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民族音楽よ流行れ!~ケルト風J-pop10選~
4つ打ち人工ドラム音できらびやかな楽曲がジャポネスクを席巻して幾年……
コンガでぽんかぽんか叩いてウィンドチャイムがしゃららんと鳴り
笛がひょろろーと舞う音楽はそれはそれは稀有な存在だと思います。
主に【アトリエ】シリーズや【アルトネリコ】シリーズを始め
ゲーム音楽ではよく使われているのですが
なかなかJ-popでは聴くことが出来ません。
それでも、
ごくまれ~にそんな音楽がチャートに出現すると
その度に私の琴線がピッキーンと張るわけです。
やっぱり民族風音楽はいいな!と。
というわけで今回は
そんな稀有な編曲を施された楽曲を紹介いたします。
エスニック(アラビアン)、ジプシー(スパニッシュ)等、
まぁ一重に民族風と言っても色々あるわけですが
今回はケルティックに特化してみます。
でも正直みんな思いませんか?「あ、なんかこの曲調いいな」と。
少なくともヴィジュアル系よりは腑に落ちやすいと思うんですけどね。
でもなぜか劇的には増えない不思議なジャンル。
幻想J-popを召し上がれ!
①約束 / KinKi Kids
おそらくこの曲調で2番目に売れたのがKinKi Kids。
堂本剛ならソロでもやりそうな曲調ではあります。
三拍子でシタールが爪弾かれ民族風J-POPのお手本のような楽曲。
作曲を担ったのは加藤裕介。
あ、水樹奈々とか藍井エイルの作曲家だと気づいて
この曲で本格的に贔屓するようになりました。
なにげに彼らは『フラワー』『ボクの背中には羽根がある』等
ちょいちょいこの曲調でヒットさせてます。単純にすげぇ。
②ウソツキ / 上戸彩
彼女のルーツになにか関係あるのでしょうか。
音楽活動が主でないはずなのにこんなにマニアックな曲調に挑戦するとは。
笛もちゃんと鳴っていてアコギソロもそれっぽく、本格的です。
なのに歌詞は超普通のラブソング。なんだこのギャップは。
ちょっと島谷ひとみが歌いそうな感じではあります。
織田哲郎作曲ということもあり
相川七瀬の『今でも……』っぽくもありますね。
③雫 / スキマスイッチ
大橋卓弥の声質が堂本さんちの剛と光一を足して割ったような感じなので
非常に上記の『約束』と聴き心地が似ています。
たださすがはスキマスイッチ。
歌詞もちょっと"森"に寄せています。
笛とヴィオラもいい感じに舞ってますね。うん、ナイス編曲。
彼らの曲で1,2番目に好きな曲。
一回この方向性だけでコンセプトアルバム作ってくれないかな。
④Ta-lila / ナナムジカ
『くるりくるり』が有名ですが、
基本的にナナムジカはだいたいこの曲調です。
だから正直全部好き。フルアルバム1枚しかないのが惜しい。
声がまたいいですよね。ずっと細かく震えていて独特です。
作曲も自分たちで行ってるのがまた好感。
左で鳴るシタールがちょっとアラビアンっぽいかも。
民族楽器フル動員でなんかいろんな国の香りがしますね。
名前の似てる東京エスムジカも超オススメ。
⑤今、咲き誇る花たちよ / コブクロ
もう前奏がどえらい泣かせにかかってます。
伴奏がおとなしくなって歌メロに入るといつもの彼らですが
それでも笛でオブリガード入れるあたりがニクイです。
基本バラードが多いので熱心に集めてはいませんが
ちょいちょいドツボな楽曲を発表してくるので
シングル以外でもオススメあったら是非教えて下さい。
⑥世界中どこを探しても / 北原愛子
世にも珍しい、基本的にはジプシーJ-POP遣いの彼女。
その中で変化をつけるためかこちらでは牧歌的な方向に接近。
そのあわせ技は反則です。好き過ぎます。
笛もパーカッションの音もかなり民族徴が意識されていて本格的。
いやぁさすが堂に入っているし音色にこだわってますねぇ。
BESTアルバムしか持ってないので、他のスタジオアルバムも揃えようかな。
個人的には女性版ポルノグラフィティ。
⑦メヌエット / 山崎まさよし
まさに現代に生きる吟遊詩人。
声質も民族音楽に似合っていて焼き付け感が全く無いです。
ファルセットとの境目のミックスボイスがまた最高。
アコーディオンってのもかなりポイント高し。
アコギの音色もカッティング気味でさりげないテクニックが光ります。
……今知ったんですがこれ一応ゲームソングだったんですね。
カテゴリをちょっとミスりましたが、
でも彼をアニソンアーティストと呼ぶ人はいないと思うので
このままにしておきます。
⑧ココロイド / アーマーガールズ
こういうのってアイリッシュパンクって言うんでしたっけ。
底抜けに明るい雰囲気をまとっており、
アイドルに歌わせる民族音楽に超似合ってると思います。
仮面女子のプロダクト自体がマニアックな曲調をあてがう傾向にあるので
どの派生ユニット聴いてもいろんな曲調で楽しいです。
このアーマーガールズだけでフルアルバムまで漕ぎ着けてほしかったなぁ。
⑨シスター / ポルノグラフィティ
おそらくこの曲調で一番売れたのが『アゲハ蝶』。
ですが更にそれよりも民族調を濃くしてリリースされたのがこちら。
伴奏だけ聴いてると後述する"専門家"にも引けを取りません。
彼らは初期から一貫してジプシーな楽曲が多く、
プロデューサーの意向だったらしいのですが
途中からは自らも意識している模様。
もはやポルノっぽい、それが代名詞になっています。
⑩日々の羅針盤 / SeanNorth
日本で唯一のベテランアイリッシュボーカルバンド。
正直彼女らの新作アルバムが
死ぬほど美麗だったので書き始めたこの記事です。
もう、ほんと民族風を極めています。
なんだこの完璧な布陣。もう全員正式メンバーにしちゃいなよ。
まぁ実は上記のアーマーガールズはこのメンバーが手掛ているので
作者かぶりです。
つまり、気に入った作曲者を辿れば
似たような曲調を探せるというわけです。
これは好みの楽曲を探すときの鉄則ですよ!
おまけ:アニソン・ゲーソン歌手
ここは上げるときりがないのでだいぶ端折って紹介します。
①白夜幻想譚 / 霜月はるか
立ち上げる同人サークルは全てオーガニック。
民族音楽か和風に寄るかしかしないと言っても過言ではありません。
まぁこちらの楽曲は牧歌的と言うよりは幻想的ですが
多重録音のお手本として挙げさせていただきます。
KOKIAとかCeui、志方あきこ等が多用するやつです。
②dorchadas / Rita
Ritaもまたこういう曲調を担うことの多いアーティスト。
アルト気味の声が霜月はるか等とはまた違った雰囲気を纏います。
カヒーナ、飛蘭あたりも含めていいかもですね。
アコーディオン風のアイリッシュパンク風。
もういい感じにミックスしてて理想のゲーソン。このゲーム知らないけど。
③優しい夜明け / See-Saw
幻想的な音楽をお求めなら梶浦由記を聴いておけば間違いないです。
kalafina、FictionJunction YUUKAにも、もちろん該当曲多数あり。
Revo率いるSound Horizon、Linked Horizonも
ここに入れていいかもですね。
中でもSee-Sawはイージーリスニング的にも完璧。
石川智晶は普通のポップス歌っても摩訶不思議で幻想的です。
④旅の途中 / 清浦夏実
そもそもそういうテーマのアニメなら必然的に充てがわれます。
アニメは見たことないのですが小説を読んでいれば
この曲が如何に物語にジャストフィットしているかよく解ります。
【狼と香辛料】。貿易に重点を置いた、かなり面白い作品ですよ。
⑤環-cycle- / 糸奇はな
【魔法使いの嫁】
こちらは原作漫画もアニメDVDも嗜み、映画も見に行った大好きな作品。
それを彩ってくれた神曲、ありがとうございます。
というのも、実は上記の『旅の途中』と併せてZABADAK吉良知彦作曲。
上野洋子といえば【幻想水滸伝】でもお世話になりました。
自分のルーツに再会できた思い入れも深い作品です。
Afterword
一個紹介するとあれもこれもとでてきて選出が大変でした。
最終的にジプシーとアラビアンは次回にまわすとして、とか
このアーティストはまとめて別の機会のほうがいいか、とか
無駄に悩みました。
植松伸夫とかすぎやまこういちとかが評価されるなら
この曲たちももっと評価されるべきでしょ!!
と声高に叫びたいのです。
とりあえずSeanNorthは日本人全員履修しましょう。笑
次回は1/23更新予定です。よしなに。
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