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ロードス島戦記~ディードリット・イン・ワンダーラビリンス~

かの『ロードス島戦記』のゲームがあるんですよ、奥さん。
それがスイッチなどで遊べる
『ディードリット・イン・ワンダーラビリンス』です。

『悪魔城』シリーズをご存知のかたは、
このまま読んじゃってOKよ。

ご存知ないかたは、
『月下の夜想曲』のプレイ日記もご覧くださいな。

…なんで急に『悪魔城』の話かって?
そう、この『ディードリット』はまんま『悪魔城』なのだ。

本当に全部が全部『悪魔城』と言っても、差し支えがないほど。

レベルアップの演出とか、
アクションに残像がつくとか、
マントの色が変わるとか、
二段ジャンプで行動範囲が広がるとか、
バックステップを連発するほうが早く移動できるとか。

違う部分を探すほうが難しいくらいだ。

開発陣はよほど『悪魔城』にリスペクトがあったのでしょう。
ただ、誤解しないで欲しいんだけど、
このゲームは安易に『悪魔城』を真似したわけじゃない。

しっかり押さえるべきところは押さえて、
遊べる作りになってるのだ。

なんといってもドット絵が美しい。
写真じゃ伝えられないけど、ヌルヌル動くぞー。

ほら、3DS版のドラクエ11もドット絵をウリにしてたけどさ?
あれってドットのマスが小さすぎて、
もう昔ながらのドットじゃなくなってるのよね。

逆にドットのマスが大きすぎて、
令和の時代にキャラが潰れちゃっても困るわけで…。

そこんとこの塩梅が、
『ディードリット』のドット絵は絶妙なのよ。
動きも自然で、まったく違和感がない。

緩急の付け方が上手いのかな?

もちろん『悪魔城』を意識してるだけあって、
BGMも頑張ってる。

さらに優秀なのがUI(ユーザーインターフェース)だ。
階層を浅くして、目的の武器や魔法を探しやすく設計されてる。

魔法&アイテムの総数が少ないからこそのUIだね。
いちいちメニュー画面を挟んだりせず、直行できるのだ。
キーコンフィグも充実。

いやこれ、口で言うのは簡単だけど、
実際に形にするのは難しいよ?

…まあ、その話はまた今度にするとして。

『悪魔城』っぽいゲームとしてお手軽にプレイする分には、
この『ディードリット』はなかなかの出来だ。

しかし『ディードリット』には、
『悪魔城』へのリスペクトとは別に
独自のシステムも実装してる。

それが炎と氷(風)の『精霊』なんです。

例えば、炎の精霊を呼んでる時は、
炎のダメージやトラップを吸収できる。
氷の精霊でも同じだ。

…と、そこまでは誰でも想像できるじゃん?

面白いのは、
炎の精霊で敵を攻撃する・敵の炎を無効化することで、
氷の精霊のコンディションが回復するところ。
逆もまた然り。

んで、このコンディションが満タンだと、
主人公の攻撃力が大きくUP
するわけ。

さらに、その満タン状態を維持する限り、
主人公のHPが徐々に回復していくのです!


このゲームでは主人公のレベルが上がっても、
HPの最大値は上昇しない。
アイテムの秘薬で多少増やせる程度だ。

また、防具も存在しないため、
常に最大限のダメージを受けるリスクがある。

そこで、このシステムなんですよ。

敵の攻撃を受けると
精霊のコンディションが一段階下がってしまうため、
何より回避することが大事なんだけど。

満タンのほうの精霊に切り替えれば、
すぐに回復が始まるわけ。

スクショも交えると、こんな感じ。

炎の精霊を召喚中、敵の攻撃を受け、
精霊のコンディションが一段階下がってしまった。
攻撃力が落ち、HPの自動回復もなくなる。

そんな時は氷の精霊(満タン)に切り替える。
これでHPの自動回復が始まるし、
最大の攻撃力も取り戻せる(相手に氷の耐性がなければね)。

氷の精霊で攻撃するうち、
炎の精霊のコンディションも回復する。
氷属性の攻撃を吸収することでも、回復が早まるぞ。

でもって氷の精霊でダメージを受けたら、
今度は炎の精霊に切り替え、コンディションを取り戻すのだ。

これがねー、ボス戦をより奥の深いものにしてくれるのよ、ほんと。

ボスの猛攻をかいくぐりながら、
精霊のコンディションを維持し、攻撃する…。

回復アイテムに頼ることもできるので、
アクションが苦手なひとでも勝てる調整になってるのもポイント。

何より操作が簡単なのよ、これ。

精霊が2種類だけなのも、このためなんだよね。

属性が3つ以上あると、ボタンひとつで切り替えられないじゃん?
炎→風にするつもりが、炎→地になっちゃったりしてさ。
そういう煩わしさと無縁なんだよ、『2つ』って。

3Dアクションのロックオンも、
敵が二体なら確実に切り替えられるでしょ?
あれと同じ。

シューティングの『斑鳩』を思い出すなあ…。

そんなわけで、
この『ディードリット』は『悪魔城』を踏襲しつつ、
独自のカラーを出すことにも成功。

まあ…もう少しボリュームは欲しかったかな?
水中で呼吸できるようになるアイテムはあるのに、
水中のエリアはなかったし。

あと地図が高性能すぎるおかげで、
次に行く場所が簡単に見つかっちゃうのも…これはいいか。

ただ、ワープの直後にエラー落ちすることがあってね。
もう一回プレイを…とは思うものの、
そこがネックになってんの。

とにかくまあ『悪魔城』シリーズが好きなら、
ぜひとも遊んでみて欲しい良作です。

…え? 
『ロードス島戦記』を知らなくても楽しめるか、って?

私も読んだことないから大丈夫っ☆

『グランクレスト戦記』は読んだんだけどねー。
シルーカさぁ~ん。