蠱惑的女性シンガーはりんご味 [椎名林檎っぽいアーティスト13選]

英雄、色を好む。
どんなに屈強な戦士であっても、一つだけ抗えない欲望がある。

それは、劣情だ。

胸元から鎖骨、首筋を伝って口唇へ至るまでの経路を
辿って許されるのは、愛を注ぐに値する人差し指だけ。

鉄槌で門扉を叩くまでの儀式。

だが、その重厚な城壁はいつでも革命で容易く覆される。

喉の奥を甘く濡らし、巻いた舌で耳朶を侵す天声。
彼女が出現したことは、まさに邦楽における禁断の果実だった――



1998年。椎名林檎爆誕

皆さん、椎名林檎は好きですか?
私は大好きです。

『ここでキスして。』のPVで
その美貌と美声と胸元の荒縄に心奪われました。

V系以外ではめったに買わないPV集も購入する程度には。

うん、エロい。
「セクシー」ではなく、
こう表すのが適してると思わされるくらいの妖艶さです。

バラ園なのはリンゴがバラ科だからでしょうか。
このシアンがオーバーレイした画面エフェクトが最高すぎます。


東京事変も最高ですね。
亀田誠治のプロデュースって、
個性を伸ばすというよりは"延ばす"ってイメージをここで持ちました。

彼は自分色をどうしても足してくるので賛否両論ありますが
実際、椎名林檎然り、flumpoolもGLAYも彼に救われたのでは?


それにしても、彼女出現以降、フォロワーがかなり多いなと感じます。
中には意図せずに似てしまったパターンもあると思いますが
明らかに影響されてるでしょという方も散見されます。


というわけで、今回は独断と偏見
椎名林檎っぽい声質・歌い方をしている方々を紹介します


すべて好きなアーティストなのであしからず。
批判的な意思は一切ございません。
むしろ知らないアーティストいたら是非聴いてほしいです


疑似リンゴ13選

▶矢井田瞳

まずは、ヤイコこと矢井田瞳。
このPVをカウントダウンTVのEDで聴いてハマったヒト手を上げなさい。
そして椎名林檎っぽい!って思ったヒトは白状しなさい。

実際はこれと『My Sweet Darlin'』くらいしか"ッポイ"とは思わないのですが
いかんせんこの曲が林檎味しすぎます。
本人というよりはレコード会社の戦略っぽい気がしますけどね……

そもそも歌う姿勢や精神が椎名とは真反対な気がしてます。
性的な曲は殆どありませんし
もっと内省的な、もしくは逆にハートフルでピースフルな方向性です。


▶GO!GO!7188

こちらもよく比較されます。
チリヌルヲワカも曲によってはやっぱり思います。
ただ彼女の場合も"似てる"だけでまったく意識はしてないように感じます。

というより、やはりバンドですし、
彼女らのフォロワーもまた多く発生しているので
むしろ椎名と並んで
シーンに影響を及ぼした側のバンドだったと言えるでしょう。

あと、なぜかアニメファンに人気なバンドでもあります。
その経緯を知らないのでなかなか謎なんですが
たしかにタイトなサウンドの上に乗るボーカルが
やたらとキャッチーなのは頷けます。


▶北出菜奈

※2022/01/05追記

彼女を失念していました。
ロックを歌う女子高生という触れ込みで
デビュー曲から【鋼の錬金術師】という大型タイアップを勝ち取り
いきなり街中に彼女の歌声が流れ込みました。

そして私は思いました。「椎名林檎っぽい」
もちろん好きになりました。ハガレンは見てなかったけど。
『赤い花』という曲が一番好きです。

今日まで忘れてたのは、もはやこれが北出菜奈の個性、
とすで独立した特徴として捉えていたからかもしれません。


▶Lita

一気にマイナーになりましたがCDで集めるくらいには気に入ってました。

短命だったのもあって詳しくは知らず、
コンセプト的に含まれていたのか不明ですが和風な曲が多かったです。
それこそ"ニライカナイ"って言葉は彼女らで知ったかも。

当時着和装で歌っているPVが椎名くらいしか思いつかないので
どうしてもそのイメージで似ていると思わされました。

そしてこれはたった今wikipedia見て知ったのですが
後期に亀田誠治が関わってるじゃないですか……


▶キノコホテル

実にコンセプチュアルで、それ自体が椎名林檎を偶像としてるんじゃない?
と思うほど完璧に合致したイメージ。

ただ椎名以上に歌謡曲的であり、フィクション性が高い。
よって実際にはV系との相性が良く
私が知ったのもメリーと対バンしていたからです。

スタジオアルバムのタイトルを見れば一目瞭然ですが
長いことバンドを持続させているのにも関わらず
コンセプトがまったくブレないのが逆にすごい。
その曲がらない精神は陰陽座かキノコホテルか、といえるほど。


▶大森靖子

彼女もよく名前が上がる一人ではないでしょうか。
それもそのはず。
なぜなら自らの口で影響されていると公言しているからです。

ただ個人的にはそんなに似てるとは思ってなく、
どちらかと言えば相対性理論とか
そっちの甘さが含有されている気がします。

あと椎名林檎にメンヘラ成分は感じたいことないんですよね。


▶植田真梨恵

彼女もまた正式に椎名林檎フォロワーの一人です。
ただ楽曲の割合で言えば
安藤裕子や原田郁子っぽいと感じる曲のほうが多いです。

そして歌詞がまっすぐ
椎名林檎ほどの毒気は感じません。
本人は純粋で純潔なのかなと感じてしまう辺りが聴いてて心地良いです。


▶黒木渚

この曲が好きすぎる件。

当初はメンヘラっぽい曲もあったんですが
この曲を契機に扇動するようなアンセムが多くなった気がします。

というより、本人の中で明確な物語があり、
それを曲に落とし込んでいるイメージです。

激情型歌唱という辺り、むしろシギとかYUIの方に近いかも。


▶小南泰葉

だんだん離れてきましたね。苦笑
もはやただ好きな曲を紹介してるだけになってきました。

でも椎名林檎の歌詞が恋愛に絡まなくなったらこうなるんじゃないかな
という路線を想像できるんですよね。

なので東京事変っぽくない?とすれば同意を得られるでしょうか。


▶出雲咲乃

では口直しに最新の椎名林檎フォロワーを。
まっとうにその精神を受け継いでおります。
ここまでやってくれるといっそ清々しいです。私は支持します。

今の所個性があるとしたら、
椎名林檎は本人がそれを犯しそうだと錯覚してしまう歌詞に対して
彼女の場合は机上の空論っぽい言葉選び。

つまりボカロっぽい、自己完結なものに感じるんですよね。


▶ichigo (岸田教団&THE明星ロケッツ)

アニソン歌手としての岸田教団しか認識していない人は
意外かもしれませんが、
ボーカルはれっきとした椎名林檎フォロワーです。
たしか初期はコピーバンドを並行して行っていたはず。

それを意識してか、PolyphonicBranchが発表したこちらを歌唱する際に
これでもかとその片鱗を見せたのです。
バンドのときと明らかに歌い方違うがな。


▶KOTOKO

意外な選出その2。

正直彼女から椎名林檎の名前は聞いたことはありません。
メジャー流通以降の声質もまったくそれを感じさせません。

ですがこれを聴いてどう思いますか?
歌い方まんま林檎じゃないですか?

これはインディーズで一番初めに発表した、
I'veもほとんど絡んでない時期のもので、本人作詞作曲。

うん、絶対影響されたでしょ。


▶ポルカドットスティングレイ

はい、優勝。最後はしっかり締めます。
歌唱も寄せていれば使う機材も一緒です

ただそれだけではとどまらず、
バンドの個性もしっかり融合しているのが見事です。

だってポルカの曲、前奏でまず「ポルカだなー」って思いますもの。
なのに「今回も椎名林檎っぽいわー」って感じます。矛盾してるでしょ。

雫のワンマンっぽさも東京事変の印象とダブります。
実際はそうでもないんでしょうけど。どっちがとはいいませんが。


▶あわやりんご(林原めぐみ)

おまけ。
一流の声優にかかればモノマネも可能です。
名義がもはや遊んでます。



Afterword

さて、今回のテーマですが、

taka プレイリスト×ブログ さんの
この記事がとても興味深かったので影響されてみました。

素敵。こういうの見るの好き。
自分もジャンヌ仮想トリビュートをmixiで書いたことあるんで
明日にでも転載してみよう。


余談ですが赤い公園Adoにはまったく林檎味は感じないんですよね。
影響されてるのも知ってるんだけど。

あいみょん(初期)はむしろ大森靖子味を感じます。

あと藤田恵名もここに入れようか迷ったんですが
同じ"過激さ"でもぜんぜん受ける印象が違うんですよね。
エロくはあっても妖艶とはまったく思わない。大好きですが。


あと、書いててもう一人いたはずだ……という思いが拭えません。
だれか思い至ったら是非教えて下さい。


では次回、「バンプっぽい声のバンド」!
(※いつ書くかは決まってない)



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えいちびぃ
最後まで長文お読みいただき誠にありがとうございました。 つっこみどころを残してあるはずなので 些細なことでもコメント残してくれると嬉しいです!