レンズ沼あれこれ:AUTO RIKENON 55mm F2.8
今回はリコーAUTO RIKENON 55mm F2.8です。リケノンの55mmにはほかにF1.4や1.8といったモデルも存在するようですが、手許のレンズはF2.8。廉価版という位置づけでしょうか。リコーの公式サイトで確認すると、1969年発売のリコー126Cフレックス(国産唯一のインスタマチック!)の標準レンズがリケノン55mmF2.8となっていました。サイト掲載のレンズ名には「AUTO」がないので違うレンズかもしれませんが、系統的には近いのかも。
マウントはM42スクリューマウント。絞りリングが特徴的で、左に回すとオート、右に回すとマニュアルという面白い機構です。内部機構的にはこちらのほうが簡略化が可能なのかもしれません。実はこのレンズ、ネットではMEPRO KOMINARの55mmと同じ日東光学製ではないか?との考察をされる方がいらっしゃいました。フィルター径こそ違いますが年代的にはほぼ重なっていますし、説得力がある説のような気がします。
AUTO RIKENON 55mm F2.8
マウント:M42スクリューマウント
レンズ構成:3群4枚
絞り羽根:5枚
重さ(実測):179g
手許のレンズには残念ながらチリ、くもりが見受けられますし、状態はあまりよくありません。コンディションに起因するのかはよくわかりませんが、全体にふんわり系の印象です。ファインダーを覗いてありゃりゃ?と目をこすってしまうレベルです。
ならば、ということで思い切ってピーキーに全フリしてみました。ふんわりが出るまで開けるという荒業!これはこれでアリかも。
逆光だとこんな感じ。こういう画が欲しいときもなくはない?ゴーストの中に見える模様は、レンズにあるチリ・カビなのだそうです。
オートリケノン55mmといえばF1.4モデル(富岡光学製との説もある)が人気で、中古市場でもけっこうな値段で取引されているようですが、手許のF2.8モデルは比較的お手頃価格でした。確かにコントラスト、色乗りとももう一歩ですし、独特のミスト系ふんわり感はF1.4モデルにはない個性でしょうね、きっと。ポジティブに捉えるかどうかは、個人の好みかな。
なお、レンズに関する記述や評価はすべて、素人カメラマンの個人的な感想です。誤った情報や評価などがあれば、ただちに修正していきたいと思っています。その点はご容赦ください。
最後までお読みいただきありがとうございました。