アニソンは作曲家で聴け!♯16「R・O・N」(STEREO DIVE FOUNDATION, (K)NoW_NAME)
2月19日誕生日おめでとうございます!
……というのはたまたまのタイミングですが
今回は作曲家としてだけではなくソロアーティストとしても八面六臂の活躍を見せるR・O・Nさんを特集してみようと思います。
ずばり、私がR・O・Nさんを意識したきっかけは
内田真礼のデビューシングルです。
一発で心を奪われた『創傷イノセンス』
創傷イノセンス / 内田真礼
【悪魔のリドル】オープニングにして彼女のデビュー曲。
当時【中二病でも恋がしたい!】の小鳥遊六花がかわいすぎて
加えて彼女のキャラソン『覚醒ラグナロク -暗黒黙示録-』がかっこよくて
その二つの要素が相まって
内田真礼のキャラソンを手当たり次第に集めていました。
そしたら中二病ソングの多いこと多いこと。
・華蕾夢ミル狂詩曲 ~魂ノ導~ / 神崎蘭子(CV.内田真礼)
・Holy Knight / 岸本リリス(CV.内田真礼)
・VANITY VAMP - Twins Version / DIRTY BLOODY PRINCESSES
・Heroic lily / 市川葵(十夜月朱理)
これらは2011-2012年に発表された内田真礼歌唱曲なんですが
どれも中二心くすぐるダサかっこいいラインナップで
音源を手に入れては狂ったように再生していました。
また彼女自身それ以来メキメキと知名度を増してまして
これはそのうち単独本人名義で音楽活動を始めるんじゃないか、
という期待が膨らんでいきます。
そんな折の2014年、思ったより早くソロデビュー。
そこで放たれたこの『創傷イノセンス』。
ベラボーにかっこいい!!PVもメタメタに中二病してる!!
と興奮したのを今でも覚えています。
ドラム連打のキメのフレーズから入り
すかさずなんとなくかっこいい英語のささやき。
疾走感のあるベースと雑味のあるギターがかき鳴らされ
石川智晶による難解で小悪魔的な歌詞を早口でなぞり
これまた中二的な台詞をかましてから印象的なサビへ。
もう好きな要素しかありません。
当然すぐさまこのかっこいい楽曲を作成した人物に注目します。
R・O・N。なるほど、知らない名前だ。
こんなにかっこいい楽曲を作る人だ、きっと他の曲もかっこいいのだろう。
そう期待して彼の楽曲を探す旅(主にTSUTAYA)へ走るのでした。
R・O・N提供の主なアニメタイアップ作品
crossingdays / 新谷良子
【紅】エンディングテーマ。
まず真っ先に辿り着くのが新谷良子。
彼女の曲の半数を彼が作曲しています。
彼女のライブチームのバンマスも務めており、
彼の音楽生活の礎が詰まっているといっても過言ではありません。
聴き心地としてはポップロックが中心で聴きやすい声優ロック。
正直、声優としての新谷良子はあまり知りませんでしたが、
音楽活動は追いかける価値のあるものとして認識しました。
カタルリズム / OLDCODEX
【 黒子のバスケ】エンディングテーマ。
次に手掛けるのが鈴木達央のソロアルバム。こちらでも半数ほど提供。
そしてそれが縁でOLDCODEXに参加します。
残念ながら4年ほどで抜けてしまうので
OLDCODEXの名が売れる頃(アニメ【Free】のオープニングを務めた辺り)
にはもう過去のメンバーとなっていましたが。
やはりロックを基調としてかっこいいサウンドが特徴ですね。
OLDCODEXはR・O・Nが抜けてからのほうがよりヘヴィな方向に進んでいきます。キャッチーさは彼がいた頃のほうがある気がしますね。
UNDER/SHAFT / 黒崎真音
【ヨルムンガンド PERFECT ORDER】オープニングテーマ。
黒崎真音はデビュー当時から追いかけていたので
R・O・Nを集め出す以前から所持していた音源。
サビの英語歌詞が鮮やかに乗る疾走デジロック。
それまでは生音ロックが中心でしたがこの辺りからデジロックに傾倒していくのが垣間見えます。
後述しますが生音ロックはバンド活動を経て一段落したのかな?と推測します。
Resonant World / 松永真穂
【フェアリーフェンサー エフ】オープニングテーマ。
こちらはゲームのテーマソングですが、
上記の『UNDER/SHAFT』に通じる疾走デジロック。
のちにStylipsのアルバムに収録されるので、ソロ名義ではありますがStylipsへの提供曲と捉えていい感じでしょうか。
R・O・Nは幼少期に海外で過ごしたという経緯があるからか英語歌詞が乗りやすい作曲を意識しているかもしれないですね。
こちらでもBメロが英語のフックになっています。
String of pain / 柿原徹也
【八犬伝―東方八犬異聞―】エンディングテーマ。
やはりデジロック。男性声優にも同じような曲調を提供します。
というか柿原徹也に提供してる作曲陣って女性声優とあまり変わらないんですよね。キーがちょうどいいんでしょうか。
よって柿原徹也も声優としてはあまり知らなくても音源はよく集めてます。
FANTASTIC TUNE / 小野賢章
【黒子のバスケ】エンディングテーマ。
こちらはライトロックの様相。
【黒子】の主役声優がエンディングを歌唱するのは熱いですね。
R・O・Nはギターだけでなくピアノも嗜むので随所に組み込むのがお得意。
鍵盤ロックも好みなのでここでも琴線に触れてきます。かっこいい。
BLUE BLAZE / 飛蘭
【BLAZBLUE ALTER MEMORY】オープニングテーマ。
ここでようやくリアルタイムで見てたアニメに追いつきます。
これもR・O・Nだったのか!。「またおまえか」案件。
【BLAZBLUE】はゲームはよく知らないんですが、
ニコニコ動画での「ブルらじ」はよく聴いていて、
そんな折にアニメ化するということで楽しみにしていたんですよね。
ゲームのタイアップ曲もよかったんですがこちらも劣らずかっこいい。
こういう疾走デジロックは当然好みですよ!
アニメは、まぁ、そんなでしたが。
AXIS / STEREO DIVE FOUNDATION
【ノブナガ・ザ・フール】エンディングテーマ。
そして二つのバンドを経てR・O・Nがソロデビューします。
それまでのバンド活動とは打って変わってデジタル路線まっしぐら。
一人で活動するということで明確なコンセプトを打ち出しましたね。
提供していた疾走デジロックともまた違ったミディアムな方向性。
需要が高いのか昨今まで絶えず活動しており、
最新(2024冬年アニメ)でも【SYNDUALITY Noir】で歌ってます。
ISOtone / 昆夏美
【ケイオスドラゴン 赤竜戦役】オープニングテーマ。
やっぱりR・O・Nの曲かっこいいわぁ……と恍惚となる楽曲。
アニメを見ていてかっこいいなと思ったら作曲がR・O・N。
もはや安定の信頼の作曲家という認識が発生していました。
やはり英語をブリッジとして使用するのがR・O・N節かもしれません。
アニメもそこそこ楽しんでましたがやはりこの曲が好印象という記憶です。
Knew day / (K)NoW_NAME
【灰と幻想のグリムガル】オープニングテーマ。
そしてもう一段階R・O・Nを好きになったきっかけの曲がこちら。
アニメも非常に面白かったんですがこの主題歌が好きで好きで。
ストリングスが綺麗に舞っていてシンフォニック。
やはり弦奏的な楽曲が大好きなので特に琴線に触れまくりました。
アニメの劇半も素晴らしく、この"(K)NoW_NAME"というプロジェクトに大いに期待する形になりましたね。
期待通りキャラソンも素晴らしかったし、
続く【サクラクエスト】【fairy gone】も音楽と合わせて楽しませてもらいました。
MIND CONDUCTOR / YURiKA
【リトルウィッチアカデミア】オープニングテーマ。
なんだか新谷良子時代を思わす爽やかポップロック路線。
さすがアニソン提供作家という面目躍如を感じます。
シンプルな構成ながらこちらも疾走感を覚えるいい曲。
Brand new diary / 熊田茜音
【転生したらスライムだった件 転スラ日記】オープニングテーマ。
続けて爽やか生音ポップロック。鍵盤も強め。
アニメは緩い日常系なので四つ打ちのメロディが心地よいですね。
ベタに女性声優ソングとしても良質です。
Reincarnate / 寺島拓篤
【転生したらスライムだった件 第2期】エンディングテーマ。
これまでも寺島拓篤にはアルバムでポップな曲を提供してたのですが
ここではミディアムなバラードタイアップで初の表題曲。
ピアノもふんだんにあしらわれていてメロディアスですね。エモい。
Long shot / 前島麻由
【Re:ゼロから始める異世界生活 2nd season】オープニングテーマ。
来ました、お得意の疾走デジロック。
ボーカルが英語を得意としてるアーティストなので
これでもかというくらい英詩を多用してますね。
ソロ活動がそれなのでもはやこういう路線のほうがR・O・Nらしいかも。
この前島麻由×R・O・Nの組み合わせは【異世界おじさん】でも発揮されました↓
story / 前島麻由
MYTH &ROIDのときからですが
前島麻由の英語はむっちゃ本格的で聴き心地がいいですよね。
そういう意味では英語を多用するR・O・N楽曲との相性は凄まじくいいのかもしれません。
風の音さえ聞こえない / JUNNA
【錆喰いビスコ】オープニングテーマ。
ウィスパーからのヘイ!の掛け声だったり全体的なニュアンスとして
うん、とっても『創傷イノセンス』。笑
同じ作曲者なのでパクりではありません。が、とってもよく似ています。
えぇ、まんまと好きな楽曲ですよ。
こういうのは何番煎じでもいいもんです。
HYSTERIC CARAVAN / 森久保祥太郎
【魔術士オーフェンはぐれ旅】オープニングテーマ。
なんだかエスニックで新境地な感じがする妖しげな方向性。
STEREO DIVE FOUNDATIONっぽさは随所に感じます。
【オーフェン】には続いて『MOTIVE RAIN』を提供しており
そちらはストレートにかっこいいロックな楽曲。
どっちも不思議とタイアップに合っていて好印象です。
FROZEN MIDNIGHT / 佐久間貴生
【氷属性男子とクールな同僚女子】オープニングテーマ。
そして最後はしっとりとダンスバラード。
こういう曲も作れるのか。まだ進化し続けるようです。
佐久間貴生はFo'xTails時代はアグレッシブだったんですが
ソロになってからは随分と爽やか路線になった気がします。
個人的にはちょっと寂しいかな。
その他キャラソン・ノンタイアップ等
ではここからは単純に好きな曲を並べてみます。
まずはキャラソンから8曲。男性声優が多めですね。
Break our balance / 松岡凛(CV.宮野真守)
【Free!】より。
他にも同じく松岡凛の『Over the Dream』と七瀬遙(CV.島崎信長)の『アオノカナタ』を提供していてどちらもかっこいいです。
宮野真守は歌唱力にも定評があるので安定ですね。
スリーピング・ビューティー / 東堂尽八(CV.柿原徹也)
【弱虫ペダル】より。
他にも5曲ほど提供していて固め打ちです。
福富寿一(CV.前野智昭)の『Beyond the time』や巻島裕介(CV.森久保祥太郎)&東堂尽八(CV.柿原徹也)の『Last Climb』あたりも好み。
一天突破 / 曇天火(CV.中村悠一)
【曇天に笑う】より。
中村悠一は歌声になると話し声と全然違って面白いです。
他にも比良裏(CV.鈴村健一)に『泡沫の恋人』、牡丹(CV.佐藤利奈)に『咲き続ける花』を提供しています。
泡唄 / モモチ(CV.豊永利行)
【ディア♥ヴォーカリスト】より。
この「カレはヴォーカリスト」のキャラソンは結構多く出てるですが
全てR・O・N作曲!R・O・N節をこれでもかと味わえます。
6バンドあってそれぞれに曲調の違う楽曲を提供してるので
R・O・Nが気になった場合ここを抑えとくのがよいでしょう。
Limited Cords / ゲベール(CV.内田雄馬)
【千銃士】より。
他にもブラウン・ベス(CV.八代拓)に『Knightliness』、エンフィールド(CV.鈴木勝吾)に『Promise』を提供しています。
内田雄馬はポスト宮野真守として素の愉快さと歌唱力の高さが武器ですよね。
Strawberry Trapper / Guilty Kiss
【ラブライブ! サンシャイン!!】より。
Guilty Kissはかっこいい方向性でいいですよね。
アニメシリーズは全然嗜んでませんが楽曲は両極揃いなので集めてます。
Transcending The World / ストレイライト
【アイドルマスター シャイニーカラーズ】より。
他にも【ミリマス】には『ラスト・アクトレス』、【デレマス】には『Drastic Melody』を提供しています。
やはりいずれもかっこいい。クール系は好みの曲が多いです。
in flames / イノリ(CV.藤田茜), カヤ(CV.小市眞琴), ホマレ(CV.大西沙織)
【プリンセスコネクト!】より。
【プリコネ】は声優陣が豪華なのでそっちで集める人も多そう。
自分はやっぱりこういうかっこいい系統の楽曲を求めて集めてます。
続いてノンタイアップの楽曲を厳選して8曲を。
ロストシンフォニー / 新谷良子
新谷良子で一番好きな楽曲がこちらです。シンフォニックで展開も多い。
BEST BAMBI BOXのクレジット見るとほんとに半数以上R・O・N作曲で
そして期待通りシリアスな楽曲が多いのでオススメの盤です。
PIXY / 喜多村英梨
喜多村英梨はほんっとに好みの曲が多い!
このアルバムには数曲Leda(ex-DELUHI)も参加してるので
ヴィジュアル系好きにも是非所持してもらいたい楽曲が並んでいます。
splashing happy days / 井口裕香
世にも珍しい櫻井孝宏の歌唱曲を求めて手に入れたら
良曲揃いで得したシリーズ。井口裕香歌唱曲もどれも素晴らしい。
販路が限定されてるのでなかなか手に入れずらいですがオススメです。
Starlight Fortune / 佐藤聡美
寺島拓篤にも提供してるので夫婦に良曲を提供していることになります。
佐藤聡美は2年くらいしか音楽活動してないんですが
本人のキャラに反してロックな楽曲を歌っていて好みでした。
Hawaiian6の提供曲とかあって面白いですよ。
Beat the Wings! / 緒方恵美
緒方恵美は本人名義はロックっぽいコンセプトなので集め甲斐があります。
こちらの楽曲は企画盤で歌い手が豪華でした。
オリジナルアルバムにも『Eros』を提供しています。
LIMIT BREAK / 黒崎真音
彼女には10曲ほど提供しています。その中ではこの曲が一番好き。
続いて『[Dreamed wolf]』『story ~キミへの手紙~』が好み。
もっと彼女のリリースする楽曲を聴いていたかったな。
Despair Syndrome / 昆夏美
昆夏美は期待していましたね。どれもかっこよかった。
最近何してるのかと思たらどうやら舞台にチカラを入れてるようです。
というか元々ミュージカルの人なんですね。
一瞬でもアニソン歌手になってくれてありがとう!
Lyla / 佐咲紗花
佐咲紗花もどの作曲者を取り上げても一曲は存在してる気がします。笑
R・O・Nはこの一曲しか提供してませんが外しません。さすがです。
佐咲紗花のこの歌唱法が好き。気持ちよさそうに歌いますよね。
Afterword
というわけでR・O・N楽曲特集でした。
バンドサウンドとデジロック両方いけるハイブリッドとしてほんとに数多くの楽曲提供していて、私のライブラリではアニソン作家の中では三番目に多いクレジットとなっております。
(二番目が以前取り上げた志倉千代丸、一番はElements Garden上松範康)
上述しましたが【ディア♥ヴォーカリスト】は全ての楽曲を手掛けてるので
これでクレジット数をかなり稼いでおります。
出てる音源が多いので集めるのは結構大変なんですが。笑
バンドがコンセプトの作品なので好みの楽曲もそりゃあ多いです。
彼自身もバンドをしていた時期がありまして
そこでは純正邦楽ロックも味わえます。
ashdown / Rosaryhill
やはり個人的にはロック調の楽曲が好きなので
彼の音楽は琴線に触れまくります。
ギタリスト・キーボディストということで、バンドサウンドにピアノやシンセを盛り込むのもジャンヌ好きの私にはピッタリなんですよね。
一応本人公式のプレイリストがSpotifyにあるのでこちらも要チェック。
他の方はどこでR・O・Nを意識したんでしょうね?気になります。
もしよければ教えてください。
尚、このシリーズは #アニソンは作曲家で聴け で全て読めます。
では本日はこのへんで。よしなに。