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悪と欲望とリスク

先日ある人が
「正義とか悪とか判断せずに、
 その人の欲望が気になる」
と言うのを耳にした。
その人曰く、
「悪と断定して追求すると
 相手が心を開かない」

この言葉を聞いて下記を思った。
・善悪を断定することで、
 観察力が鈍るのではないか
・大抵の人は、何か意地悪してやろうと
 思って害をなすのではなく、
 自分の叶えたい欲望が
 あるだけなのではないか

こう思い始めたら、
ニュースや事件に対しての解像度が
高まっていく気がしている。
悪だという断定は
その対象と観察者の双方の観点で
情報交換を阻害することに
なるのではないだろうか

ルックバック

このように考える日々の中で
「ルックバック」(原作:藤本タツキ)
という映画を見た。
(正確には冒頭30分だけ見た)

地方の小学生(主人公)が漫画家を目指して
懸命に漫画を描いている姿に対して、

友達や姉は
「もう中学生になるのに
 いつまで漫画描いてるの」
「お母さんもあんたのこと心配してるよ」
と声をかけるシーンがとても心に残った。

皆と同じ道、皆と同じやり方ではない時
周囲の人間は皆と同じになる事を
アドバイスしてくる。
これは"あるある"だと思う。
(その人が本当に進みたい道が
 皆んなと同じ道でなかったとしても)

こういう周囲の人は
その人が心配なのだと思う。

「自分の知らない道は危険だ。その道は
 きっと危ない(行ったことないけど)。」
この様に思うのではないだろうか

はたまた、
「自分の知らない道を行って
 存在が遠くなるのがさみしい」
この様に思うのではないだろうか

つまり、周囲の人も
悪意や善意だけで言葉をかけるのではなく
その本人の欲望で声をかけるのだと思う。

リスクと挑戦

周囲の欲望が、時にその人の
行動を阻害するならば、
それはリスクだと思う。

その一方で、下記のような言葉がある
「得られる対価は、
 払ったリスクの大きさに依存する」

つまり、大きな挑戦をして
大きな対価を得たいと思う時
周囲からは反対されたり、孤立したりする
こういうリスクを払うことが
必要なのではないか

逆説的に
自分の現在の挑戦を振り返って
何某かのリスクを
とっているように思えない時
その挑戦で得られる対価が
自分の期待に見合う可能性が
低いのでは?と思った。

リスクの分類

リスクは欲望と対なのだと思う。
リスクには、
いくつか代表的なものがある。

・経済的なリスク
・人間関係のリスク
・心理的なリスク

経済的なリスクは例えば、
新規事業に莫大な融資をもらって
失敗するなどで

人間関係のリスクは例えば、
誰かに対して、悪影響のある決断や、
誰かと共にする時間を削減することなどが
該当するだろう。

心理的なリスクは例えば、
「どう思われるのだろう?」
「こんなこと分不相応ではないか?」
と不安になったり、
「こんなことできない恥ずかしい」
と思う心理的なハードルである。

3つ目の心理的なリスクは
(個人的には)実害が少ないと思うので
積極的にリスクをとっていきたい。


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