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しあわせを、リツイート (御礼/受賞に寄せて)
とにかく伝えたいことは #磨け感情解像度 で賞をいただいた御礼なのですが、なんだかいろいろ重なったことで気持ちが溢れてしまって長くなってしまいました・・・。
もし宜しければ、お付き合いくださいませ。
ーージャイアンツが、勝てない。
キャプテンはずっと不調だし、あれだけ良かった若大将も右肩下がりだし、おまけに今週関西に来てから雨でノーゲームばかり。こんなことなら東京ドームでやれば良かったじゃんよ、と溜息。
ーーおなかが、ゆるい。
何を食べてもだめで、体重がついに近年稀に見る数字まで落ちてしまった。こうなると食べることが怖くなってしまうから悪循環なのだ。願いを込めて整腸剤を飲む。親指の爪くらいの白いタブレット。飲み込んではいけない電池みたいだ。
ーーそもそも、梅雨。
理由なんてない。きらい、以上、割愛。ずうっと気候の良い場所で暮らしたい。せめてもの気晴らしにYouTubeで波の音を聴く。ザザーン……ザザーン……。次々と引いては寄せる、それはまるで感情のように。
・・・
そんなこんなで、ここ数日。
様々な外的・内的要因で、わたしは大変に気力を削がれてしまっていた。
「なに塞ぎ込んでんの、ねぇちょっとさ、そこまで付き合ってよ。」
そう言って不機嫌な顔を覗き込まれて頬をぶにっと片手で挟まれたあとで、すこし強引に車に乗せられたまま気づけば海辺をドライブしていて。
「・・・そこまで、って?」
「え? おれ好きなんだよね、この辺。」
と、こちらには聴こえないくらいの音量で鼻歌を歌いながら、窓を開けてゆるやかな風に気持ち良さげに目を細めて運転する佐藤健が目の前に現れてくれでもしないと、もう到底元気が出そうになんてなかった。(無理)(好き)
・・・
そして、昨日の夜中。
ついにわたしのテンションをドン底まで落とすような、極め付けの出来事があった。
わたしは「左頬にほくろ」名義のTwitterを、主にはドラマやテレビの感想を呟くアカウントとして使用している。
(なので、noteでわたしを知ってくださった方にフォローしていただくことを実のところ大変に申し訳なく思ったりしています。コイツうるさいなと思ったらいつでもそっと外してくださいね)
Twitterもnoteも本名を晒していないのは、とにかく、誰でもない自分になりたかったからだった。
本名じゃないから何を言っても許されるという話では断固としてなくて、本名だったらきっと建前などが邪魔をして書けないような本音や邪念のない想いをどこかに吐き出したい、という気持ちだけだった。でも絶対に、これを誰に見られても恥ずかしくないようなこと(照れではなくモラルとしての恥)を書くことだけは、匿名アカウントをやる以上心に決めていた。
そんな中で、ドラマの感想や考察などに有難いことに沢山反応をいただくことがあり、「リツイート」の機能を使ったコメントも多かった。
引用リツイートであればそのまますぐ通知が届くのだが、リツイートをしたうえでご本人のツイートでコメントを重ねてくださる方も多い。
そんな反応がうれしく、たまにリツイート先のTwitterを覗かせていただいたりもしていた。
それが、いけなかった。
見なくてもいいものを見てしまった、自分が悪いのは間違いない。
昨夜、偶然に辿り着いたリツイート先のご本人アカウント(匿名)でわたしのツイートのあとに
「こうやってドラマの役名じゃなくて俳優名を書く人のこと、ころしたくなる」
と、呟かれていた。
「 ころしたくなる 」
顔文字も、絵文字も、笑もない。
あえて平仮名で書かれたその言葉が目に入った途端、心臓が馬鹿みたいに早まった。
すぐにミュートにして、なんどか深呼吸をして、noteで出逢ったお気に入りの作品を読み返した。
今見たことばを早く薄めなきゃ、と思った。
擦り傷に消毒液を塗るように、ニキビにオロナインを塗るように。
哀しいことばは、素敵なことばで薄めなきゃ。
それでも早鐘は止まらずに、文章を書いた。
明け方に書いた「のうぜんかつら」はタイトル通りの大好きな歌を聴きながら、離れて暮らす母を想って書いたものだ。大人になっても尚、こんな気分のときには無意識にわたしは母を想うのだと久々に知らない自分と出逢った気がした。
そうやって、すこしずつ心を整えていった。
・・・
そして時計の針は18時。
祈るように、noteをひらく。
クラッカーが浮かんだ瞬間、息が、止まり、
震える手でスクロールをしながら「芽生え賞」の一番上にたどり着いた。
そこにはわたしの名前があって、言葉にならない声が漏れて、それ以上先に進めなかった。
コンテストに参加する以上はいちばん上を目指すべきなのかも知れないけれど、わたしは今回、どうしてもどうしても「芽生え賞」が欲しかった。
noteを始めた経緯はキナリ杯なのだが、磨け感情解像度への参加を決めた経緯はサトウカエデさんだった。そんなカエデさんと、入谷さんに、選んでほしい。しかもわたしには幸運なことに芽生え賞に入るチャンスがある。もうこれは何としてもぜったいにぜっったいに、欲しかった(うるさい)
だから、ほんとうに嬉しかった。
世界中の「感謝」「やばい」「よっしゃ」「最高」を両手いっぱいにかき集めてもまだ全然足りないくらいに。
めちゃくちゃ、めちゃくちゃ、嬉しかった。
ほかの作品にまで触れてくださるカエデさんのコメントも、芽生え賞の設立でわたしを思い浮かべてくださった入谷さんも、受賞者様へのコメントのひとつひとつも。
ことばが、とんでもなく愛で溢れていて。
荒れ果てて擦り減っていた場所に、ぐんぐんと栄養剤が与えられているような。カラカラに乾いた土地に、たっぷりとまっさらな水を撒いてくださったような。目に飛び込んでくることばを吸収することが、どこまでも幸福な時間。
そうしてすべての結果発表を読み終わった頃。
薄まるどころかヒタヒタになったわたしは、いつしかもうすっかり心が大丈夫になっていた。
・・・そういえば。
そもそもキナリ杯を知ったのもリツイートしてくださった先の誰かが呟いていたキナリ杯のお知らせをふいに見かけたからだった。
磨け感情解像度に作品を出したあと、初めましての皆さんからたくさんの嬉しいことばが添えられたリツイートもいただいた。
ーー悪いことばかりじゃ、ない。
これから先もいろんなことばに触れる。
泣きたいことも、悔しいことも、きっとある。
そんなときはいつだって何度だって、今日のすばらしい気持ちを、心のなかでリツイートしよう。
たくさんの方がくださったもの。
宝石のような、愛おしいことばたち。
アメジストはマイナスのエネルギーをプラスに変えて、邪悪なものから身を守るお守り。
心の平和、が宝石言葉なのだ。
・・・ちょっとなんだかうまく出来すぎて、もしやここまで織り込み済み?なんて。
ことばに傷ついて、ことばに救われる。
どれほど有難いことなんだろう。
哀しいことばに押しつぶされる日も。
ジャイアンツが勝てなかった今夜も。
しあわせを、リツイート。
入谷さん、カエデさん、運営の皆さま。
改めて本当に本当にありがとうございました。
そして、お疲れ様でした。
人生を救われたような、そんな賞です。
これを糧に芽生えたものをしっかりつよく根を張れるように、また書いてゆきたいと思います。
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