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我が家の味って何?

『TVとかアニメ観てたら、これが我が家の味だよ〜。なんて言うのがあるけど、うちには我が家の味って無いよなぁと思って。』
と、高校生の息子。

長年、フルタイムの仕事で体力気力も使い果たしてた感じだったし、家事なんて雑にしかやってこなかった。元々、家事も特に料理は嫌いだったし、夕飯作りなんて面倒でしかなかった。

しかし、そのフルタイムの仕事も辞めて、在宅で始めた仕事も落ち着いてきて、今まで出来てなかった細かいとこ掃除したり、床にワックス掛けたり、家での暮らしも充実してきた。
そうなると料理もそんなに凝ったものでなくて良いけど、日々の料理にも充実感があったら良いかなと、本屋に立ち寄り、料理のレシピ本を探してみる。まずはカタチから入る方だ。
棚の本を見ながら、土井善晴さんの「一汁一菜でよいという提案」と書かれたタイトルに目が止まる。
いいね!このコンセプトでいこう。私もいい歳だし、一汁一菜が良いじゃないか。
さらに棚を物色してみるが、一汁一菜のエッセイ本のようなモノはあるが、良さげなレシピ本はない。まあいいか、レシピ本見ながらやるのは続かなそうだし、毎日みそ汁作って、もう一品何か簡単なの作ろう。

一汁一菜だと決めてしまうだけで随分と気が楽だ。土井善晴先生は流石だ、これなら料理楽しめるかも。40半ばを越えて、ようやく料理に目覚める。そんな気分だ。
今までも料理作ってた訳だし、料理に目覚めたは大げさかも知れないが、今までの”何でも食べれればいいの食事作り“から考えると大きな進歩だ。いや小さな進歩かも知れないが、“料理を楽しめる”は大きな進歩だと、自分を褒めてあげよう。私は褒められて伸びるタイプだ。

そういえば、夫が何品もないと嫌だという人で、やたらと食べる量も多いし、こっちもそれに合わせて、たくさんの量を何品も作らなきゃと思っていたから、すでに作る前からげんなりと億劫になっていた。
だいたい、私が子供の頃の我が家の食卓にはそんなに何品も並んでいなかった。けど、楽しい食卓だったぞ。

最近、ちょうど良いことに⁉︎なのかは分からないが、夫はダイエットのために仕事後の散歩を日課にして夜7時〜9時半まで絶賛、散歩中。
夫を待って夕飯してると、22時近くになる事もあって、遅い夕食は太りそうだし、間食多くなりがちだし、私と息子は先に夕飯食べようかと思っていたところだった。
共働きで、いまや自炊できるようになってきた頼もしい夫だし、この際、夫のことは考えないようにしよう。
この先、もうちょっと本格的に料理好きになった時に考えよう。今は知らないフリをしておこう。その方が私にストレス溜まらないし、よほど健全だ。

息子にはカロリーありそうなの大皿で一品作って。大メシ喰らいでも無いし、たぶんそれで満足するだろう。
イヤそもそも、高校生の息子が大メシ喰らいじゃないのは、家庭料理の味がイマイチだからか!?
考え過ぎかな。運動部じゃないし、バス通勤だし、そんなもんかなぁ。
ググると栄養士的には運動部でなくてもご飯2杯って書いてあるのもある。そんなに食べた事ないなぁ。まあ個人差はあるだろう。見た目痩せ過ぎでもないし、中肉中背だし、ひとまず良しとしよう。食事変えてみて様子をみよう。足りなそうなら足していこう。
夫の事は気にしないでおけるが、一人息子の事はやたらと気になる。母のワガママだ。
まあ3月に高校卒業したら、一人暮らしの予定だし、それまでの数ヶ月、存分に過保護気味にいこうじゃないか。

けど、理想的な夕食って絵柄で、だいたいどれもご飯とみそ汁とメインディッシュに付け合わせくらいで、そんなに何品も無いな。
やっぱり夫の求める夕飯が多すぎるのか、品数も量も。夫は順調に横に前後に成長中だし。
それも気にしてあげたいとこだが、私の言うこと聞きそうに無いし、これも今は知らないフリしておこう。私が健康的な一汁一菜で健康的に痩せてきたりしたら、聞く耳持つかも知れないし。

ともかく話を戻して、我が家の味。
卵焼きから始めよう。
我が家の卵焼きは砂糖に塩少々の甘い卵焼きだったが、毎回計りもしないし、味も変わるし、”これが我が家の卵焼きの味“ってのは無い。
実は、私の母の時からそうだった。子供の頃に母が作ってくれてた卵焼きは砂糖に塩少々の甘い卵焼きが主だったが、たまには醤油やみりんが入ってたり、たまに失敗して巻き損なってたり、しょっぱかったり、いつも味は変わっていたように思う。
私もそれに倣ったように、いつも不揃いの味だったり、失敗作だったりを出してたけど、これからは“我が家の卵焼き”を作ろう。

だし巻き卵に憧れてたから、我が家の味は甘い卵焼きでなく、だし巻き卵にしよう。
ネットでレシピ検索してだし巻き卵作り。うん、なかなかの出来、美味しい。家での一人昼食に毎日卵焼き作って食べて、あれっ同じレシピなのに毎回、味が違う。
そうか、だしの素の量が適当だからか!?醤油や砂糖は大さじ小さじで計って入れたけど、だしの素は2gとあって、スケールで計るのは面倒だったから、だしの素は適当に“これで2gかな“って入れてた。まあそうだよね、卵2個でダシの素2gって書いてるから、これが3gや4gになっちゃうと大きな違いだよね。慣れるまではコレも計るか。
最近はコーヒー豆しか計ってないけど、ちゃんとg単位のスケールは我が家にもある。
コーヒーは好きだから、きっちり測って豆から挽いて淹れてるんだよね。そういう事はマメに楽しくやってんだから、何を面倒と思うか、楽しいと思うかは、なんでも気分の問題なんだろね。
フルタイム仕事の時と違って、時間はあるんだし、料理も楽しんでやってみよう。

さて味も安定してきたとこで、夕飯で息子に。
「どう?どう?卵焼き美味い?今日のみそ汁ちょうど良い具合に出来たよ、どう美味しい?」
『いや、母が珍しく卵焼き作ったのは分かったから、そんな一気に何個も聞いてこないで。まだどれも食べてないから。一つずつゆっくり食べるから。』と息子から笑われた。
で、肝心の卵焼きの感想は、『うん、まあ普通』
う〜ん、普通か!?まあ確かにそうなんだよね。美味しいけど普通なんだよね。
違うレシピも試してみるか。ネット検索2つ目のレシピで作ってみると、これは好みの味だ美味い😋やっぱ料理は好みの問題大きいな。
再び、一人昼食に毎食のだし巻き卵。何度かの試行錯誤で、出し汁はネットレシピよりも少なくして、みりんの代わりに酒にして、砂糖ちょっと多めで。
卵2個に、だし汁は水が大さじ3にダシの素2gで、醤油、酒、砂糖はどれも小さじ1。
これが好みの味だ。我が家の卵焼きの味はコレにしよう。

よし、夕飯に出してみよう。
「今日の卵焼きどう?こないだと比べてどう?」
『うん美味しい。こないだより美味しい。』
おー!息子からも”美味しい“来た!
「我が家の卵焼きの味はこれにしよう。どう?」
『うん良いんじゃない。美味しい。』
我が家の味、一品目が決まった。
次は、昆布やいりこで出汁とっても良いね。
そしたら味が変わるかな、まあ試行錯誤してみよう。我が家の味グレードUPもアリだな。
なんだか、ちょっと楽しくなってきた♪

なんとなく書き始めたけど、これは勝手にシリーズものにしていこう。
我が家の味2品目は何にしようかな?

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