高卒派遣社員

いろんな国の映画やドキュメンタリー作品を観た記録。(U-NEXT/MUBI/映画館) 最近は読書熱にかかっています。

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いろんな国の映画やドキュメンタリー作品を観た記録。(U-NEXT/MUBI/映画館) 最近は読書熱にかかっています。

マガジン

  • Talks at Google 聴講ノート

    Talks at Googleは、2006年にスタートした定期的な講演シリーズで、Googleの独自の文化の一部となっています。毎週、世界中のオフィスでGoogleの社員ボランティアによって約12の講演が開催され、すべての講演が録画されてYouTubeで公開されています。世界最大の検索エンジンを擁する企業の従業員が何に興味を持っているのか注目します。

  • わたしの映画日記

    一週間に観た映画の記録。

  • 生活日記帳

    観たもの・聞いたもの・読んだもの記録

  • ドキュメンタリー三点盛り

    動画サイトやサブスクで配信されているドキュメンタリーを毎回3本ずつ紹介するマガジン。1作品500文字前後のサクッと読めるレビューです。

最近の記事

週刊リテラ 第三号(2024/08/04)

勝手に始めた定期更新が第三号にして早速滞ってしまった。一週間に渡る発熱と咳の末に味覚を失い…周回遅れの流行病にかかってしまったようだ。熱にうなされている期間に世界的に権威のあるイギリスの文学賞 ブッカー賞のロングリスト(受賞候補作)が公開されていた。昨年出版されたものから、まだ発売されていないものまで13作品が挙げられている。 これらの作品が取り扱っているテーマは歴史・自然・環境・宇宙・スポーツ・宗教・コミュニティと多岐に渡るが、どの作品にも何かしら現代の読者(英語圏以外の

    • デービッド・ストークが語る - コンピュータビジョンが切り拓く美術史研究の新たな地平

      デービッド・ストークによるTalks at Googleの講演内容をまとめます。 美術史研究は、長い間人間の目と経験に頼ってきました。しかし、近年のコンピュータビジョンと人工知能(AI)の発展により、この分野に革命が起きつつあります。スタンフォード大学の非常勤教授であるデービッド・ストーク氏は、美術史の問題に厳密なコンピュータビジョン、機械学習、AIを応用した先駆者として知られています。ストーク氏がコンピュータビジョンが美術史研究にもたらす新たな可能性と課題について語ります

      • 呪術的な考えすぎの時代 - アマンダ・モンテルが語る現代社会の思考の罠

        アマンダ・モンテルによるTalks at Googleの講演内容をまとめます。 現代社会は、情報過多、蔓延する孤独感、そして「すべてを知らなければならない」という資本主義的なプレッシャーに満ちています。これらの要因が、私たちの先天的な迷信や非合理的な意思決定戦略と衝突することで、「呪術的な考えすぎ(magical overthinking)」が生じているのです。これは、ボルチモア出身の作家兼言語学者であるアマンダ・モンテルが、彼女の著書「The Age of Magical

        • 忙しい脳を癒す - Dr. ロミ・ムシュタックが語る慢性ストレスとの向き合い方

          ロミ・ムシュタック博士のTalks at Googleでの講演内容をまとめます。 現代社会において、慢性的なストレスは多くの人々が直面する深刻な問題となっています。特に、Google のような高度な技術企業で働く人々は、常に高いパフォーマンスを求められる環境にあり、慢性的なストレスやバーンアウトのリスクにさらされています。この問題に取り組むため、神経学者であり統合医療の専門家でもあるロミ・ムシュタック博士が、Talks at Google で「忙しい脳」の問題とその解決策に

        マガジン

        • Talks at Google 聴講ノート
          3本
        • わたしの映画日記
          14本
        • 生活日記帳
          9本
        • ドキュメンタリー三点盛り
          2本

        記事

          週刊リテラ 第二号(2024/07/23)

          ノンフィクション本の愛好家にとって心の拠り所だった書評サイト HONZが終了を迎えた。ここに掲載される書評を片手に書店や図書館を歩いたことが何度もある。信頼していた書評家たちの目利きに頼ることができなくなったからには、自ら本を手に取り、調べ、読んでいくしかない。幸いなことにフィクション・ノンフィクションの別なく毎週、毎月おもしろそうな本が山のように出版されている。この週刊リテラでは引き続き海外で話題になっているものの、日本語圏ではほとんど話題になっていない書籍を取り上げていく

          週刊リテラ 第二号(2024/07/23)

          『ユニコーン・ウォーズ』激甘ポップでコーティングされた極めて愚かな戦争の歴史

          『ユニコーン・ウォーズ』は、アルベルト・バスケス監督による2022年の長編アニメーション映画である。テディベアとユニコーンの戦争を背景に、魔法の森に送り込まれたクマの兄弟の物語を描く。監督は、戦争の恐怖、宗教、暴力の本質といった複雑なテーマを探求している。手描きアニメーション、鮮やかな色彩、不穏なイメージを通して、古典的な戦争映画の要素と、宮崎駿作品を彷彿とさせる環境保護のメッセージを融合させた。結果として生まれた作品は、視覚的に魅力的で思考を刺激する、大人向けアニメーション

          『ユニコーン・ウォーズ』激甘ポップでコーティングされた極めて愚かな戦争の歴史

          週刊リテラ 第一号(2024/07/15)

          日本語の書籍さえ読みきれていないにも関わらず、海外では一体どんな本が読まれているのだろうか?という疑問が頭に浮かんだが最後。膨大な数の新刊本に目移りしてしまい夜も眠れなくなっている。ノーベル文学賞の受賞作も目下読み進めている最中だが、英語圏や中国語圏で話題になっている書籍を中心にリスト化し、記録をつけていこうと思う。 今週目に留まった書籍は映像化が決まっている作品が多かったように思う。出版から数ヶ月経っていることもありTikTokの感想動画も多数出回っていた。彼ら・彼女らの

          週刊リテラ 第一号(2024/07/15)

          ノーベル文学賞を読む:ヨン・フォッセ『だれか、来る』(白水社)

          文学作品としての戯曲の歴史は紀元前まで遡る。古代ギリシャの劇作家アイスキュロスによる作品が現存するものとしては最古の戯曲とされている。初演は紀元前472年。戯曲には、現代の私たちからすれば途方もない時間の流れを感じさせる歴史がある。誰かが演じる前提で登場人物の台詞・行動・構成・舞台指示が書かれたテキストを読むのは、小説を読むのとは違った読書体験であり、その魅力を理解するためには何度も繰り返し読むことが欠かせない。そうすることによって初めて、印刷された文字が言葉として空間に吐き

          ノーベル文学賞を読む:ヨン・フォッセ『だれか、来る』(白水社)

          ノーベル文学賞を読む:高行健『ある男の聖書』(集英社)

          中国を語る上で避けては通れない歴史上の出来事がいくつかある。1966年から1976年まで続いた文化大革命もそのうちの一つに挙げられるだろう。起きた出来事の断片は日本に住む中国人から聞いたことがあるが、全体像をきちんと学んだことはない。不勉強といえばそうなのだろうが、意識的に、または無意識的にそこを通るのを避けてきたのかもしれない。うっすらと伝え聞く当時の様子は知れば知るほど恐ろしく、自分の心では受け止めきれないのではないか、今後どのようにその土地からやってきた彼ら彼女らと付き

          ノーベル文学賞を読む:高行健『ある男の聖書』(集英社)

          私的シネマガイドVOL.7を作りました

          究極の自己満足でしかない私的シネマガイド『FMDb』VOL.7を作りました。ホン・サンス特集は前回まで。今回はここ数ヶ月の間に観た作品の一覧です。 引越やライフスタイルの大きな変化が重なり、最近はあまり映画を観れていないのですが、今後も『FMDb』を作成していきたいと思います。 コンビニプリントなら「A4・両面印刷・短辺とじ」でいい感じに印刷できます。

          私的シネマガイドVOL.7を作りました

          わたしの映画日記(2023年6月26日〜6月28日)

          6/26 『兰心大剧院』監督:ロウ・イエ 2019年 1941年の上海。租界地に一人の女優が帰ってくる。表向きは元恋人の演出する舞台に出演するため。彼女は連合軍・中国・日本のスパイ合戦入り乱れる中で翻弄される。繰り返す稽古シーンが次第に本筋の物語とシンクロする。中島歩のヒール役が見事だった。 ロウ・イエが検閲のある中でも素晴らしい映画を作れることが完全に証明された。おそらくノーカット版も存在するのではないだろうか。終盤での巩俐とオダギリジョーの一騎打ちは西部劇のような見

          わたしの映画日記(2023年6月26日〜6月28日)

          私的シネマガイドVOL.6を作りました

          究極の自己満足でしかない私的シネマガイド『FMDb』VOL.6を作りました。前回に引き続きホン・サンス作品を振り返ります。今回はキム・ミニ初登場の作品から2023年までの作品を取り上げています。 これまでしつこくホン・サンスを追いかけてきたつもりでいましたが、見落としていたショートフィルムを発見したり、英語メディアで長文のインタビュー記事が掲載されていたりと知らなかった情報に触れることができました。 ChatGPTの台頭は映画情報をキャッチアップする上で革命的な変化をもた

          私的シネマガイドVOL.6を作りました

          【生活日記】2023年4月27日 退勤後にカメラ練習からの久しぶりにシネモンドへ行く。

          8時50分起床 9時出勤 通常の木曜とはいえ月末締めが近づいているためソワソワする。4月中大きなミスはしていないはずなのだが。普段やり取りのない人からメールが届くと心臓に悪い。 朝イチでTOKYOFM『MURO presents KING OF DIGGIN'』4月26日放送回を聞く。4月16日に亡くなったアーマッド・ジャマル追悼特集がそろそろあるのではないかと期待していたが、今回は日本の映画音楽特集だった。女番長シリーズをはじめとする古い日本映画のサウンドトラックが中心。

          【生活日記】2023年4月27日 退勤後にカメラ練習からの久しぶりにシネモンドへ行く。

          【生活日記】2023年4月20日 昭和30年代の新日本紀行を観て鉄川与助について考える。ボリウッドディスコ最高。

          8時45分出勤 8時56分出勤 20日締めの処理でミスはなかったようだ。前日に気になっていた同僚に振った作業が進んでいないことが発覚。業務の優先順位を見直して私が実施することにする。上司にも報告済み。 昭和39年放送7月放送の新日本紀行『五島』を観る。単調なナレーションとと映し出される当時の日本。若い頃には魅力がわからなかったが、見返すとどのシーンも選びぬかれた構図で、カメラワークの巧みさや編集で作り出されるリズムに驚かされる。コメント欄によると某公共放送アーカイブも所蔵し

          【生活日記】2023年4月20日 昭和30年代の新日本紀行を観て鉄川与助について考える。ボリウッドディスコ最高。

          【生活日記】2023年4月19日 MUBI創業者のインタビューを視聴。中国語ビデオレターを友人に送る。

          8時50分起床 9時出勤 先月同僚に振ったはずの業務が私にアサインされていて驚く。もしかして手がついていないのだろうか…とりあえず水曜日のタスクを黙々とこなす。 MUBI創業者のエフェ・カカレルが数年前に登壇したイベントの映像をチェックする。2019年の時点での発言。「最大のマーケットはイギリス。Netflix・Amazon・Skyに続いてMUBIが業界第4位。アメリカで私たちのことはだれも知らないので10倍以上になる見込みがある。イギリス・フランス・ドイツではマーケティン

          【生活日記】2023年4月19日 MUBI創業者のインタビューを視聴。中国語ビデオレターを友人に送る。

          【生活日記】2023年4月18日 ベルリン国際映画祭のホン・サンスQ&A、アピチャッポンとティルダ・スウィントン対談に刺激される。

          8時45分起床 9時1分出勤 今日は担当部署が私一人なので地道にタスクをこなし時間貯金を作る。 吉田類の酒場放浪記、おんな酒場放浪記をTVerで再生しながら作業を進める。 吉田類〜のほうは青森県は弘前市を訪れていた。女将さんが饒舌かつ物珍しい郷土料理のオンパレードで盛り上がっていた。おんな〜のほうは通常回とスペシャル回の両方を視聴。スペシャル後半でアトロクでおなじみの日比麻音子アナウンサーが登場。安定感のある飲みっぷりとリポーターとしての素晴らしい仕事ぶり。定期的に出演し

          【生活日記】2023年4月18日 ベルリン国際映画祭のホン・サンスQ&A、アピチャッポンとティルダ・スウィントン対談に刺激される。