ジャケ買い浪漫譚 ~中村佑介とNICOとenaと~
みなさん、CDってどういう経緯で手に取りますか?
もちろんもともと知ってるアーティストの
「あ、新譜出てたんだ~」と言って手を出す以外の方法です。
そう、ジャケットに惹かれて手にとって見る事が多いはずです。
ははは、今やサブスクの時代だからそんなことありえへんw
と一笑してもいいんですが
たとえ"先行配信"でも
配信用のジャケットを用意するアーティストが少なくないことを鑑みれば、
「お、これ聴いてみよう」と思わせる要素が今も顕在であるわけです。
そうやってCDショップにいくワクワク感、
音楽好きならきっと分かってくれると思います。
ただ、果たしてその何%がレジまでの訴求力を発揮してるのでしょう。
試聴までこぎつけられたらこっちのもんと考える事もできわけで、
アーティストの方々にはここも是非チカラを入れていただきたい。
そのくらい実は重要なファクターである、CDジャケット。
そのアーティストの顔とも言えるのであまりないがしろに出来ないはず。
そこで今回は私がジャケ買いしたアーティストを紹介させてくださいませ。
▶ASIAN KUNG-FU GENERATION
通称アジカン。
わかりやすいギターサウンドに
叫ぶようなエモーショナルなボーカルが乗る
今やJ-ROCK界のスタンダードとすら言える彼ら。
最初に彼らのCDで手にとったのは君繋ファイブエムでした。
なんだこのジャケット……
他はアーティスト写真ドーンが多い中で、一つだけ輝いて見えました。
パスで描いたような無機質な線画に和紙のテクスチャ―と
あとは単色をポンとおいただけの、少女コミックみたいな絵柄。
繊細かつ大胆というなんかよく聴いたことのある言葉がしっくりきます。
物憂げな少女が高層ビルを挟んで伸びるその赤い糸を絡め取り、
この恋を成就させるためには「大きな社会が邪魔をしているわ」とでもいいたげです。
そこに迷い込んだギタリストはその網に引っかかってもがき苦しんでるんでしょうか。
いったいこのCDはどんな物語を紡いでいるんだ……
実際視聴したら普通のロックやんけ、と肩透かしを食らったんですが
これはこれでかっこいいじゃん、と思い直しました。
とりあえずジャケットを手に取らせるという手法に私がまさに囚われてしまった形ですね。笑
手掛けたのは今や超有名イラストレーターとして名を馳せている中村佑介。
彼がどこでブレイクしたのかは知らないんですが、
アジカンが売れると同時に彼の知名度も上がっていったんじゃないかなと思ってます。(違ってたらごめん)
かといってアジカンをそんなに熱心に追いかけてるわけではないので
中村佑介のイラストが久々に
アニメ【恋と嘘】のアイキャッチに出たときはびっくりしました。
むっちゃ線の数多くなってる!
彼の描いた絵でダントツで一番好きなイラストです。
ファーストインプレッションも赤い糸だったので一人エモくなってましたね。
▶奥村愛子
彼女との出会いはちょっと間抜けで
奥田美和子を探してたら間違えてCD棚から引き抜いたことでした。
したらばなんだこのジャケット!?
めっちゃレトロ。
こんなイラスト、ヴィジュアル系でしか見たことない!
(メリーとかムックでね)
もうこれは聴いてみるしかないでしょう、と試聴機へ。
どんぴしゃ。
歌謡曲通ってきてないけど懐かしい!って思わされました。
最新曲なのに。
他のCDも漁ってみたらケバイネーチャンがドヤっててこれまた訴求力抜群。
ジャケットの娘が時にはイキってときには憂いて歌ってるのが見えます。
ジャケ買い一本釣りとはまさにこのこと。
イラストレーターはNICO氏。
こちらもポスターカラー貼り付け型ですが
中村佑介と違ってたまに普通に塗ってるのも見かけます。
彼女が描いた安室奈美恵がまた美しくてですね……
それだけで安室ほしい!と思わされました。
思いとどまりましたが。
ひとまず奥村愛子の曲調にピッタリとハマってるので
このジャケにピンときたら予想を裏切らない音が流れてきますよ。
レトロ風音楽が好きなら是非お試しあれ。
▶mink
私が心奪われたCDジャケット第1位。
うん、美しい……惚れ惚れします。
超薄細い線と繊細過ぎる毛髪と濃いシャドーと分厚い口唇。
私はかなり髪の毛フェチなんですが、
二次元でここまで満たされることになるとは思いませんでした。
この髪の毛ほしい……
楽曲もほぼイメージ通りで、
正直聴く前から好みの楽曲ではないんだろうなと思いながら、
このイラストを購入する気持ちでレジへ持っていきました。笑
思ったよりはそんなに悪くなく、
ボーカルのクリスタルボイスが心地いいです。
特にこっちに収録されているOne Suitcaseは英語ですが
アルバムの方では~別れの朝~と副題がついて日本語歌詞で二度美味しい。
Blessing youあたりも好み。結局なんだかんだよく聴いてます。
彼女の絵はそれはそれは目立つので街でもよく見かけますね。
私はどうしてもminkのイメージが付きまとうのですが
化粧品とかまさにこのイラストが使われるためにある媒体かと。
Afterword
というわけで、私はイラストのジャケに心惹かれますという話題でした。
ビーイングにありがちなアップな顔写真とか一番興味ないです。笑
ジャケに期待しなくてもいい曲なの知ってるので買いますが。
倉木麻衣とか愛内里菜とかどの曲がどのCDか見分け付きます?
それでいうとJanneDaArcのANOTHER STORYも綺麗ですね。
CD出すたびに音源渡してた友人がジャケに惹かれて手にとったCDが
今まさに渡そうとしているこのCD-Rがそれだよwなんてこともありました。
ヴィジュアル系は(ヴィジュアルで売ってるバンド以外は)
そういう意味ではアートワークにもこだわるんで鑑賞し甲斐があります。
Laputaのジャケとか音楽性の移り変わりも含めておもしろい。
それでいうとメタルなんかは一発で音楽性がわかりますね。
荘厳なお城とか深遠な森とか(逆にいかにも合成なダサい写真)
が出てきたらそれだけで期待できます。
その中でも摩天楼オペラは一風変わってますけどね。
逆にハードコアになると
ジャケは好きなのに音楽性が……となるジレンマも。
初音ミクで有名なKEIの手掛けたHARDCORESYNDROMEは殆ど聞いてないな……まさにジャケにお金払った商品。
余談ですが私は一時期enaさんの絵柄に憧れて超真似してました。
というわけで今回のサムネもその時の一枚です。
LOGIQってバンドのAGEHAさん(のつもり)
noteのトップページのイラストもその名残がありますね。
というわけで。
そういう出会いがあるから
CDショップに行くという行為は私にとって宝探しと同義なんです。
みなさんはどういうジャケットが好みですか?