逃避の散歩 43.日野市内鉄道駅ラリー(その1)
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また、初めて降りる駅に来てしまった。
ここは京王線百草園駅南口前。
前回の板橋区(41、42回)同様、特定の地域内にある鉄道駅を踏破して行こうと思う。今回は日野市だ。幼いころに多摩動物公園と多摩テック(閉園)へ行った記憶しかなく、どんな地理かまったく土地勘がない所だが、グーグルマップで調べながらルート構築してみた。
日野市内にある駅の数は12。うちJR線2駅、京王線5駅、多摩モノレール5駅。京王線と多摩モノレールの各2駅はほぼ同じ場所にあるが、今回は別々にカウントしておく。すでにスタート地点が百草園駅のため、通過する駅の数は残り11となる。踏破順はこんな感じ。
京王線百草園駅→多摩モノレール程久保駅→京王線動物園線および多摩モノレール多摩動物公園駅→京王線南平駅→京王線平山城址公園駅→JR豊田駅→JR日野駅→多摩モノレール甲州街道駅→多摩モノレール万願寺駅→多摩モノレールおよび京王線高幡不動駅。
実は4時間後に用事があって、京王線高幡不動駅から電車に乗って用事のある現地に行く時間を考慮して遅くとも3時間10分以内に踏破しなければならなくなった。やれるのか? やりますか! 行きますか!
百束園駅南口前を通っているのは川崎街道。以前、稲城市を歩いた時(35回)に少しだけ通っている。へえ、こんなところに繋がっているのか。
3分経過で三沢東交差点、6分経過で妙に味のあるボロボロの案内看板が印象的な下郷公園がある三沢交差点、8分経過で周囲に変電所がかつて近くにあったであろう高畑変電所前交差点、9分経過で三沢西交差点を抜ける。12分経過したところで百草団地入口交差点を通過した先に電車の高架が見える。
高架は高幡不動駅から出ている京王動物園線のものだ。幼稚園と小学校の遠足で多摩動物公園に行くために乗ったのは覚えているが、こんな線路だったのか。
それを越えたすぐのところに下を程久保川が流れる三沢橋の前に差し掛かる。端を越えずに左折して程久保川沿いに進む。
視線の先には多摩モノレールの線路が見え、程久保橋交差点で都道503号線・多摩モノレール通りへ入る。ここで右側は程久保川、左側は京王動物園線の線路が並行する。交差点の歩道橋を渡り、少し歩いたところで最初に通過する駅舎が見えてきた。
20分経過、多摩モノレール程久保駅を通過。
このまま多摩モノレール通りを歩いていく。23分経過で橋と合流する中程久保交差点、27分経過で明星大学北交差点を通過する。この通り、人通りが皆無に思えるくらい人とすれ違うことがなく、静かな道で心地よく歩ける。
この交差点を越えたところで上り坂になり、程久保川も左側に移ってその先に駅舎と商業施設が見える。次の駅に近づいている。
30分経過、多摩モノレール多摩動物公園駅前と……
京王動物園線多摩動物公園駅前を通過。昔の記憶は何だったのかと思うくらいに様変わりしてしまった。そもそも、遠足に行った幼い頃はまだモノレールが通っていなかったほどの大昔だ。
多摩動物公園に向かう横断歩道を渡って歩道を変えて先を進む。3分ほど進んだところで多摩動物公園南交差点で道が大きく左右に分かれ、右側の相模原立川線に行く。ここで多摩モノレール通りとはしばしのお別れだ。
36分経過したところでバッティングセンターの隣にある都立七生公園の入口前、そして木々に囲まれて妙に味わいのある中に参道の狭い階段が奥へ伸びている秋葉大権現社の鳥居前を通過する。そして39分に中央大学北交差点、42分に程久保六丁目交差点を通過する。
そういえば多摩テックがかつて多摩動物公園の近くにあったと思い、事前に検索したら、この交差点から見える左前の緑地が多摩テックの跡地だということがわかった。
多摩テックは本田技研工業の子会社が経営していた遊園地で、幼かった80年代に数回連れて行ってもらい、ゴーカートを乗りまくったな。現在鈴鹿サーキットでも使われているマスコットキャラクターは手塚治虫のデザインだったりする。
この交差点を越えたあたりから道は都道155号線・町田平山八王子線となり、緩やかに上りだったこの道も次の信号を越えたあたりから下りになる。大きく緩やかに左へ曲がり、44分経過したところで奥山坂下交差点を右へ曲がって平山通りに入る。下り坂はまだ続く。
47分経過。坂を下り切り都道173号線・北野通りと交差する平山五丁目交差点に来たところで進むべき道を間違えていることに気づく。本当は下り坂に入ってすぐのところにある信号を右に入るはずだったのだが、あまりに心地よく歩けたのですっかり忘れた。
まあ、やってしまったことは仕方ないし、味のある看板(トップ画像のこと)を撮影できたのでよしとしよう。
さて、このタイムロスを加味してどのようにリカバリーするかだ。幸いなことに、この交差点を交差している北野通りに出るのは最初から決まっていた。このまま右折して進もう。
進んで9分ほど経ったところで南平駅入口交差点に差しかかり、そこを左に入ると踏切とその右隣りに駅の姿が見える。
1時間4分経過、京王線南平駅前を通過。踏切を渡り、最初の角を左折してそのまま直進し。川原畑南公園の前を抜けて京王線の線路沿いに出る。最初の踏切を渡り、そのまま線路沿いを直進していく。
踏切を渡った理由は、次の平山城址公園駅の改札口がこちら側にしかないからだ。この線路沿いの道は人通りがほぼなく、車もほとんど通らない静けさがあり心地がいい。
1時間13分経過したところで陸橋が見えてくる。この橋を通るのは都道155号線・平山通りだ。そしてこの橋を左側に行ったところに平山五丁目交差点がある。要は行って戻ってきたことになる。
本来、平山五丁目交差点に来たら次の平山城址公園駅が近いので、先に平山城址公園駅を通ってから南平駅へ進み、次のJR豊田駅に行くべきだったかもしれない。
なぜこんな面倒くさいことをしたのかというと、最初にルートを決めた時にその方法も検討はしていた。しかし、それで豊田駅に向かうには迷いやすい道を通るのでリスクが上がる。すると、時間制限がある今の状況で間違えにくい道を通るのが最善だと思ったからだ。
陸橋の真下は歩道がない。大抵はその近くに横断歩道があるので左折するとやはり横断歩道が見つかる。それを渡って線路寄りの最初の角を左折し、駅のある方向から来ている用水路を通る。事前に調べた時の記憶が確かなら、この線路の向こう側を流れる浅川が水源となっているものだ。
1時間18分経過、平山城址公園駅前に到着。ここで改札前にコンビニがあるので、水分補給用の飲み物を買い水分補給をして2分ほど休憩。
幸いなことに、改札口の横に線路の向こう側に抜ける地下道があるのでそれを利用して向こう側に抜ける。そこから少し左に入って浅川の河川敷に出て平山通りを渡す平山橋に行くのだが……
河川敷が整備工事中になっている。もしかしたら、ここからわずかな距離だけで、平山橋寄りのところは工事していないのではないかと思い、引き返して橋寄りの河川敷入り口があるところまで行く。やはり整備工事中だ。
またどうやってリカバリーするか、経験的な考えから一つの予想が浮かぶ。
川を渡す橋のたもとには大抵、歩行者用階段があるはずなので、とりあえず橋のたもとまで行ってみる。それでもし階段がなければまた考えるといった具合だ。というわけで、平山通りの陸橋までこのまま移動する。
平山城址公園駅駅の地下道を抜けて8分経過したところで、平山通りの陸橋まで戻り、浅川の河川敷がある方向を見ると、そのまま平山橋に繋がっている。たもとの手前、右側をよく見ると階段がある。読みが当たった。
陸橋の下をくぐり、階段を上る。
1時間29分経過したところで、平山橋南交差点に出る。このまま橋を渡って平山通りを進んでいく。
橋を越えたすぐの平山橋交差点から上り坂となるが、次の平山北交差点で道は平坦になる。東平山二丁目交差点を越え、豊田三丁目交差点の先に陸橋とその下にJR線の送電線が見える。
横断歩道を渡り、線路の方へは行かずにすぐ右折し、進行方向から見て右側に渡れる最初の横断歩道が見える5つ目の角を左折。
八王子街道踏切に出る。実は踏切を渡らずに右へ入ればJR豊田駅南口に行けるのだが、事前にルートを調べた時に若干遠回りになることがわかったので、あえて踏切を渡り、目の前に見える坂を上って北口へ回ることにした。
電車が通過して踏切が開いた。渡って坂を上り、自転車置き場の脇を通りぬけると、JR豊田駅北口前に到着。ここで1時間46分が経過した。