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学校の宿題を出さない子への接し方
前回は、子どものやる気を学校の宿題で判断する方法についてお伝えしました。
【レベル1】宿題だから仕方ないやるか
【レベル2】どうせやるからには、ちゃんとやるか
【レベル3】テストで点が取れるようにやろう
の3段階でした。そして、1段階ずつ上の状態を目指すということでした。
今回は学校の宿題を提出しない、スルーしてしまう場合についてお伝えします。
この状態はメンタル面が心配です。
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学校の宿題は、最悪でも答えを写してマルをつけて提出すればOKです。それができないというのはちょっと深刻です。
全部が全部というつもりはありませんが、何かあるんだと思います。
自信を無くすような経験をしてきたのかもしれません。自分でやってみたけど失敗したのかもしれません。先生と相性が良くなくて、反抗の気持ちを示すために宿題を出さないこともあります。
勉強やりたくないです!アピールのこともあります(でも、アピールするということは、だれかに知ってほしい)
また、勉強以外に原因があることもあります。
学校で友だちとうまく行っていない。部活のレギュラーを外された。家族とうまく行っていないなど。
原因はいろいろあると思いますが、こんな状況で無理矢理やらせても、ブレーキを踏みながらアクセルを踏みこむようなものです。
まずは、ブレーキを踏まない状況を作ることを目指すことが大切です。
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学校の宿題を出さないと、当然成績に影響します。提出物を出していれば、多少テストの結果が悪くても通知表で5段階の3はきます。
3はすごく広いです。
なかなか4にはしてくれませんが、2にもなかなかならない。でも、提出物を出していないと、2がきてもおかしくありません。
「ぼくは3でなくてもいいです!」と先生に宣言していうるようなものです。
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また、提出物を出さないと、先生も言ってきます。
みんなの前で名前を読み上げられたり、休み時間や放課後に宿題をやらされたりします。
それくらい先生も、テストの点は仕方ないから、提出物は出してほしいと思っています。
先生だって2はつけたくないものです。高校入試で不利になるので。
高校だって提出物を出さない生徒は管理が大変なので取りたくないです。
また、提出物を出さないと、同級生も「あれっ」と思います。
こう思われるのって、イヤですよね。だから、大半の子どもはやり方は別にして提出物だけは出すのです。
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もちろん、こんなことは、宿題を出さない本人もわかっています。でも、出さないんです。出せないんです。
この状況の子どもは、勉強することに対して、強いマイナスの気持ちを持っています。
単なるやる気がないより強い気持ちです。
「やるもんか!」みたいだったり、やるパワーが枯渇していたり。
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ぼくは、こんなとき、とにかくどんな形でもいいから提出物を提出させてしまうことを目指します。
問題を解いて、答え合わせをするという普通のやり方が時間的にできないときは、
「わからなかったら答えをすぐ見ていいよ」
(答えをすぐ見られるように開いて置いておく)
これも大変そうなら、
「問題を読んだら、すぐ答えを見ていいよ」
もし、これができなければ、
「答えを写してもいいよ!先生がうるさいから、取りあえず出しときな^^」
こんな責めない感じで話します。
もし、一人でできなければ、家庭教師の時間に一緒に写します(今まで数人いました)
最初、授業料をいただいているので、お父さん、お母さんに申し訳ないなあと思っていました。
でも、やっていくなかで、これしかないと思うに至りました。
とにかく提出する経験が大事です!
提出することで、クラスのみんなと一緒、という感覚になれます。
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なかには、宿題になっている学校のワークを家に持って帰らない生徒さんもいます。
家に持ち帰るのが面倒だったり、時間割を見てカバンから出し入れするのも面倒なんでしょうね。
もしくは、宿題出したくありません!アピールのこともあります。
これは、悪気があるというよりも、誰かに甘えたい気持ちがあるんだと思います。
こういう方法でしか、気持ちを表現できないんですね。
ここで厳しく接すると、心の扉をピシャリと閉じてしまうので、「つきあうしかないなあ」という感じで接します。
そうすると、少しずつ気持ちや不安や不満を話してくれます(少しずつですよ。そうカンタンじゃないです)
そうなれば、対応策を一緒に話し合うこともできます。
「先生の説明がわかりにくい」みたいな愚痴が多いのですが、否定しないで聞いてあげると、少しずつ話をしてくれるようになります。
そして、今できる一歩を示して、それを実際に一緒にやっていくと、少しずついい方向に進みます。
(ただ、どんどん進みませんよ。学校でマイナスの影響を受ければ、一歩進んで二歩下がるってことも)
こんな感じで、とにかく否定しないで、家庭教師の時間を楽しくするしかないと考えています。
「家に学校のワークを持ってきてくれたら、一緒に宿題を仕上げるよ」という感じです。
いろいろ状況はありますが、とにかく提出物を出して、クラスのみんなと一緒にやっている感覚を取り戻してもらいます。
何だかんだいっても、提出できると教室でも居心地がいいものです。そして自信もついてきます。
そうすると、サポートを受けながらも少しずつ出せるようになります。
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今回は、学校の宿題をスルーしてしまう場合についてお話しました。