借金200万円を完済しました [ニゼロ♯20・完結編]
二年前の今頃、前職をクビになりました。
原因は端的に言うと社長との金銭トラブル。
2020年は御存知の通りコロナ真っ只中で
ほんとにここですべての歯車が狂いましたね。
そもそももとを辿れば、もともと向いてなかったんですよね。
タレントのマネージャーなんて。
一番最初に倒れたのは2019年11月。
私はこれまで大きな病気をしたことがなく
成人してから病院なんて一度も行ったことなかったのに
7月のVtuber案件で振り回されまくり、8月の中国遠征、
9-10月でメンバー脱退・加入で過労が祟り
実はここで一度肺炎で死にかけました。
多分死ぬほどタバコも吸ってた。
医者から「いますぐ入院しないとかなり危険」と診断されましたが、
ただ次の日から名古屋遠征だったためそれを拒否。
持ち前の自己治癒能力と薬でなんとか耐えていました。
次に体が不調を訴えたのが2020年1月。
それまで4人居た社員のうち3人が辞めます。
つまり私一人になりました。
7ユニット総勢20人以上のタレントを私が一人で受け持つ状態。
そんなの体が保つわけがありません。
半ば、系列会社間で新年会があったのですが、
メンバーから「顔が真っ青すぎます」と社長に直訴してくれて
なんとか午後半休を頂き不参加。
思えばここで親会社の社長に挨拶してないのも心象悪かったかもな……
私が借金を抱えた経緯
2020年は本当に勝負を仕掛けようとしていまして
2019年12月24日に「2021年1月にZeppTokyoへ立ちます」宣言。
このような日程を公開しておりました。
このライブツアーを「PRELUDE」(序章)としているのは
この最終日、2020年3月31日にメジャーデビューを発表し、
そこから大型フェスへの出演→Road To Zepp本編となる予定だったのです。
ところが、2月末くらいから徐々にコロナの足音が迫り
実際対バンライブでも急遽出演をキャンセルするユニットが出始めました。
そして3月のワンマンツアーの頃には客足は半減以下。
4月1日より緊急事態宣言。
それに伴い、ライブハウス側からこのツアーファイナルの延期要請。
ここに向けてかけていた予算が回収できないことが確定してしまいます。
この時点で50万くらい立て替えてたかな。
主に大阪名古屋の会場費と遠征費、東京のグッズ準備等・
メジャーデビューのための諸々。
加えて、前述の通り客足が遠のき収入がなくなり
私の給料もこの月から未払いとなります。
(ついでにこの辺りから前年の中国遠征のときの給料を払ってほしいとせっつくことになります。まだ貰ってなかったので)
7月1日にメジャーデビューとこの日発表する予定だったので
4月1日よりもともと予定していた90日間生配信に入ります。
(※↑今もYouTube上に90日間分全部公開されています)
完全にプロモーションする機会は失われリリースイベントもできない、
この配信企画を予定してなかったらと思うとゾッとします。
この時メンバー5人が3ヶ月間だけ同じ家での共同生活が始まりまして
家賃はちゃんと社長が負担。(部屋は自分が探しましたが)
それは良かったのですが、都度発生する企画費等は
近くに住んでいる私しか対応できないため私が負担。
24時間体制で監視するのでこれが非常に苦しかった……
ちなみに知ってる人は知ってると思いますが
メンバーへはオンライン物販でバックが有りました。
最初はそのうちの10%私に入れるという話だったのに
社長はそれを忘れたふりして払ってくれなかったんですよね。
もうこんなことが終始まかり通ってました。解せぬ。
本来はライブとかもこなして適度に気分転換もできたはずなんですけどね。
なにより収入がないので何もできません。
なのに仕事は常にある状態。
もちろん他のユニット・ソロも見ている状態ですよ。
明確にはわかりませんが、ここで鬱を発症したものと思われます。
一応、ツアーファイナルは延期という形をとっていたので
次の日程を決めなくてはいけません。
一縷の望みをかけて、配信最終日である6月30日、
メジャーデビューシングル発売一日前に振替を予定します。
ところが、これも結局世間的に回復しなく
たしか2回めの緊急事態宣言だったよね?
それでやむなく延期。さらに心労が嵩みます。
さらに、ここでの購入特典が厄介。
2ndも続くのですが、特典の殆どを一回私が立て替え……
おいおい、事務所だけじゃなくレコード会社まで私を苦しめるのか。
(※CDの特典やリリイベ等は基本レコード会社が請け負うものです。)
あと知ってか知らずか、自分のユニット以外の会場費も
何故か我がユニットの財布から一回立て替えといてとか言う社長。
収入がないので生活費も困窮し借金する始末。
これらでだいたい一年で100万円くらいかな。
もう手に負えない状態です。
一応7月半ばくらいからイベントはちょこちょこ出られて
ちょっとだけホントは収入はありましたが
未精算のものを処理するだけで手持ちがなくります。
精算が終わった領収書だけを社長に提出する日々。
それを横領していると勘違いされ口論になったり。
そして来ました、大問題の2021年1月10日に決定した振替公演。
本来はZeppで演る予定だったのを
とてもそんな人数を集められる活動ができなかったので
規模を縮小してクラブチッタでの公演。
ただ、1月7日に三度の緊急事態宣言が発令され
一応敢行はできましたが来場者は予定の1/3以下……
新たに費用がかかっただけでまたも回収できませんでした。
箱代は社長が払いましたが
バンド代とかPA照明費等もろもろ合わせてここでも更に50万ほど借金追加。
完全に追い打ちです。
無給にも関わらずメジャーデビューしたばかりのユニットに
無休で尽くした結果、鬱が悪化しフェイドアウト。
リアルで700日連勤とかそんな感じ。
立て替えたほとんどの予算を精算させてくれないまま
私は無職となりました。
正直もうクビになる半年くらい前から私の心は折れていて
最後の決め手になったのは
2020年10月くらいに「休ませてください」と音を上げた際、
ようやく一日だけ全てシャットアウトして休もうとした日に
中国から一本の電話があってトラブルが起こったことですかね。
3時間くらい説教されて結局それも自分が払うことになって
休みは潰れるは借金は増えるはで心が壊れました。
これらを合わせて約200万円。
これが私が負った借金の内訳です。
私が借金を返済した経緯
2021年3月から現場を離れたわけですが、
5月まではメンバーや新マネージャーとはつながっており
そのマネージャーから報酬を貰う形でサポート。
5月におそらくそのことが社長にバレてグループラインから強制退去。
6月以降は本格的に引きこもりになりました。
しかし、元同業者から連絡をもらうことは少なくなく
ライブハウスやイベントのサポートをちょこちょこ頂き食いつなぐ日々。
ここで今もやっているwebデザインや広告の仕事のツテができます。
デザイン関連は身内からしか受けていないので
病気のことは必ず事前に明かしています。
よって締切は待てるだけ待ってもらう形で無理なくという感じ。
かなり負担は少ないです。
一番大きかったのはオリンピック関連のバイト。
これがとっても時給が良かったのです。
さらに別のツテでワクチン接種会場のバイトもふってもらえるようになり
そちらも同様に高時給。
もう詰められるだけ詰めて働きまくります。
ここで80万くらい返済しました。
普通に働けば普通は借金なんてしないのよ!
という当たり前を改めて実感しました。
ただ、もちろん期間限定なので2022年以降どうしようかと悩んでいました。
ハローワークへ行ってみると、「まずは病気を治してください」と言われ
区役所へ行くことを勧められます。
2020年10月に精神科へ伺っており、鬱と診断され通院していたのですが
実は金銭的な理由で2021年から通うのをやめていたんですよ。
もともと一時的な支援を受けられる手続きはしていたのですが
もろもろ話し合ってみると
その返済義務の控除、加えて継続的な支援をいただけることが判明。
ちゃんと障害者手帳を取得し、
ようやく2022年から再び通院が可能になりました。
これでなんとか生活できることが確定。
そして2022年3月より、これまた元同業者のツテで
イベントスタッフに従事させてもらえることになりました。
ツテというか、
とあるライブイベントの打ち上げで同席した一人からのお誘い。
大手CDショップの店長さん。
飲みニケーションというのはなにげにいまでも重要なのかもしれません。
さすがにオリンピックやワクチン接種ほどでは有りませんが
というか最低時給ではありますが
何より私の病気に理解有り、出勤日が多くなく
また休日や休憩を自由に取らせてくれる環境で
今でもそこでお世話になっています。
※尚、マネージャーやスタッフしてほしいという依頼も多かったのですが
もうこんな目に遭いたくないので丁重にお断りさせていただいております。
今月で約一年。
区からの支援とwebデザインとイベントスタッフ。
あとこちらnoteでのサポート。
こちらで先日、すべての借金を返済し終わりました。
これで毎月請求が来るものは完済。
あとは数名の友人から借りた計10万円ほどを返すだけです。
友人らは優しいので
「返すのは別にどっちでもいいよ」と言ってくれてますが
ちゃんと返せるときは返したいと思います。
結局初めてハローワーク行ってもどこにも就職できてなく
この2年間の収入は全部友人知人のツテからでした。
私はあなたに助けられてます。
ほんと、みんなありがとう。
Afterword
というわけで、今月からは出勤日を減らして
病気を寛解させることに重点を置いて過ごしたいと思います。
具体的には出勤数を減らして休む。
これに尽きますね。
今月なんだかnote更新頻度が高いのが仕事に行ってない証拠です。笑
仕事柄、土日はなるべく出勤してほしいはずなので
平日に休む感じ。
それも許されるのよ。いい職場でしょ。
いや、私が病気してるからなんでしょうけど。
休む!とにかく休む!
借金も返したから休むことに使える!
お金がないと休めないですからね。
もともと生活費はそんなかからんのよ。安上がりな自分です。
まぁ現時点は返しただけなのでまだゼロですが。
正確には次の給料から休める。
今回で一応このシリーズ、「借金200万年からはじめる日常生活」は
一旦区切りとなります。
今までお付き合いいただきありがとうございました。
今後は前職に関連しそうなことを書くときに使うかもしれませんが
まぁしばらくしないでしょう。
普通に音楽記事として扱うかもですし。
鬱ですと言いまくるのも今日が最後。
まぁ最後と思わなくてもいいかもしれませんが
気にしないのが一番だと思うのでそんな感じで。
2023年3月9日、
明日からシン・えいちびぃ元年です。
今後とも何卒よろしくお願いします!
最後まで長文お読みいただき誠にありがとうございました。 つっこみどころを残してあるはずなので 些細なことでもコメント残してくれると嬉しいです!