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【ライトプレビュー】vs京都サンガF.C. 最高な1年目のフィナーレのために【FC町田ゼルビア2024年J1第37節 Make a New History】
こんにちわこんばんわ、ひだりです。
さて、ホーム最終節、野津田で観れる今年最後の試合です。
他力の色が濃いとはいえ、優勝可能性残した状態でホーム最終戦を迎えられたのは本当に素晴らしいこと。やるべきことは勝つことだけなので、町田らしく、チャレンジャー姿勢全開で勝利をもぎとってほしいところ。
天皇杯やルヴァン、代表ウィークなんかで試合間いささか空きすぎで試合前どうすんだっけー?という感じも少しありますが、自分の予習がてらで試合映像を少し見ました。データ読みにお付き合いください。
なお、前回プレビューが下記。大枠は変わってない印象。
ハイライト
フォーメーション4123(攻撃時 325 守備時 42⚪︎)
前回対戦時のレビューでは攻守の稼働について、下記のように書いていました。
433(4123)ゲーゲンプレス
ボールホルダーに対して積極的にプレスを仕掛けボールを奪う守備を仕掛けるゲーゲンプレスのチーム。
自陣守備はボールホルダー前方にいる選手が激しく寄せプレス、前線選手のプレスバックも加勢して2人で挟み込む守備。
ボールを奪うと、奪った勢いそのまま4123の前23を中心に一気に前へ出る。特にアタッカー前線3枚のうち不動の2人、豊川と原はともに1発を決め切る決定力がある選手。両サイドバックも高めに位置取り二次攻撃をサポート。
曺貴裁監督らしさである、前から積極的にプレスをかけるやり方は不変ですが、囲い込みというより敵陣でひたすら前向きのプレスをかけつづけるよりシンプルな形になっている印象。
夏加入のラファエル エリアスが入り、マルコ トゥーリオ・原大智との3トップの前線の安定感が向上。前線が安定したことで中盤の川﨑・福岡・平戸もよりプレイしやすい状況が揃っているように見える。
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キレキレの平戸
中盤は相手守備の裏への配球またはミドル〜ロングボールも辞さず前線へ早めにボールを預けた後、自ら積極的に前の空いたスペースへと走り込み相手ゴールエリア内に侵入します。
特に「京都サンガのコンダクター」と実況にも叫ばれた平戸のパフォーマンスが上がっており、ボールを落ち着かせるところ、逆に一気に切り込んでいくところ、ボールを持つと個で展開の緩急をつけられるキャラクターを発揮。
屈強な前線の圧やムーブに相手守備網が乱れれば積極的にロングシュートも飛ばしてくる。
こぼれ球になったとしても、ゴール前に張る3トップの反応が非常に鋭く、ボランチやサイドバックも躊躇なく飛び込んでくる。
今節も(こそ)平戸は明らかなキーマンになりそうです。
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とめ@はんなりサッカー さんのQuerie.me 回答がなるほどーと思ったので置いておきます。
スタッツ比較
データはいつもの Football Lab から
直近の成績
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町田1勝1分3敗に対して京都は2勝2分1敗それも過去4戦無敗と、夏加入以降の勢いでは屈指の好調具合を見せる京都。
とはいえチームは生き物。中断期間の長さもあり、テンション的にもコンディション的にも3週間前の勢いそのままキープしてくるのは難しい部分もあるでしょう。
星取の流れだけ見れば、ある程度フラットな状態から今季最後のホーム戦に臨めるという点は町田にとっても好材料。
チャンスビルディングポイント
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あまり手数をかけない攻撃という部分は両チーム共通する部分。パスの順位も町田17位・京都18位とどっこいどっこいです。
ロングボールでの速い前進からサイド展開してドリブル打開&クロス攻撃に特色のある町田。
アグレッシブにゴールへと矢印を向け、積極的にシュートを狙う。弾かれても跳ね返されても奪い返してゴールエリア内の3トップ活かしてまた押し込む京都サンガ。
くらいの特徴が読み取れるデータ。
チームスタイル
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攻守における素早い切り替えが特徴の京都サンガ、フォーメーションは4123ですが攻撃時ポジティブトランジション局面では、サイドの素早く駆け上がり/サリー気味にDMFが落ち、3バック布陣に近い形で幅・奥行きを使った攻撃を見せます。特に右SB福田心之助の上がりが鋭く目立つ。
前線に届けるロングボールを織り交ぜながら、フィードをちらつかせつつ後衛中盤が中央や逆サイドなど空いたスペースを活かして入っていく、ボールを持ったら力強い前進が持ち味です。
プレーゾーン分布
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京都サンガの自陣サイド両脇の薄さは前進守備志向が表現されている部分。
裏にスペースはあるので、川崎フロンターレはトランジション時、裏狙いのロングボールも多用し、京都守備陣の押し下げを狙っていました。
チャンス構築率
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チャンス構築率では「少ないチャンスを決め切る」「相手にプレイをさせない」指標で町田が優位なスタッツを残しています。
逆に言えば、京都のシュートおよび攻撃性を正面から喰らう機会は多そうです。町田としては京都が攻撃をやりきる未然でいなして腰を折り、奪って、1刺しをどう決めるか。そういう勝負の流れが読める。
ゴール期待値
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チャンス構築率とほぼ同じですが、相手にやりたいことをやらせない、数で勝負ではなく少ないチャンス1本中の1本を決め切りたい。
得点パターン
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京都の警戒すべきはなんといってもこぼれ球からの得点の多さ。3トップが張り侵入する前線、ボランチがゴールエリア内の空きスペースに入り込み、SBも対角の大外からゴール枠内めがけて飛び込んでくる。
ゴール前に人数をかける仕組みが徹底されているので、そもそもこぼれ球をなるべく作らせたくない。
町田はセットプレー+アタッキングサードはサイドアタッカーの突破・クロスからはじまる攻撃でといういつもの形。
特に京都はネガティブトランジション時の対応も中盤+攻め上がったSBが全力帰陣で対応するのが前提となっているため、高めの最終ラインでCB2・3枚がさらされるシーンが多く見られる。
2CBならその間が割れることもままある。(川崎フロンターレはそこを狙ってCBド中央の裏にタフネスでボールが収まるFW山田新に多くロンボ配給していた。)
撤退守備時は優先してゴール幅に3CBを整えてくるので、サイド大外~奥は空く瞬間がある。相馬や藤本、エリキで狙いたい部分。
失点パターン
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京都の失点にセットプレー・クロスでの被弾が多いのは、そこを強みにする町田にとって好感。
トラッキングデータ
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京都 燦然と輝くスプリント数1位。走り負けないことがまず大前提。林・白崎が必須の試合になるでしょう。
試合のポイント
大別すると近いカテゴリに分類されるであろう戦い方を持つ両者の対戦。
ボールも人も自陣と敵陣をせわしなく行き来する試合展開の中で、切り替え勝負、互いが信じるアグレッシブな守備で相手をより嵌め込めた方が、球際やセカンドボール回収で優位に立つ試合展開が見込まれる。
京都は対3バックで高勝率
京都の強力3トップ抑えるのに3バックぶつけるのはシンプルな一手だけど、京都は対4バックの方が勝てる見込み多そうっていうデータもある。でも4バックでやるには適した人がどうしてもちょっと足らないのよな。。。 https://t.co/YaWZJhvaS0 pic.twitter.com/kEM0MWHNSE
— ひだり(fka CVPの中の人。。) (@hidari) November 11, 2024
Xでもポストしていたのですが、京都は実は対4バックより対3バックの方が勝率が良い。
X投稿時から4バック対戦が1試合増えているので計算すると
対4バック勝率: 6勝/ 26戦=勝率23%
対3バック勝率: 6勝/ 10戦=勝率60%
広島戦のハイライトには広島の攻撃局面でボールサイドの守備者が相手ボールホルダーに寄せて時間を稼ぐうちに、相手FWに対応する2CB+間を埋める1人でゴール前を塞ぐシーンが何度か出てくる。
特にCBがブロックを敷く対応はとてもスムーズで、3バック相手の方が、ハイプレスを中盤とサイドに任せる分、最終ラインは早めに割り切って帰陣できて安定するのかも。
前節・FC東京戦で3バック布陣で結果が出た町田だが、今節もそう同じように打開ができるかはわからない。
ただ、現在のスカッドを見る限り、4バックをやるには中盤での刈り取りとサイド守備にやや物足りなさがあるため、3バックの方が重心が後ろに重くならない戦い方ができそうには見える。
3トップを押さえる上でも3バックはシンプルに有用なはずなので、うまく拮抗戦に持ち込みたい。
2列目からのアタックへの対応
京都に勝つには強力な3トップに仕事をさせないことが不可欠だが、ゴール前かきまぜられてスペースを空けてしまうと、中盤やサイドからも積極的にゴールを狙ってくる。
今節、京都は、累積警告で3トップの右で主戦であるマルコトゥーリオが欠場。豊川が代わりを務める形となり多少連携は変わるかもしれないが、
サイドからマイナス方向のスペースを狙ったクロスや落とし
1.5〜2列目からのミドルシュート(平戸・福岡・川﨑)
あたりは十分な注意が必要。
自陣守備では引きすぎることなく、京都の出方もふまえて使えるスペースを消し、ゴール方向を正しく塞ぎたい。
裏を取って後ろ向きの守備を強いる
京都のプレスは前向きな制限をかけさせると自分たちのリズムを作って動きがどんどん冴えていく。
裏狙いやサイド大外への配球で全体のラインを押し下げて後ろ向きに走りながらの守備を強いたい。
セットプレー合戦の色も
普通に考えると、ロースコアの拮抗戦が予想される両者なので、セットプレーひとつで勝負が決まる可能性がある。CK、ロングスロー+クイックのスローインも織り交ぜると京都の守備の仕方だと慌てさせることができそう。
特に京都のセットプレーキッカーは平戸。最近の試合を見る限り、平戸も良い時期のキックを取り戻している(軌道が綺麗なのだ)ので、楽しみながら恐ろしい。
強い気持ちで跳ね返してほしい。
まとめ
データと映像を見て読み取れたことは、おおよそこんなところです。
ホーム最終節をしっかりと勝ち切って、願わくば優勝あるいはACL圏確保を目指し、最高のテンション&モチベーションで最終節に向かいたいところ。
やってくれることを信じて、明日も楽しみましょう。共闘🔥