日本神話の扉を開く
2024年9月9日に発売されたばかりの「ゼロから始めるホツマツタヱ」。先日、著者であるNAVI彦さんのトークショーに行ってきてとても楽しかったので、少しご紹介しますね
https://www.amazon.co.jp/%E5%88%9D%E5%BF%83%E8%80%85%E3%81%A7%E3%82%82%E3%81%99%E3%82%93%E3%81%AA%E3%82%8A%E8%AA%AD%E3%82%81%E3%82%8B-%E3%82%BC%E3%83%AD%E3%81%8B%E3%82%89%E5%A7%8B%E3%82%81%E3%82%8B%E3%83%9B%E3%83%84%E3%83%9E%E3%83%84%E3%82%BF%E3%83%B1-NAVI%E5%BD%A6/dp/4867231703
ところで、「ホツマツタヱ」という古文書を聞いたことはありますか? 古事記や日本書紀の元になったとも言われる書物ですが、国文学の研究者の中では「偽書」とされている、不思議な存在です。
そんなホツマツタヱにNAVI彦さんが出会ったきっかけは、意外にも古事記や日本書紀に詳しかったからではなく、むしろ数年前に古事記を読んだ時に「違和感」を感じたからだそうです。違和感を解消するためにあれこれ調べた結果、ホツマツタヱにたどり着いたんだとか。
実は私も、星座好き・星好きな子供の頃星座の物語としてローマ・ギリシャ神話が大好きでしたが、同じくらい古事記の話が好きでした、イザナミ・イザナギのお話は誦じていたくらいでした。でも、全体を通して読むと、なんとなくストーリーが唐突に感じる部分があって、「面白いけど、ちょっと不思議な本だなあ」と思っていたんです。そういう意味では、NAVI彦さんと同じ違和感を共有していたんですね。
さて、トークショーではNAVI彦さんが今村聡夫先生の「はじめてのホツマツタヱ」を何度も読んで、それをYouTubeで分かりやすく解説してホツマツタヱを理解されていったそうです。
素晴らしいですよね。インプットとアウトプットの実践!私はトークショーの時は残念ながらYouTubeはまだ見たことがなかったのですが、もう1年も日本神話について非常に丁寧かつ簡潔で分かりやすい解説をされていらっしゃいます。
本を読むのは苦手だな、という方にまずはお勧めしたいです。
https://www.youtube.com/results?search_query=navi%E5%BD%A6
こちらを一番最初にご覧いただくのがいいかもしれませんね↓
そして、印象的だったのがこの言葉。
「神話を忘れた民族は100年以内に滅ぶ」
これは、イギリスの経済学者で歴史学者でもあるアーノルド・J・トインビーの名言です。トインビーの言葉を聞いて、改めて思ったのは、今の若い世代の中には古事記を読んだことがない人も多いという現実。太平洋戦争後、私たちは教育の場で日本の神話に触れることはなくなっています。100年後の日本がどうなっているのか、少し心配になりました。神話はアイデンティティーの基礎です。もっというと日本文化を大切にし、伝えていくことの重要性を改めて感じさせられます。
「古事記とホツマツタヱは同じ話」とは言えないものの、NAVI彦さんの「ゼロから始めるホツマツタヱ」は、古事記に興味があるけれど難しそうで手を出せなかった、という人にこそおすすめしたい一冊です。全体像を楽しく掴めるように書かれているので、初めて触れる人にもぴったり。
これからの季節、秋の澄んだ空気の中、昼間は柔らかな日差しが差し込む窓辺で、そして夜は静かな秋の夜長に、ゆったりとした気持ちで本を読んでみませんか? 温かい飲み物を片手に読書、普段得られないゆったりした気持ちで読むとさらに楽しい一冊です。ぜひ手に取ってみてくださいね