細菌から学ぶ遺伝子編集②
3. 細胞はウイルスの侵略からどう身を守るのか
細菌も、黙々と自身のタンパク生成能を利用されているわけではない。
細菌は侵入してきたウイルスを時にバラバラにし、そのDNAの一部を「ブラックリスト」として記憶することができるのだ。
これに関する研究は割と昔からなされていた。
1987年頃には、一部の細菌のDNAには設計図としての部分以外に、「謎の繰り返し構造」が存在することが発見されていた。
2000年頃になってその「謎の繰り返し構造」は、侵入してきたウイルスに関する情報を保存するサーバーであることが分かってきた。
2002年、この繰り返し構造は「CRISPR」と名付けられた。
細菌はブラックリストに載ったウイルス情報を頼りに、同じウイルスが再度侵入した場合、たちどころにそのウイルスに対して攻撃をしかけることができる。
ではそのブラックリストを用いて、どのように攻撃をしかけるのか?
(続)
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