おいでよ 上杉雪灯篭まつりに
さまざまなイベントが中止・延期に追い込まれたこの約2年間。ご多分に漏れず米沢市も昨年は中止。今年はようやく開催できそう。
※1月31日に残念ながら中止と決定されました。
過去何番目かのスピードで1月5日には積雪1mを超えた米沢市。祭りに関して雪は申し分ない。あとは実行委員会の勇気のみ。ニュートラルな目線でコロナを見ればもう正体は分かるよね?
玄人のスキーヤーほど病みつきになる雪質
毎年日本屈指のパウダースノーを求めて東京から来県される方がいらっしゃる。私が向こうに住んでいたころ担当していたお客様。全国各地のメジャーなスキー場を経由して最後にたどり着いたのが天元台高原。
今年も初滑りを楽しんできたそうな。そろそろ積雪は4mの大台に突入しそうな勢い。「いい日帰り温泉はありますか?」そりゃあもちろん!頼まれてもいないのに県外者へ米沢のいいところを教えまくる無報酬の宣伝部長ですから。県外へ訪問したら宿泊先で名刺代わりに米沢のことを話してくる。
山形県の観光業が山形県民だけで成り立つかといえば否。他県民の来店を拒んでいる場合ではない。頭を柔らかくして考えよう。1カ月間、誰(動物)とも接触せずたった一人で山ごもりしていた人が汗の処理など怠って風邪を引いた。その原因となったウイルスはどこからやってきたのか? この単純な理屈が分からないと一生他人を疑う人生を送ることになる。
オファーしたもん勝ち
今回の上杉雪灯篭まつりのゲストはM-1王者の錦鯉とR-1王者のハリウッドザコシショウ。おそらくM-1前にオファーしていたのだろう。実行委員会は先見の明があったのだろうか、グッジョブである。
ジャンルは違うが同じようなことが過去にあった。2009年にアメリカのヴァン・クライバーン国際ピアノコンクールで辻井伸行さんが優勝。その約4カ月後に山形テルサでリサイタルを行った。もちろんオファーは優勝する前からしていた。
たまたまそのリサイタルのチケットを手に入れていたお客様から当時のお話を聞いた。今までクラシック・コンサートに足を運んだことがないだろうというお方がスウェット上下の出で立ちで聴いていたそうな。山形テルサでは特にドレスコードは指定されていない。
そのお客様の素晴らしいのは決して服装を非難しないこと。誰にでも最初はあるからね~と。世界のスーパードクターも最初は研修医時代はあったわけだ。ピアノの何かは分からずとも「優勝したみたいだから行ってみようか」みたいな軽いノリだったかもね。そこからクラシック・ファンに育つかもしれない。世の中何がきっかけになるかなんて誰にも分からない。
もっと冒険しよう
90歳以上の方々に聞いたこんなアンケート結果がある。「90年の人生を振り返って後悔していることはなんですか?」なんと90%の方が同じ答え。
「もっと冒険しておけばよかった」
死ぬ間際に後悔する人生なんて誰もが嫌だよね。今行けるチャンスがあったら行くべし! 海外の方が身につけるものでドクロのアクセサリーがある。ファッションというよりドクロを見る度“明日は我が身”として後悔しないよう日々を精一杯生きているのだ。
私が過去に一度だけ鳥肌が立ったコンサートがある。ダニール・トリフォノフさんのチャイコフスキーのピアノ協奏曲第1番。日曜日の開催で結果的に多くのお客様をお断りしてしまったが、聴いた音は一生忘れない。これからも誰にも支配されず後悔しない生き方をしていくつもりだ。