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【コラム】水中写真と構図について考える

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#水中写真

水中写真と構図について考える① ~構図の優先順位~

水中写真と構図について考える① ~構図の優先順位~

こんにちは、上出です。
今日からコラム「水中写真と構図について考える」シリーズをスタートします。

※本連載は、HIDAMARI PHOTO ACADEMYのメンバーの方からいただいた質問に答える形でスタートしました。
HIDAMARI PHOTO ACADEMYとは、上出が主催するフォトセミナー・フォトツアーに参加してくださった方を招待しているfacebookグループです。

テーマ自体が広いで

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水中写真と構図について考える③ ~奥行きを意識する~

水中写真と構図について考える③ ~奥行きを意識する~

こんにちは、上出です。
今日は、質問としてはいただいていませんが、関連する話題として、「奥行き」について考えてみたいと思います。
あんまり難しい話はしないので、気軽に読んでくださいな。

構図を学ぼうとすると「○○構図は○○な効果があって…」という話になりがちだよね、というのは前にも書きました。
それはそれで大事なんだけど、二次元だけの話をしても本質的じゃないよね?なんて、僕は思っているわけです。

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水中写真と構図について考える④ ~構造線の意味を知る~

水中写真と構図について考える④ ~構造線の意味を知る~

こんにちは、上出です。
今日は構図コラムの第4回ですね。
「線」について考えてみようと思うのですが、大事な話なので、2回に分けます。

今回は「構造線」について、次回は「リーディングライン」についてです。

どちらにも共通する前提事項として、以下の2点、ばっちり押さえといてください。

①人の目は線を追う性質がある。人は線そのものにイメージを持っていて、そこから逃れられない。
②線は必ずしも実際の

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水中写真と構図について考える⑤ ~リーディングラインを引く~

水中写真と構図について考える⑤ ~リーディングラインを引く~

こんにちは、上出です。
今日は構図コラムの第5回です。

今回まではちょっと理論的な話になりますが、次回からはもっと実践的な話に入っていこうと思います。

それでは予告通り、今日はリーディングラインについて考えていきます。

まずは、前回共有した前提を確認しましょう。

①人の目は線を追う性質がある。人は線そのものにイメージを持っていて、そこから逃れられない。

②線は必ずしも実際の線として引かれ

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水中写真と構図について考える⑥ ~用途によって構図は変えるべきか~

水中写真と構図について考える⑥ ~用途によって構図は変えるべきか~

こんにちは、上出です。
今日は構図コラムの第6回です。
ちょうど折り返して、今日から後半戦という感じですかね。

今回は、「写真の用途によって構図は変えるべきなのか?」というテーマについて一緒に考えていきましょう。

■どんな用途が考えられるか?まず、水中写真にはどんな用途があるのかについて考えてみましょう。
撮影した写真を最終的にどうするのかって話ですね。

時代的には、SNSにアップするという

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水中写真と構図について考える⑦ ~周辺環境を入れるのか、入れないのか~

水中写真と構図について考える⑦ ~周辺環境を入れるのか、入れないのか~

こんにちは、上出です。
今日は構図コラムの第7回です。
今回は、先日いただいたこちらの質問について、一緒に考えていきましょう。

構図って芸術的な作品を撮る時と、そうでない時で変わりますよね?その辺りが知りたいかなぁ
説明不足かもしれないので…上出さんの素敵な写真に憧れるなら、構図や背景をひとつの世界として撮らなければいけないなぁと思いますし、生物の魅力を引き出すためならその子が生きている環境も見

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水中写真と構図について考える⑩ ~構図のセオリーを外すという発想~

水中写真と構図について考える⑩ ~構図のセオリーを外すという発想~

こんにちは、上出です。
今日は構図コラムの第10回です。
ついにやって来ました、最終回。
気合入れていきましょう。ちょっとだけ。

最終回は事前の質問でもいただいていた、「構図のセオリーを外す」ということについて考えていきたいと思います。

■「外し」を考える前にいきなりですが、血糖値に例えてみましょう。
下の値は、僕が10年くらい前に測った血糖値です。

「空腹時血糖値70、食後2時間後血糖値2

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