で覚えていたら調べよう。

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1時間4分経過、宮下橋跡で環状七号線と交差する。

いや、もう今日はあの曲の出だしを流さない。さすがに飽きる。

世田谷区のサイトにも記載されているけど、この車止めがある箇所にきょうらんがあって、四之橋跡から通り抜けができなかった時期があった。

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向こう側を渡った先から淡島通りと合流する辺りまでの案内図があるので確認。「北沢川緑道桜並木と代沢の桜祭り」とか「代沢せせらぎ公園と北沢川緑道」と付けられている。

右側の宮前交差点の信号が変わったら横断歩道を渡って続きを進む。

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1時間9分経過。寺前橋跡を越え、さっきの案内図によると「北沢川緑道桜並木と代沢の桜祭り」という名称が付いた区域を歩いている。左側に人工のせせらぎが通っている。せせらぎは目的地の目黒川まで流れている。

「北沢川緑道桜並木」と名付けられている通り、この辺りから目黒川起点の周辺、池尻大橋まで桜の木が並んでいる。開花の時期になると人通りが多くなるので、土日の昼間はこの辺りを歩かないようにしている。

ここで脳内BGMを。ボニーMの『怪僧ラスプーチン』にしよう。ちょっと前に観た『鵞鳥湖の夜』で使われていて、その曲に合わせて淡々とボックスステップで踊る地元住民の集団のシーンが印象的だった。

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鶴ヶ丘橋跡、桜橋跡、鎌倉橋跡、二子橋跡を通過し、1時間14分経過。茶沢通りと交差する橋場橋跡で信号待ち。その名の通り、茶沢通りは進行方向から見て右(南)なら三軒茶屋、左(北)なら下北沢に行ける。

信号が変わり、横断歩道を渡る。

代沢橋跡、中下橋跡、一本橋跡、稲荷橋跡、山下橋跡を通過する。各橋跡は橋欄が残っていて橋名板があるのでわかりやすい。また、暗渠になる前の名残がわかることも個人的にはポイントが高い。

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1時間22分経過、福寿橋跡のある代田せせらぎ公園の前を通過して下代田橋跡。信号待ちをしてから、淡島通りと交差する淡島交差点の横断歩道を渡って先を進む。

渡る側の信号の先にある道は東京都道420号鮫洲大山線だ。蛇崩川緑道と交差していることは以前記した。ここから目の前の淡島通りの一部を通り、京王井の頭線池ノ上駅の前を抜け、以前、渋谷から下北沢まで歩いたときに通過した世田谷、渋谷、目黒の三区の境界線がある三角橋交差点に出る。

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大石橋跡、早瀬橋跡、さんちょう橋跡を通過して1時間27分経過。

ちょっと先に見える工事用のカラーコーンが立っているあたりは、鮫洲大山線を淡島通りまで通すための新設工事をしている。以前、気になって調べてみたら「補助第26号線」の一部区間とされているが、実質は鮫洲大山線の再整備だ。その是非はともかく、今しか見れない景観があるのは間違いない。

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1時間30分経過、四ツ目橋跡を越えたあたり。終点はもうすぐだ。

今回の締め脳内BGMはマイケル・ケイメン『バンド・オブ・ブラザーズ』のメインテーマ。このドラマはSS将校がルガーP08持っているなど細かい突っ込みポイントがあるけど好き。ボーカル入りじゃなくてインストゥルメンタルが断然いい。

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1時間31分、なんとか陽が沈む前に目黒川起点に到着。

ここは烏山川緑道との合流点でもある。烏山川緑道の起点は今回のスタート地点から近い芦花公園の辺りからで、同じように途中で東急世田谷線の線路と環状七号線を通過して、三軒茶屋の近くを通過してここまで来る。

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国道246号線に出たところで空が完全に暗くなった。起点に到着できたのは、本当に数分の差だったんだな。

済ませておきたい用事を思い出したから、池尻大橋駅から地下鉄に乗るか。