レンズ沼あれこれ:AUTO Vivitar WIDE-ANGLE 35mm f2.8
今回はAUTO Vivitar WIDE-ANGLE 35mm f2.8です。ビビター社はもともと1953年にドイツで発足した会社ですが、手許のレンズには「LENS MADE IN JAPAN」と刻印されており、つまり日本製。シリアルナンバーが「No.37〜」ですから、ネットの情報を参考にすると、トキナー製ということを示しているのだそうです。
ビビター社は2008年に米企業に買収(※現在の公式サイトはコチラ)されています。現在は米ニュージャージー州に拠点があるようですね。ちなみに、現在のビビター社ではカメラこそ売っていないものの、双眼鏡、ドローン、ヘッドホン・イヤホン、ヘアドライヤーなど、幅広い製品を取り扱っていました。おそらく、いずれも自社開発ではなくOEMでしょう。
手許にあるレンズのマウントはニコンFマウントですが、他にもエギザクタマウント、M42スクリューマウント、ペンタックスKマウント、ミノルタMCマウントなど、いろいろあるみたいです。また、F1.9バージョンもある。どれだけたくさんのメーカーが手がけてきたんでしょうか。ということで、さまざまな情報が錯綜しておりややこしいことになっています。同じ名前のレンズだからといって、同じ製品とは限らない。謎多き一品です。
AUTO Vivitar WIDE-ANGLE 35mm f2.8
マウント:ニコンFマウント
レンズ構成:不明
絞り羽根:8枚
重さ(実測):250g
海外サイトの情報では1969年発売のレンズ。手許のレンズも多少汚れやスレがあったり、レンズ内部にいくつかゴミが見受けられました。中古レベルでいうと実用品レベルの感じでしょうか。およそ半世紀前の製品と考えれば、及第点かも。まずまずのお手頃価格で落札したと記憶しています。
それほど期待感は高くなかったのですが、まずは広角っぽい画像から。レンズ名がワイドアングルですしね。おっとカメラはAPS-Cとマイクロフォーサーズですけど。ピントの山は比較的つかみやすい。お天気の関係もありますが、絞り具合やシチュエーション次第ではコントラストが大きく落ちる気がします。
一方、天気がよければ、発色そのものは悪くないです。
逆光ではこんな感じ。可愛らしくゴーストが発生しました。
マイクロフォーサーズ機だとフルサイズ換算70mmくらいの画角ですし、広角レンズ感が感じられないのは少し残念かも。ただ、ボケ感は決して悪くないです。手裏剣型の丸ボケが発生する場合もあります。
何かが飛び抜けていい(or悪い)という個性に欠けるので、積極的にこのレンズで撮りたい!とはなりにくい印象を持ちますが、それでもまったりと街歩きをするときには出番があるかも。
なお、レンズに関する記述や評価はすべて、素人カメラマンの個人的な感想です。誤った情報や評価などがあれば、ただちに修正していきたいと思っています。その点はご容赦ください。
最後までお読みいただきありがとうございました。