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【プレビュー】vsサンフレッチェ広島 いきなり試される新・黒田式。強い気持ちで【FC町田ゼルビア2025年J1 第1節 】

こんにちわこんばんわ、ひだりです。

先日のFUJIFILM SUPER CUP、パソコンで戦況メモしながら見ておりました。広島めちゃくちゃ強いですね……。

スキッペ体制4年目で継続のスタイルにジャーメイン良・田中聡・菅大輝ら新加入組もごくごく自然かつ力強くIN、メンバー変更の影響もあったとはいえJ1連覇の神戸をまともに前進させない程の広島の完成度・成熟度。

一目でわかる質の違いを魅せたスーパールーキー中島洋太郎がU20代表で開幕節離脱はまあ良かったのですが、スーパーカップで交代で出た川辺出せるし、なんならあの日の満田はベンチのまま出てすらいない。全然戦力落ちない。

開幕戦の観測についてはゼルつく・ミルアカ・エルゴラ等、開幕の期待込みですでにあれこれ情報も出ています。

そんな中ですが、スーパーカップで見せ付けられた広島の強さもふまえ、軽くプレビューまとめていこうと思います。

どうぞよろしくお願いいたします。


今節のポイント

  • 2024シーズン2位vs3位対戦で開幕いきなりクライマックス

  • 試される「新・黒田式」の完成度とのびしろ

  • スーパーカップ王者のみこむチャレンジ(できなければのまれる)

2024シーズン2位vs3位対戦で開幕いきなりクライマックス

昨年度、最終節まで神戸と三つ巴で優勝を争った準V広島・3位町田の直接対決。
開幕ですよ?日程発表の時、いじめかな?ってちょっと思ったよね。

とはいえ広島はいつやるにしても強いし、開幕でまだチーム整う前に当たれればむしろ行幸なのでは……なんて淡い期待は、スーパーカップで脆くも崩れ去りました。広島もう全然整ってる。

試される「新・黒田式」の完成度とのびしろ

先週公開のプレビューでも書きましたが、2023年の黒田体制発足時からチームを支えた金明輝ヘッドコーチ福岡監督就任により、今季は黒田式の再構築を図るタイミングです。

とはいえ、根本的な球際・強度・切り替えといった町田が大事にしてきた部分、失点へのアレルギー、「勝つではなく負けない」この辺は不変として

金明輝ヘッドコーチの福岡監督就任にともない、前・広島ヘッドコーチ有馬さんを招聘し、町田の新ヘッドコーチに就任。

2025 シーズンプレビューより引用

広島から招聘した有馬ヘッドコーチ主導のもと、今季はポゼッション面の強化を進めている町田。
始動〜キャンプ期間中も盛んにトレーニングを行っている様子が伝えられています。

今季の新・黒田式において、従来のスタイルに追加を試みている広島式のエッセンス。
そんな今季の取り組みが、その本家本元・広島相手にいきなり試される形になり、なんとも日程くんのドS感、あるいは町田のドM感が凄い。

スキッペ体制も今年で4年目で継続性十二分な相手に、同じやり方取り入れて勝つとか、まあそんな簡単な話ではないよなぁ…とは思います。

それでも、実際、昨シーズンは町田より上位の広島・神戸の両者に中盤の差、激しくぶつかり合う中で相手プレスをかいくぐる練度に差があった感覚は確かにあり。
昨シーズン終盤の停滞感を鑑みれば、従来のやり方に対して何をプラスαしていくか、その取り組みとしてはやはり大事というか、妥当な変化ではある。

ポゼッションを織り込んだ、新しい町田らしさを表現できるか

2023シーズンのJ2優勝・2024シーズンのJ1昇格初年度3位を記録した黒田式をコアに、広島式の掛け合わせで、ピッチ上に正しい化学反応を起こせるか。

単純にポゼッション足してみましたではなく取り組みを掛け算に持っていけるか。ポゼッション要素を織り込んで、より力強い、もっと町田らしいサッカーを表現できるかは今節の注目ポイントのひとつです。

スーパーカップ王者のみこむチャレンジ(できなければのまれる)

受けていてはのまれるだけ。自分たちから試合を動かす気持ちで入りたい

スポニチアネックス記事より引用

谷の言う「受けていてはのまれる」は、開幕に向けたプロモーショントークというよりも、まったく文字通りの意味の話に見えます。

連動したアグレッシブな守備と奪って前衛から中盤から大人数が相手陣地に侵入する分厚い攻撃、リスクを取って仕掛ける中でカウンターの芽を摘む中央〜最終ラインの危機管理が、そのまま次の攻撃の起点になる。

3バック裏のスペースや高く上がったWB裏など、構造的な弱点は明確に存在したとしても、その弱点に指一本触れることを許さない強靭な前進・守備の圧が広島のサッカーにはあります。

強い気持ちで前に出る

専守で受けに回れば、タコ殴りの時間がただただ長くなるだけ。前重心で安定する広島の攻守バランスに揺さぶりをかけるためには、こちらも相手の嫌がるスペースを的確に、時にリスクを負って差して崩していく必要がある。

半歩の出足の遅れも命取りになる試合なので、精神論ではなく文字通り「強い気持ち」で前に出れる選手でなければ、そもそもスカッドにも入れない試合となりそうです。

フォーメーション

広島の基本フォーメーションは3241。
町田の想定フォーメーションは3421と相手3421対策としての352、442への可変もあり得そう。

基本的には3421 ミラーゲームで膠着を作り、広島の強度レベル・プレスワークの出方の様子を見ながら、なるべく無失点の時間帯を増やしたい。
3421と352 の噛み合わせではアンカーが浮く。
ボランチやIHの動きの中で中盤5枚を作れれば
数的優位を生かして広島のWB裏・広島3CBのギャップや裏を使う攻撃が仕掛けられる。
もちろん、 WB・FWの勇気を持った動き出しもセットで必要。
広島のプレスワークでビルドアップが難しい場合、442への変化でシンプルにサイドの厚み〜縦を活かした攻撃に切り替えることはできる。
ただし、442は3421に対して根本的に構造的に不利。
WB・IHの関わりで前線・中盤・後衛すべてのラインで数的優位を作られる。
攻撃の流動性の範囲で留める運用がベター。
守備はあくまで3バック(5バック)で対応したいところ。

なお、上記フォーメーションに挙げたような策は広島側も取れるので、これらは厳密には町田の勝ち筋ではないです。

今季、新しいチームのお披露目としては

  • 守備のやり方と耐久力。特にハイorミドルプレスの掛け方&左右CBの振る舞い

  • ミラーゲームで臨んだ場合、ゲームの膠着をどれだけ保てるか。

  • 球際勝負には負けない(大前提)

  • 敵陣でのスローイン・セットプレー獲得

  • 勇気を持って、広島の厳しいプレスをかいくぐる「ズレ」を作れるか

  • 作った「ズレ」をチーム全体で連動して活かせるか

といったあたりは開幕戦で観たい部分。

膠着を恐れず、やり合い続ける

広島の強さはフォーメーションそのものではなく状況に応じてボール周辺の選手が連動してユニット化して集団でのプレスも個を活かしたアクションも自在に取れる部分です。

なので、実際はピッチの至る所でバチバチとやりあいながら、どこでプラス1の数的優位を作れるか。プラス1の状況が生まれた時に前衛中盤がしっかりゴール方向へ脅威になる動き出しができるか。
守備局面では、対面の相手に自由にやらせないために追う距離感と、撤退でゴールを塞ぐ良い判断が求められる。
そういう勝負になりそう。

町田としては昨年までと同様、まずはミラーゲーム気味に膠着状況を作りながら相手の出方とこちらの仕掛けへの反応をうかがい、前半0-0で終えたい。
※昨シーズン最多得点の「正しい守備から入る超攻撃型チーム」相手に無失点はそれはそれで一定の成果です。

3バックの新体制における守備の形をしっかりと表現した上で、後半、9名に増えたベンチ入りメンバーも活かしたチャレンジにつなげたいところ。

まとめ

何度脳内シミュレートしても、過去いつにも増して「強い気持ち、出足、球際」にたどり着いてしまう今節。分析もクソもない話。

勝ち筋が簡単には見当たらない難しい相手だからこそ、ひとつの個の出足・エラーの有無が勝敗を分けるカギになりそう。
なんならナサンホの理不尽砲、エリキのパルプンテアタック発動も祈りたい。(エリキ合流したのかな、、、。)

両軍ともに、競合候補に勝って新シーズンの勢いにしたいこの1戦。
選手・チームには、心身とも最高のコンディションに整え、この開幕クライマックスに臨んでもらえることを祈りたいと思います。

あと4日です。今シーズンも戦いましょう。共闘🔥

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