レンズ沼あれこれ:tamron BBAR MULTI C. 28mm F2.8
今回はタムロンの単焦点広角レンズ、tamron BBAR MULTI C. 28mm F2.8です。タムロンの公式サイトで情報を確認すると、正式なモデル名はCW-28、1976年に発売されたモデルだそうです。マウントは固定ではなくアダプトール2という取り替え式のマウント。私が手に入れたのはM42スクリューマウントのアダプターとセットでした。
銘板には「BBAR MULTI C.」と刻まれており、ネットの情報によるとアメリカ向けの輸出モデルということを示しているとのこと。M42のアダプターには「USA PAT.No.〜」の刻印があります。他マウントのアダプターにも特許ナンバーの表記があるのかな?手許のレンズが果たしてどんなカメラとセットで使われてきたのか、想像が広がりますね
U4000円と格安で購入。レンズには経年性と思われるくもりや多数のチリが見受けられましたが、アダプトール〜M42アダプターが手に入っただけでもなかなかの掘り出し物だった気がします。アダプターは上からも下からも歯車がむき出しで見えている仕様。つけ外しの際にギリギリと回るのが見えるのは面白すぎます。
tamron BBAR MULTI C. 28mm F2.8
マウント:アダプトール2+M42スクリューマウントアダプター
レンズ構成:7群7枚
絞り羽根:5枚
重さ(実測):268g
レンズの状態から考えて本来の写りは期待薄。ですが、もっとハロっぽくなるのかなと思っていましたが、意外にそうでもなかった。また、割にシャープさもある気がします。
シートの上でくつろぐネコ太郎の写真は開放から1段絞ったくらいで撮影。さすがに背景はそれほどボケません。少しアンダー気味で撮ったほうが、独特のシブい色味が出ていい感じかと思います。発色のクセがレンズの個体差かどうかはよくわかりません。
次はモノクロで撮影。6×6判よろしく、アスペクト比は1×1に設定してみました。
逆光では予想通り、ふわぁっとなりました。ハイキーできらっきらの写真にしようとするとこうなっちゃうので、やはりアンダー気味のほうが合うのかも。それと、面白いゴーストは出せなかった…
最短撮影距離は25センチくらいです。頑張ればマクロっぽい使い方もできそうです。
70年代中頃のレンズなのですが、手許のレンズはすごくオールドっぽさを醸し出している気がします。こってり系でレトロな色味のようにも感じるので、このあたりはレンズの個性というより劣化の影響がいいほうに出ているのかもしれません。また、サイズ感や使い勝手はちょうどよく、手に馴染みます。モノクロで撮っても面白い。しばらくは出番が多いレンズになる予感。
なお、レンズに関する記述や評価はすべて、素人カメラマンの個人的な感想です。誤った情報や評価などがあれば、ただちに修正していきたいと思っています。その点はご容赦ください。
最後までお読みいただきありがとうございました。