アニソンは作曲家で聴け!♯18「TK from 凛として時雨」(デデデデ主題歌etc)
今話題の映画と言えば?
そう、【デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション】ですね。
私も昨日見に行ってきました。
とても面白かったです。
弛緩と緊張がジェットコースターみたいで情緒が揺さぶられました。
まだ前半終わっただけなのでぜんぜん謎が謎を呼んでいて
全く何もわかってない状態なんですけどね。
絶対後編も見に行きます。
まぁ、それは置いといて。
今回紹介したいのはこちらです。
「凛として時雨」に脳髄かき回された学生時代
専門学生時代に遅刻してくると言った友達を待つ時間潰しにCD屋に入り
なんか適当にいいバンドいないかなぁと物色してるときに飛び込んできた
このみょうちくりんなバンド名。凛として時雨。
なにげなく試聴用のヘッドホンを音量高めに装着して再生オン。
想像のSecurity / 凛として時雨
Tr.1で流れ出してきた荒々しいバンドサウンド。
なんだこのカオティックは!?
ギターすげぇ!声高ぇ!絶叫シャウトだ!女声!?ドラム激しい!
――こんな音楽聴いたことねぇ!!
そう、この「Feeling your UFO」を
手に取った時の衝撃と言ったらなかったです。
あ、冒頭でちょうど【デデデデ】の話したのでちょうど良かったですね。
Feeling your UFO。むっちゃ未確認飛行物体の下で暮らす人々のお話。
なんか歌詞もそれっぽいし。2曲目『感覚UFO』ですし。
これとちょうど新譜として並べられていた「Inspiration is DEAD」を購入。
私の”時雨歴”はここから始まりました。
実は【ぼっち・ざ・ろっく】で主人公が劇中、ライブハウスの興味持たれてないお客さんを振り向かせるために披露した『あのバンド』のアドリブに
この曲の面影を見たんですよね。
そのくらい魂こもったギターリフ一本勝負。
TKはギターヒーローと呼ぶのにふさわしい一人だと私は思います。
そんな技巧派バンドの彼らが全国区に名前が売れ出したと感じたのが
ファーストシングルを発表した辺り。
Telecastic fake show / 凛として時雨
炸裂するバンドサウンドに疾走感というバフを掛けることで
一気にあか抜けたサウンド。スリーピースとは思えない重厚さ。
荒々しかった印象があったそれまでとは一線を画した洗練さをここに感じました。
これはメジャーデビューも近いんじゃないか?
邦楽ロック界に一石投じる存在になるんじゃないか!?
という期待感がどんどん膨らんでいきます。
……まさかメジャーデビューシングルがあんな方向性で来るとは
いろんな意味で予想外でしたが。笑
そうこうしているうちに、ついにアニメタイアップを勝ち取りました。
それが、おそらくブレイクのきっかけとなったこの曲。
abnormalize / 凛として時雨
アニメ【PSYCHO-PASS サイコパス】主題歌。
カオティックさはそのままに若干大衆性を取り入れて
以前より聴きやすいサウンドに落とし込むことに成功。
テレキャターをかき鳴らしウィスパーとシャウトは健在で
よりメロディアスに正当進化したサウンドは
アニメのスリリングさやバンドキッズの琴線にジャストフィット。
双方の脳裏に確実にこのバンド名が刻み込まれたことでしょう。
どんどんアニメに浸透していくTKサウンド
そんな折、SMAPへの楽曲提供で話題になったボーカルのTKが
ソロワークスを活性化。
そして代表曲となるこちらを発表します。
unravel / TK from 凛として時雨
アニメ【東京喰種トーキョーグール】主題歌。
原作者からの熱烈オファーで実現した夢のコラボレーション。
このアニメのために書き下ろしたということで
狂気と懊悩が濃縮還元された歌詞は漫画の世界観と見事に合致。
凛として時雨の持つカオティックさと相まってこれぞ化学反応と呼べる名曲が誕生しました。
カバーして発表する者も少なくなく、最近でもあのAdoがカバーして再評価されたのも記憶に新しいですね。名曲の証です。
will-ill / TK from 凛として時雨
【コードギアス 反逆のルルーシュ】15周年記念テーマソング。
弦楽器も従えて大仰なオーケストラサウンドで展開する楽曲。
静寂と喧騒を調和させる新境地といった感じのサウンドです。
歌詞もかなり意識されており作品を華やかに彩ってますね。
個人的には一番好きな曲です。
もうこの映像美と相まってこのMVには興奮しました。
TKかっこいい!まだまだ進化するなこの人は!
first death / TK from 凛として時雨
【チェンソーマン】エンディングテーマの一曲。
デジロックに接近した一曲。
作品の持つソリッドさやグロテスクさからこの音色を選んだのでしょうか。
こういう異色を取り入れるのもソロワークスの魅力ですよね。
凛として時雨ではきっと表現しないアプローチだと思います。
アニメ制作サイドもここでTKを選ぶセンスが最高。
そして最新情報として【僕のヒーローアカデミア】7期のオープニングに抜擢されたことが発表されています。
今後もその独特なセンスを是非アニメに生かしていただきたい所存です!
徐々に増えていくTK in the 提携
先述しましたが、楽曲提供もソロと並行して行っていまして
Aimerや大森靖子等とまずは連結。
そして近年、やたらと凛として時雨っぽい女性ボーカルが聴こえるな、
と思ったら作曲がTKじゃねぇか!またおまえか!
となる場面が増えてきました。
もともとキーの高いボーカリストなので
女性ボーカルが歌うのには適している気がします。
ただ注文通りなのか頑固一徹なのかはわかりませんが
どれも一発で「絶対これ作曲TKだろ!」という楽曲が並んでいます。笑
de messiah / 東山奈央
【勇者、辞めます】エンディングテーマ。
全英語詞がTKにとっても東山奈央にとっても新鮮な一曲。
編曲にボカロ界で有名なギガPが入ってるので
とてもデジロックな仕上がりとなっています。
てか東山奈央ってこんなに踊れる人なのかとびっくりですね。
ワルキューレにも参加してるから納得ではあるのですが。
Awake / 早見沙織
【RWBY 氷雪帝国】エンディングテーマ。
こちらは凛として時雨でたまにやる抒情的一辺倒のバラード。
メジャーファーストシングルがこんな感じだったんですよね。
女性ボーカルだとこの方向性でも全然受け入れられます。
それにしても早見沙織の歌声が美しい……
てかこのクール、【ダンまち】でも歌ってたので早見沙織大活躍でしたね。
Red:birthmark / アイナ・ジ・エンド
【機動戦士ガンダム 水星の魔女 Season2】エンディングテーマ。
サビの緩急にクセが顕現してしまっている楽曲。
アウトロに向かってどんどん上がってくテンションとかもうそのまま。
歌声もクセが強いのでクセだらけの曲とも言えますね。
このアニメは楽曲OPED全部がとっても好み。すばらしい制作陣です。
request / krage
【俺だけレベルアップな件】エンディングテーマ。
出だしから既視感。サビで確信。もうまんま『unravel』の構成です。
こういう曲を待ってたんだよ!と思わずガッツポーズしてしまった曲。
TKの声が容易に想像できるくらいメロディがTKでしかないです。
「終わりなきquestion 果てなきquest」があまりにも気持ちいい。
アニメはあまり面白くなかったんですがこの曲は最高に好きでした。
そして――
絶絶絶絶対聖域 / ano feat. 幾田りら
【デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション】主題歌。
お待たせしました。ようやくここで冒頭の挨拶に繋がります。
映画見ててこちらが流れ、「デストラァクショォォォォン」のシャウトに
まさかこれTKか……?
と思ってエンディングロールを眺めてたらまんまと彼の名前が。
なんてわかりやすいんだ!
ってかこんな異色コラボユニットにも提供するのか!
とテンション上がってた視聴後の気分をさらに高めてくれました。
正直その勢いだけでこちらを執筆しております。満足!
Afterword
【デデデデの】映画評として
「弛緩と緊張がジェットコースターみたい」と書きましたが
TKが書き下ろす楽曲のテイストがまさにそれだと思うんですよね。
ウィスパーとシャウトで緩急が激しくカオティック。
それが凛として時雨サウンド。
今回作曲者にフューチャリングしてるのでTKの話ばかりしてますが
実は特に好きなのはピエール中野だったりします。
ドラムが凄いの。
ひたすら寡黙にスネアを連打する姿がかっこいい。
普段は割とおしゃべりなのは知ってるんですが。
noteでもピエール中野さんフォローしてるしね。
そして『nakano kill you』を作られた時の心境を教えてほしい。笑
というわけで、♯1以来のバンドマン作曲家の紹介でした。
どちらもバリバリ活動中のスリーピースバンドのメインソングライターという共通項があります。多産ですねぇ。バンドの曲もかなり多いのに。どこからその才能が溢れ出してくるんでしょう。
これからの活動も期待してます!!
他の方はどこでTK from 凛として時雨を意識したんでしょうね?気になります。
もしよければ教えてください。
尚、このシリーズは #アニソンは作曲家で聴け で全て読めます。
では本日はこのへんで。よしなに。