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もっと女性声優に昭和歌謡風のレトロ曲を歌わせませんか?

令和の音楽、新しい技術バキバキの高カロリー音楽もいいでしょう。
音圧は上がり派手な編曲の施された濃い味のインスタントミュージックが席巻してもいいでしょう。

しかし!だからこそ、ここにきて昭和を思わすテイストの楽曲を発表したら
それは強烈な個性として鮮烈に印象に残る曲になるんじゃないか!
令和のこのご時世に昭和歌謡。よくないかい!?

大渕野々花の『赤く染めて心臓』が素晴らしい

怪異と乙女と神隠し】エンディングテーマ。
大渕野々花さんのデビュー曲にしてアニメタイアップを勝ち取ったこの曲。
スカから由来する裏打ちカッティングとジャズを思わす管楽器の旋律取り、
音符を縫うメロディベースに跳ねるドラム。
この布陣が匂わすのは強烈な昭和歌謡の香り。

こんなデジタルサウンド全盛のこの時代にこのレトロ感!素晴らしい!
心なしかボーカルさんも素朴なメイクで過度には華美にせず
あくまでホラーっぽい雰囲気にのみ込まれるアクターとして歌い上げています。

アニメが怪異をテーマとしているからですかね。
日本と妖怪と言えば江戸・明治から脈々と続く文芸。
ここに古臭い曲調を宛がうのは面白い試みだと思います。

この曲を聴いたときに、思わず「待ってました!」と唸ってしまいました。
今、こういう曲が少ない!
いや知らないだけかもしれないから、知ってる人いたら教えてくれ!

連想するJ-pop

恋詩 / 安田レイ

真っ先に思い浮かべたのがこの楽曲です。
もとはいきものがかりの楽曲ですが、
ドラマタイアップに合わせてカバーされたもの。
そもそもいきものがかりがこういう曲を作って発表してたことに驚きましたが、さらにパワーアップしてシングルとして切られました。

安田レイの艶のある歌声が乗り、よりセクシーになった印象ですね。
声質が低めでソフトなのもなんだか懐かしい聴き心地で
素晴らしい組み合わせだと思いました。

LOVE IS BUBBLE / BONNIE PINK

続いて思い出したのがこちら。
【嫌われ松子の一生】のテーマ曲として有名。
こちらは(おそらく)昭和が舞台らしいということで
わざとこういう曲調で発注したであろう内容で
見事人生の無常さとせちがらさとすこし性的な要素も組み合わさって
個人的にも当時とてもよく聴いていた楽曲です。

いっさいがっさい / 奥村愛子

こういう曲調で思いつくのが奥村愛子。
CDジャケットからあふれるレトロ感。
そのイメージ通りに懐かしい曲調の楽曲が並ぶ生粋の歌姫。
これでカバーじゃなくオリジナルってのが素晴らしい。
つまり”新しい昭和歌謡風”を生み出し続けてるアーティストなのです。

Poker Face / 伊藤萌々香

最後はアイドルからこちら。
あれ、全然違うくね?と思うのも無理はありません。
ホーンの代わりにデジタル音を使用しております。
しかし、これは音色が違うだけで、メロディは完全に昭和歌謡。
むしろなんて管楽器でアレンジしなかったんだと思うくらい。
ばっりばりにトランペットやユーフォで舞う音も聴いてみたかったな……

ヴィジュアル系なら思いつく歌謡シャッフル

私の趣味嗜好的に、
この曲調はヴィジュアル系ならめっちゃ思い浮かびます。
何を隠そう、
私の最愛のJanneDaArcからV系界隈に広まったとさえ思ってます。
必然的にロック色が強くなってますが、
紛れもなくレトロ感が味わえるでしょう。

黒猫 ~Adult Black Cat~ / Acid Black Cherry

さすがヴィジュアル系シャッフルの第一人者。
堂に入った節回しやホーン満載の編曲とキメ部分の多さ。
どれを取っても一級品です。付け焼刃感が全くない。
というか私がこういう曲調を好きになったのはひとえに彼のおかげです。
これだけでも彼がV系業界にどれだけ影響を及ぼしたかわかるでしょう。

嘘と陽炎 / DaizyStripper

そのジャンヌのDNAを色濃く受け継ぐバンドがDaizyStripper。
やはりこの曲調も踏襲して表現する技術力を提示して見せます。
しかもこの時期は5ヶ月連続リリースという
販売形態までAcid Black Cherryをマネするという徹底ぶり。
そういうオマージュの仕方、嫌いじゃないですよ~

TWILIGHT RHAPSODY / *ChocoLate Bomb!!

ちょっと番外編。
というかですね、上記のDaizyStripperが楽曲提供したこちら。
男性アイドルなんですが、『嘘と陽炎』と非常によく似てるんですよね。笑
作詞作曲者が同一なんでパクリではないんです!
こちらもジャズ風で純粋にいい曲で気に入ってます。

the LAST SHOW / ナイトメア

ナイトメアもたまにこういう曲調を操るバンド。
ホーンの感触が『赤く染めて心臓』と一番近いかもしれません。
堅実な演奏力でこの難しいビートも難なくこなすのがかっこいい。
公式の動画がちょっと音量低いのがもったいないですね。
是非サブスク等で迫力の音質で聴いてみてください。

蜜指~ミツユビ~ / シド

そもそも昭和歌謡風の楽曲を得意としてきた彼ら。
インディーズながらここにきてホーンも導入したシャッフルに挑戦。
まったく違和感がないのが凄い。スキャットもお手の物。
大衆性を取り入れて久しいですがメロディは歌謡曲っぽさを失ってないんですよね。それが彼らの魅力だと思ってます。まだバリバリの歌謡曲やるし。

未練 / DuelJewel

突然謎に発表した超歌謡曲風の楽曲。カップリングですが。
普段まったくやらない曲調なのにこんなに高クオリティで再現できる底力。
あんまり売れてないのにかっこいいバンドだぜ!
ほんと、もっと評価されるべき。てかこのシングルがトランス・和風・昭和歌謡とバラエティ豊かなんですよね。

audrey / Dir en grey

実は『赤く染めて心臓』を聴いたときに真っ先に浮かんだ曲がこの曲なんですよね。ホーンは鳴ってませんがギターと歌メロが近い気がしてます。
ディルの中でもかなり異色な楽曲。
シャウトもしなければ楽器も全然激しくない。メロディアス。
それ故に個人的にかなり上位に好きな楽曲です。

舌 / 摩天楼オペラ

最新の楽曲からも選出してみましょう。
過去に発表している『frill』のほうがもっとシャッフルっぽいんですが
近年でもこういう曲を発表してくれるのが嬉しくて。懐かしい曲調です。
ホーンこそ使ってませんが、キーボードがいるので雰囲気は纏ってます。
メタルシャッフルっていうすげー珍しいトコ攻めるのが好感。

連動するJ-rock

ハートに火をつけて / 9mm Parabellum Bullet

スカコアも懐かしい感触を醸しますよね。
普段の歌謡ロックでも特にダサかっこいいとこ突いてて最高。
なんで9mmってこんなに懐古というか郷愁というかそんな雰囲気になるんでしょうね。ヴィジュアル系で言うとメリーに相等します。

痛い立ち位置 / ポルノグラフィティ

ちょっと管楽器成分が足りなくなってきたのでまたここで補給しましょう。
普段異国風を得意とするポルノですが、思えばラテンは歌謡曲風でもあるんですよね。よってこっちの方向性でも違和感なく。
マニアックな音楽性なのに大衆性もあるのがポルノの不思議な魅力。

Gang★ / 福山雅治

歌謡シャッフルJ-popといえばこちら。知名度から言って申し分なし。
私のカラオケの十八番でもあります。まぁよく歌う。笑
他にも『化身』『聖域』とたまにこういう曲調出してくれるのが好き。
ホーンが大好きなんです!!


シティポップも歌謡曲的といえばそう

偶然ですが、同時期に放送された【アストロノオト】のオープニングも
古臭い曲調で好印象でしたね。

ホホエミノオト / 降幡愛

降幡愛は歌手活動で一貫してシティポップを歌ってるんですよね。
ほとんどの曲が昭和歌謡風。

そしてこっちの方向性は非っ常~に多い。
花澤香菜、坂本真綾、早見沙織、中島愛、上坂すみれ、豊崎愛生、等々。

ただ、個人的にはシティポップはそんなに好みの曲調ではないので取り上げません。苦笑
同じ昭和歌謡ではジャズ、シャッフルの管楽器のほうが断然好みなのです。
ヴィジュアル系がシティポップ歌ってるのをそんなに見かけないのが
その説得力です。
シティポップはそれが得意な方に任せましょうかね。よろしく。

Afterword

というわけで、大渕野々花の『赤く染めて心臓』が極めて好き!
という記事でした。
声優でこの曲調歌ってるのを見かけないんで、是非有識者の力を借りたいです。是非!!他にあったら教えてください!!!

カップリングの『夢.jpeg』もいい感じに古臭かったので
今後発表するシングルもこの方向性で行ってほしいですね。
『終わらないストーリー』もアニソンっぽいポップスで非常に好みなんですが、こっちは他のアーティストでもよく聴く曲調なので。
唯一無二の個性、大歓迎!
売れるかどうかは知らないけども……!
ビッグバンドとかオーケストラ引き連れても面白いかもしれませんね。
東京スカパラダイスオーケストラとコラボとかどうですか?

声優×スカ・ジャズ・シャッフル、ご教示お待ちしております。

最後まで長文お読みいただき誠にありがとうございました。 つっこみどころを残してあるはずなので 些細なことでもコメント残してくれると嬉しいです!