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比田井通信 第849号(手助けはしない)

比田井通信 第849号(手助けはしない)
(2024.1.16発行)

今週末、楽しみなイベントがあるので
土曜日のヒダツー発行はちょっとムリそうです。
だから、がんばって今日、書きました。

その楽しみなイベントとは…

そうです!
静岡県、掛川で行われる
「高校生が選ぶ掛川文学賞授賞式・シンポジウム」
https://www.city.kakegawa.shizuoka.jp/gyosei/docs/364979.html
でございます!

掛川と言えば、あのたこまん伝説の立役者
(ウエジョビで初めて「おやつ」が配られたあの日の事です)https://hidakazu.naganoblog.jp/e1290702.html

「たこまん」さんの本拠地です。
社員さんに講演をさせて頂いたこともあります。

その数年後に、お正月に家族で静岡旅行に行ったときに
掛川花鳥園にも行ってきました。
https://hidakazu.naganoblog.jp/e2040008.html#comments

メチャメチャ楽しかったんです。

掛川というのは私にとって、
そんな縁も所縁もあるところなのです。

その掛川の高校生が正幸(遠未真幸)さんの
「おかげで死ぬのが楽しみになった」
選んでくれたんです!

こんな嬉しいことはありませんし、
授賞式とシンポジウム、
行かないわけには行きません!

で・・・、

今回、このイベントに行くのを機会に
「おかげで...」を読み直したんです。

で・・・、

改めて気づきました。
正幸さん、凄いです。

ダテに6年半かけて書いていません。

もちろん、第一話のこのお話↓

何度読んでも大好きです。

あっ、もしも、
まだ読んでいなくて、
「この後、読みます!」という方、
このあと、内容に触れる話をしますので
自己責任で読んでくださいね。

基本、「もう読みました」という方を
対象にお話しますね。

第1話で言うと、
先日の講演の中では
我慢しましたが、
周くんのお父さんが
なんで周くんに

「笑われても歩いてでも走れ!」

と言い続けていたのか。
131ページでその理由が分かるんです。
分かっていても涙が出ます。

引間が周くんに
「そんな努力はしても無駄だ」
と言ったことを謝罪するシーン、
たまんないです。

どんなに努力をしても
すぐには結果がでないことは多々あります。
でも、無駄な努力なんて存在しません
そんなことを教えてくれている第一話。

今日は第一話の話じゃないんです。

その後の、
応援団長、板垣の教え子の離婚の危機を救う話。
教室でいじめに遭っている先生を応援する話。

もぉね、とにかく深いんですよ。
で…、正幸さん、最後まで書かないんです。
どのお話も、「あとは自分で考えてね」的な終わり方なんです。

またその手加減が絶妙なんです。

そこにきて、第4話。
70歳で亡くなった巣立進の
一人息子とのお話。

やっぱり、私、父親なので
父親と息子の話となると
ちょっと気持ちの入り方が違うんです。
もう、これは仕方ないですよね。

巣立が亡くなったとき
息子はお葬式にも来ないんです。

売れっ子の芸人なんです。

仕事が忙しくて来れなかったんじゃないんです。
来なかったんです。

それは息子が父親である巣立のことを
恨んでいるからです。

人生で一番、父親にチカラを貸して欲しかったときに
「手助けはしない」と断られたんです。
それを未だに恨んでいるんです。

巣立は以前、こんなことを言っています。
「自分から応援を求めてくるような奴には手助けをしちゃだめだ」

この言葉、どうですか?

「親だったら子どもが助けを求めてきたら
 助けてあげるのが親っていうものでしょ」

きっとそう思っている親がほとんどだと思いますし、
私だって「そりゃ、そういうものでしょう」と思う部分もあります。

でも、それには条件があります。

「その子のチカラではどうにもならないこと」であれば親が助けてあげなくてはいけないときもあると思います。

逆に、本当は自分でなんとかできるのに親が手助けしてしまったら、その子の「生きるチカラ」を奪うことになります。

私は「巣立は立派だ」と思うんです。
そのときに手助けをしなかったことで、
自分が死ぬまで息子に嫌われてしまったんです。
葬式にも来てもらえなかったんです。
親にとってこんな辛いことあります?

でも…
でも…
そのときに手助けをしなかったおかげで
息子は夢を叶えて芸人にもなれて、
それだけじゃないです。
未だに売れ続けている一流の芸人になれたんです。
巣立のおかげなんです。

ただ、そのことに息子は気づいていません。
切ないですね。

でも、きっと気づくときが来ます。

「そういうことだったのか…」と。

以前、このヒダツーで

親として子どもを応援するだけが応援じゃない。
ときには子どもが『やりたい』と言うことに
反対することが必要なときもある

と書いたことがあります。

巣立進が改めてそれを教えてくれました。

毎年年末に
大愚和尚の「一問一答」
視聴数ランキングBEST3
https://youtu.be/uuGU0tLLpGY

というのが発表されるんです。

2023年の第1位が
「ストレスに負けない心の鍛え方」
というお話なんです。

質問者は大学の教授です。

「メンタル疾患を抱える学生が増えています。
 そんなネガティブ思考の強い学生に対する
 支援についてアドバイスをお願いします」

という相談です。
その回答の中で大愚和尚が師匠である父親のことを

本当に恨んでいた」って言うんです。
今は「本当に感謝」だそうです。

大愚和尚のお父さんのお話はこのヒダツーでも何度も話しましたが
とにかく、メチャメチャ厳しい方でしたからね。

「褒めてもらったことなんて一度もない」って大愚和尚は言っていました。
子どもの都合とか、子どもの気持ちなんて一切関係なく、無茶ぶりな子育てだったそうです。

でも、今は「本当に感謝」なんです。

それは、

小さい頃にあれほどの
ストレスを与えてくれたおかげで、
大人になっていろんなことが起きたり、
いろんな人がいたり、
ストレスを感じることが起きても、
小さい頃のストレスに比べたら「へ」みたいなもの

なんだと言っています。

大愚和尚はいろいんな方からの相談を受けています。
その中には若者もたくさんいます。

もちろん、その中には
小さい頃、親から虐待を受けて、
それがトラウマで、
大人になってもメンタルが弱く、
心を病んでいますという人もいます。

逆に、

親に怒られたことも
反対されたこともなく
あなたの自由にしなさい。
あなたのやりたいようにやりなさい。
お金は出してあげる。

そんなふうに育てられた若者が
理由もなく心を病んでしまう。

大愚和尚は言います。
心も身体も鍛えたら強くなります。

鍛えなければ強くはなりません。

大愚和尚は空手家です。
同じパンチや蹴りを受けても
ボディーは鍛えたら強くなるんです。

心も同じなんです。
鍛えたら強くなります。
ストレスに負けない心を作ろうと思ったら
ストレスが必要なんです。

ところが間違ってしまうと

「ストレスはよくない」という発想で
子どもに対してストレスを
与えないように、
与えないように、
やってしまいますよね。

むしろ、「ストレス」は必要なんです。
正確には「適度なストレス」が必要なんです。

「子どもの自己肯定感を高めなくてはいけない」
という理解のある親

なんでも肯定してもらい
褒めてもらって
否定もされず
「あなたはあなたのままでいい」と言われ…
反抗期もなく育ち、
でも、ずぅ~っと迷っている。

私たちの体は
ストレスが強すぎても
ストレスがなさ過ぎても
病気になります。

打たれ強さが身についていないからです。

生きていると
いろんなことが起きます。

たとえ、いろんなことが起きなくても
自分の心の中でいろんなことが起きます。

周りから観れば

「なにが不満なの?
 こんなにうまくいっているのに」

と思われるような状況でも
勝手に他人と比べて

「思い通りに行かない…」

勝手に自爆してしまいます。

褒めてもダメ。
𠮟ってもダメ。
そんな人間の出来上がりです。

大愚和尚はこう言ってます。

「自己否定をされないまま育つ。
 これはとっても危ういこと。」

どうでしょうか?
世間では「自己肯定感が大事」と
言われている時代に
自己否定が大事」と真逆のことを言っています。

でも、この動画が2023年、
一問一答ランキングで1位を取ったんです。

つまり、これを観た人たちの多くが
「確かに・・・」と思ったと言うことです。

心当たりがあるということです。

巣立進が最愛の息子に

「手助けはしない」と言った、

その本質がここにあるような気がします。

先週、こんなご機嫌カンタの動画を観てもらいましたよね↓

「2回も共通テストが受けられて嬉しい!」
と頼もしいことを試験前日に言ってましたよね。

あの翌日、カンタがしょんぼりしているんです。
自己採点の結果、芳しくなかったようなんです。
それも、かなり悪かったようなんです。

しかも、私に
それが、今のカンタにとって相応しい結果だ!
なんて容赦なく言われますからね。
かなりのストレスだと思いますよ。

でも、今回も言いました。
いい経験したね」と。

ホントにいい経験だと思います。
これでスンナリ、共通テストだけで合格なんて
なってしまったら、せっかく1年間もやってきたのに
もったいなさ過ぎます。

ちょっと顔つきが変わってきました。
せっかくの受験、ちゃんとピリピリしながら
ストレスを感じながらやってほしいですものね。

それにしても、あんな動画を
限定公開とはいえ、ヒダツー読者の皆さんに公開されて
「結果は酷かったんです…」なんて言われたら
カッコ悪いじゃないですか。

かなりストレスだと思うんですよ。
でも、なんとも言わないところが尊敬に値しますよね(笑)
そういうところは打たれ強いんですよね。
今日も張り切って勉強に行きました。

ということで、今週末は超お楽しみの
「高校生が選ぶ掛川文学賞授賞式・シンポジウム」
https://www.city.kakegawa.shizuoka.jp/gyosei/docs/364979.html
きっとまだ、間に合います。予約が必要です。
興味のある方、掛川で会いましょう!

そして、そして、来週末(1/28)には
喜多川さんの中野講演
https://note.com/hidakazu/n/nde84a418287e

さらに、翌週(2/3)は
ヒダカズ的「自己肯定感」論でございます!
https://note.com/hidakazu/n/nd5557e7aef9a

お待ちしています!!!

■■喜多川泰氏講演in中野■■■
~1冊の本との出会いで人生は変わる~
日 程:2024.1.28(日)
    開演13:50( 開場13:20 )終演15:45(予定)
会 場:中野・下高井教育会館(長野県中野市一本木455)
詳細・申込はコチラ↓
https://note.com/hidakazu/n/nde84a418287e

■■一般参加可能なヒダカズ講演■■■

長野上水内幼年教育研究会主催ヒダカズ講演
日 程:2024.2.3(土)14:00~15:30
会 場:長野市立南部小学校視聴覚ホール
テーマ:「ヒダカズ的『自己肯定感』論」
きっと「賛否両論」。「炎上覚悟」のお話をします(笑)。
いつものヒダカズと違うヒダカズを観たいあなたにおススメ!
参 加:無料
予 約:下記サイトよりご予約下さい
https://note.com/hidakazu/n/nd5557e7aef9a
問合せ:090-5395-1794(上原様)

●R6/2/14(水)長野県上田市/13:10~15:10/上田看護専門学校講堂/入場無料/問合せ 上田医師会上田看護専門学校kango@ueda-kango.ac.jp

■■【信州大愚塾withヒダカズ】のお知らせ希望■■■
日 程:2024.4.13(土)13:00スタート
会 場:上田市サントミューゼ小ホール
定 員:316名
参 加:3000円(全席指定)
予 約:下記サイトよりご予約下さい
https://www.ticketpay.jp/booking/?event_id=49093
※ヒダカズ個人の主催です。ウエジョビへのお問い合わせはご遠慮ください
※「信州大愚塾」にご興味のある方にメルマガ「信州大愚塾通信(通称:タイツー)」を不定期にて発行しています。ご希望の方は下記フォームにてご登録下さい↓
https://forms.gle/DcMBDvvVqHthmCbe6
※すでに「信州大愚塾 通信」が届いている方は登録の必要はありません

■■YouTube【ヒダカズのココロの授業 講演編】■■■
【自分で考えろ!】
https://youtu.be/_vuZi-ZqhFU

■■FM長野「ヒダカズのココロの授業」■■■
【無理やりポジティブ思考は逆効果】
(2023.9.27放送)
今日も「自己肯定感」にまつわる、ふかぁ~いお話です。今日は大愚和尚に教えてもらったお話です。大愚和尚はこう言ってます「無理やりのポジティブ思考は逆効果なんです」これはどういうことかといいますと・・・
https://youtu.be/pAkP9d4AifM

※ラジオのバックナンバーはコチラ↓
https://studio.youtube.com/playlist/PLO-3byDd4EWmqe_IAtPlo8DcYJEoEfTG6/videos


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