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CRYSTAR~その4~それは終わらないワルツのようなもの

引き続き妹のみらいちゃんを追いかけ、
辺獄を降りていく零ちゃんご一行。

アクションゲームとしてはオーソドックスな出来よ。
とにもかくにも「空振りしない」ことだね。

もう少しリーチが長かったらよかったんだけど…それくらい?
やや平凡ではあるものの、これといった破綻もない。

危なくなったら通路へ逃げ込んで、
体勢を整えるといいぞ。
敵さんは通路まで追ってこない親切設計なのだ。

また、敵さんは目視でこっちを見つけない限り、攻撃してこない。
頭の上に『!』が出たら、こっちを発見したってこと。

上手く背後を取りつつ、
倒したい敵から狙っていこう。

とりあえずアクション面は及第点ってことで。

『CRYSTAR』の魅力は
やっぱり世界観とストーリーだと思うよ。

過去の出来事(曖昧な記憶)はラクガキ調で表現されたり…。
キャラクターの作風も、世界観と完全に一致してるんです。

BGMも良曲揃いですよって。
もうちょっとBGMの音量を上げたいなあ…とは思ったけど。
イヤホンを用意したほうがよかったか。

7章にて、いよいよ物語は核心へ迫っていく。

千ちゃんが巻き込まれ、零ちゃんの親友が亡くなった、
一年前のバス事故。

あれはアナムネシスが生きた人間の魂を集め、
ヨミガエリを果たすために仕組んだことだった…?

妹とアナムネシスを追って、
零ちゃんたちはついに辺獄の最深部へ辿り着く。

再び行く手を遮るのは、ガジガジ!
しかし今の零ちゃんたちにとってガジガジなど、
もはや脅威でも何でもないのだ。

スペルの範囲攻撃でまとめて吹き飛ばすもよし。
777ちゃんで遠距離から攻めるもよし。

そして、ついにアナムネシスとの最終決戦。

これまでのボスと同じく、
プラトン(アナムネシス)もHPが減るにつれ、
攻撃が激しくなってくるぞ。

なので前半のうちは涙ゲージを温存しておき、
ボスを追い込むだけ追い込んだら、キャラごとにスタンド発動!

アナムネシスを撃破し、
みらいの魂を取り戻すことにも成功。

こうして『CRYSTAR』はエンディングを迎える…。

だが待って欲しい。
最後の8章に入った時点で、
薄々真相に勘付いてたプレイヤーも多いでしょう。

エンディングの時点では、
まだ何も解決できてないのよ、これ。

 ・アナムネシスの正体と、本当の目的は?
 ・777の正体は? 生前の記憶は?
 ・零ちゃんのスタンドの正体は?

むしろ、プレイヤーはエンディングにおいて
ある真実を突きつけられてしまう。

詳細は伏せるけどさ?
これ、いわゆる「意表を突く」展開ってやつなのよ。

でも「意表を突く」って、よく失敗するじゃん?
大暴投でメチャクチャになったりね。

それもそのはず、「意表を突く」ことは
緻密な計算や丁寧な演出があってこそ成り立つわけで。

『CRYSTAR』のシナリオが巧みなのは、
このエンディングで「~~が真相でした」と明言しないこと。
あえて匂わせるだけ。

そこに想像力の働く余地があり、
プレイヤーに「まさか…」と思わせる。

いや正直、私もゾッとしたよ。

そして真のエンディングに向け、二周目が始まるのです。
ゲームという媒体だからこそ可能な展開だよね。

もちろんレベルや武具は引き継げるので、ご安心を。

また、二周目は6章からのスタートとなる。
ストーリーが分岐する直前からの再開ってわけ。

その分岐となるのが、
メンバーが別行動を始める、このシーン。

一周目では零ちゃん&777ちゃんだったのが、
二周目は零ちゃん&千ちゃんに。

ちなみに6章以降は

 6-1、6-2、6-3(章ボス)
 7-1、7-2、7-3(章ボス)
 8-1(ラスボス)

この工程を丸ごとやりなおすことになる。

敵さんはより強力なものが出現し、
素材もより上等のものが入手できるけどね。
まあ6章からのスタートなら、いいんじゃない?

そして明らかになる、アナムネシスの真実…。
ここから先は、ぜひ実際にプレイして欲しいところ。

そんなこんなで『CRYSTAR』でした。

今回はストーリー性の強いゲームってことで、
ネタバレするにできず、
尻切れトンボな日記になっちゃったね。

でも世界観・シナリオ・キャラクターはまさに秀逸の一言。
この手のホラーやヤンデレが好きなら、
すごく楽しめると思うよ。

ゲームの部分も、これだけ堅実な造りなら充分でしょう。
三周目に入った時はどーしようかと思ったけど。
…あ、言っちゃった。

三度目の正直…今度こそ決着はつくのか?
零ちゃん、結婚しよう!