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【 交換から贈与へ 】恩が巡る“ギフトエコノミー”は小さなカフェから始まる🤲💞

先日、『Karma Kitchen(カルマキッチン)』という、「ギフトエコノミー」を体感できる社会実験イベントに参加してまいりました ☻

「ギフトエコノミー」という概念を知り、贈与だけで生活する方々と出会ったことで今までの「お金を稼がないと生きていけない」という常識がガラガラと崩れたのは昨年の10月でした。

【 ギフトエコノミーって? 】
お金による売買や取引ではなく、無償での「贈与」や「分かち合い」によって、モノやサービスが循環する経済のあり方。

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そんなギフトエコノミーを誰でも体験できるのが「カルマキッチン」です。創設者はアメリカ人のニップン・メッタさん(出典:東京アーバンパーマカルチャー)。そして、「カルマキッチン」の中心にあるコンセプトが、こちらです。

あなたのお食事は、あなたの前に来たお客様によって支払われています。

カルマキッチンでは基本的に以下のような枠組みで運営されています。今回参加させていただいたイベントも、まさにこのような形でした(約10年にわたって関東でも関西でも開催されているとのこと!)。

・来店するお客様の食事は前の方からのギフトで提供される
・食事代を支払う義務はない
・日本でも20回以上不定期で開催されている
・ボランティアスタッフで運営されている
・働く人の時間も、空間も、お食事も全て、お客様への純粋な贈り物(ギフト)として提供される
・運営し続けられる理由は、「次のお客様にも同じ体験をしてほしい」という感謝の気持ちがギフトとして贈られるから

カルマキッチンで体験した奇跡のイチブをご紹介

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☝︎今回の会場は埼玉県のLOHASなレストラン『BAOBAB』
『BAOBAB』さんは有機減農や、とれたて地元野菜にこだわったLOHASで素敵なお店です。お店の外からもうすでに温かな雰囲気が漂っていました。

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☝︎菜食ランチを注文
料金表がないまま、メニューを頼むのは何だか不思議な感覚でした。美味しさ以上に「優しさ」を感じる料理はあまりありません。一つのお皿に乗るまでの過程でどんな人たちがどんな想いでこの野菜や穀物をつくってくれたのでしょう。一つひとつの愛を取りこぼさないよう、想像力を巡らし一口ずつ味わいました。

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☝︎食事の際に、手紙と封筒が渡される
僕が受け取ったのは、なんと3年前に恩を贈ってくれたひかりさんという方(タイムカプセルみたいですね)。その封筒にお金を入れて次の人に「優しさ」を送る人もいれば、大切な家族や友人などに「優しさ」を送る人もいます。また、スタッフとして次回ボランティアをしたり、この場で自分の特技やギフトを見せることで「優しさ」を次の人に送る人もいるとか。

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☝︎オトちゃんがギフトしてくれたのは「青いバラ」
参加者の一人であるオトちゃんは小学3年生。この日のために折り紙で「青いバラ」を織ってきてくれました。その理由は「青いバラには願いを叶える力がある。お金や食べ物がなくて困っている人たちや、大人になりたくてもなれない子どもたちの願いが叶うようにという祈りの気持ちで織った」そうです。そんな純粋な目で語るオトちゃんに大人たちが心奪われたのは言うまでもありません⋯。

ちなみにオトちゃんは、生まれ変わったらキツネ🦊か白鳥🦢になりたいとのことでした(理由はどちらも「振る舞い美しいから」だそう)。なんかもう、存在が天使みたいな子でした。

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☝︎カルマキッチンを日本で立ち上げた石丸弘さん
この記事の初めに、「贈与だけで生活する方々と出会った」と申し上げたのですが、その一人が石丸弘(いしまるひろし)さんでした。弘さんは、「ギフトに生きる」を人生のコンセプトに、へいわな世界につながるすべての活動を無償で行い、その生き方をまた無償で応援する人たちにあらゆる生活材料(家・お金・食べ物など)をギフトされて生きている方です。

弘さんは、立ち上げ人として「ギフトエコノミーって何だろう?」ということを子どもたちにもわかりやすく語ってくださいました(その内容はまたの機会にご紹介しますね^^)。弘さんについては、以下のnoteに詳しいのでご興味のある方はご覧ください!

編集後記

交換や競争で成り立つ資本主義経済の常識を超えた新しい仕組みとして世界中で注目されている「ギフトエコノミー」ですが、実は日本の地域社会において古くから存在しているし、地方に行けば今でも当たり前のように行われていたりします。

ただ、「あらゆるものが誰かの善意で成り立っている」ということを僕たちは忘れてしまいがちです。そんな誰かの愛に気づくセンサーを磨くことのできる素晴らしいムーブメントではないでしょうか。改めて、この機会にご招待いただいた親愛なる友人の佐藤芙美さんに感謝申し上げます。

素晴らしいお店がたくさんある鎌倉でも開催されたら、地域コミュニティが活性化する(大根専門店『福来鳥』さんとか)一つの触媒になる気がしています。「参加してみたい」「運営してみたい」という人は、カルマキッチンの皆さまにおつなぎしますのでお気軽にお声掛けください ☻


noteを読んでくれてありがとう! 僕らしく、優しさのリレーをつなぐよ。