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ベルリンのデザインスタジオを巡ってきました

こんにちは!hicard PRのannaです。
今年6月に、代表のTakeとメンバーのKahoがベルリンのデザインスタジオを巡りました。デザインの最前線で活躍するクリエイターたちと交流し、温かく迎え入れられる中で、多様な視点や価値観に触れることができたようです。この記事では、二人にお話を聞き、スタジオ訪問の経緯や訪問したスタジオ、そこでの発見などを共有します。

きっかけはカンヌライオンズ

今年、初めてhicardのメンバーがカンヌライオンズの開催に合わせ現地に赴きました。その時期は日本からもたくさんのクリエイティブ関係者がカンヌを訪れるため、たくさんの交流が生まれます。
せっかくヨーロッパに行くので、カンヌ以外も訪れてみようとベルリン、アムステルダムにも足を運ぶことに。特にデザインのシーンが成熟しているベルリンでは現地のデザインスタジオ訪問を企画しました。カンヌで知り合った方にご紹介いただいたり、事前にデザインスタジオをリサーチしリストアップしたところに直接問い合わせをしたりして、合計4社を訪問することができました。

monopoさんと一緒に現地でパーティーを行いました
monopo東京・ロンドン・パリのみなさま、大変お世話になりました!


デザインスタジオのリサーチからアポ取りまで

Kahoが事前にデザインスタジオをリサーチして、その中から返信が来た所に訪問したとのことですが、そんな簡単に返信来たり訪問OKもらえたりするの…?と思い、何か工夫をしたのか聞いてみました。

Kaho:「ベルリンのデザインスタジオについては、ヨーロッパに行く前からリサーチを進め、デザイン業界の方々がブログなどで紹介している会社を中心に訪問候補をリストアップしました。WebサイトやInstagramを参考に、訪問を歓迎してくれそうな雰囲気や日本のアワード受賞歴などの実績を基準に選定しました。
アポを取る際には、"request"ではなく"hello"のような軽い挨拶を交えたメールにし、できるだけ親しみやすさを感じられるように工夫しました。こうしていくつかのスタジオから快くお返事をいただけて実際に訪問できたのは本当にありがたかったです。」

訪問したデザインスタジオ

いずれのスタジオも、「わざわざ東京から来たの?!」と、代表自らが応対してくれたり、内部資料やプロジェクトについて丁寧に説明してくれるなど、温かく迎え入れてくれクリエイティブをシェアする精神が感じられたそうです。

Colors and the kids

「Colors and the Kids」は、ベルリンを拠点とし、デザイン、モーション、音楽を組み合わせてブランドアイデンティティや文化的表現の可能性を広げるインターディシプリナリースタジオです。世界的に有名なブランドや組織と協働し、独自の視点と最先端のアプローチで、ブランドが持つ世界観を感覚的なストーリーテリングを通じて表現しています。

市場がアメリカ規模になったきっかけのプロジェクトの制作物を見せていただきました。

Instagram
https://www.instagram.com/colorsandthekids/


Eps51

「Eps51」は、視覚コミュニケーションとコンセプトづくりを手がけるデザインスタジオです。アート、カルチャー、デザイン、音楽、政治、そして地球環境への情熱を共有するパートナーやクライアントとのコラボレーションを通じてプロジェクトに取り組んでいます。

ZINEをいただきました!

Kaho:「代表のBenが熱心にデザインの背景やコンセプトを語ってくれた姿が印象的でした。」

Take: 「Webサイトに、『Come by for a coffee』って書いてあるのが良い、welcome感がある」

Instagram
https://www.instagram.com/eps51/


Stahl R

「Stahl R」は、2013年にベルリンで設立されたコラボレーションデザインスタジオです。商業から文化分野まで幅広いクライアントに向けて、リサーチとコンセプトに基づいたユニークなデザインソリューションを提供しています。視覚アイデンティティや出版デザイン、環境デザイン、アートディレクション、デジタルプロジェクトまで幅広いデザイン分野を手がけています。

Take:「授業で使用されている社内資料の一部を見せてもらって、地元のシアターや演劇のポスターがとてもかっこよくて。デザインだけでなく地域の文化やイベントに密接に関わっていることが感じられました。」

Instagram
https://www.instagram.com/stahl_r/


Monopol

「Monopol」は、制作会社ではなく、ベルリンのライニッケンドルフにある旧蒸留所を拠点とする大型の産業施設の名前です。長年眠っていた場所を活用し、未来のための新しい空間を生み出すために、企業家たちが協力して再開発を進めています。Monopolは、ミッテやパンコウとも隣接するエリアに位置し、食産業の未来を構築し、新たなデジタル技術を探求し、芸術的な視点を提供するキャンパスとして発展していく予定です。
現在の計画段階でも、co-creationの場として場所を開放し、地域住民、ベルリン市民、そして世界中から訪れる人々が集い、共に成長し創造できる場を提供しています。

Take:「ベルリンに到着した初日に、たまたま遊びに行ったパーティでバンドのセッションをやっていて、そこで僕はラップしました。そしてそのイベントを主催していたのが本間亮次さんという画家の方で、彼は日本人で唯一Monopolでアトリエを持っている方でした。ベルリンでこういった出会いがあったのは新鮮でした。」

向かって左が亮次さん。中心がTakeで、右はOribeさんという家具アーティスト。

Instagram
https://www.instagram.com/monopolberlin/


街を散策、ミュージアムや本屋へも

ベルリンのアートに触れるため、ミュージアムやギャラリー、本屋にも訪れました。街にはカラフルなポスターが多く、広告というよりアートの一環として街に溶け込んでいることに感動したそうです。アートやカルチャーを大切にしている感じがあり、商業主義とは少し違ったクリエイティブが息づいていると感じたとのことです。

🖼️ 訪問したミュージアム

  • Neue Nationalgalerie

  • Hamburger Bahnhof

  • Staatliche museen zu berlin


街中のポスター


日本とベルリンの違いから学んだこと

TakeとKahoのお二人に、色々巡ってみての感想を聞いてみました。

Take:「ベルリンで会った人たちは、本当に親切で温かかったです。hicardにも興味を持ってくれて、わざわざ東京から調べて訪ねてきたことに対して驚き感謝されました。特に、小さなチームでさまざまなことに挑戦している点が珍しいと感じてもらえたようです。ベルリンでは何かに特化したデザインチームが多いようなので、hicardのようなスタイルが新鮮だったみたいですね。Eps51の代表Benも、世界中を旅しながら自分の興味を追求している方で、エジプトでタイポグラフィに関心を持つようになったという話を聞きました。また、どのスタジオも2人で会社を立ち上げているところが多く、hicardに通じるものを感じました。
そして、ベルリンのカルチャーにも非常に刺激を受けました。日本ではどうしても形式や礼儀が重んじられる風潮がありますが、ベルリンでは街全体で自由でオープンなマインドセットを感じます。友人と遊ぶ時間や、自分をリフレッシュさせる時間を大切にしながら、好きなことにこだわりを持って生活している印象を受けました。街中を歩いている人たちもそれぞれ個性的で、ファッションやスタイルも自由でかっこよかったです。ぜひまた行きたいですね。」

Kaho:「言葉の壁があってもさまざまなコミュニケーションの仕方があることに気づかされました。言語が堪能でなくても、リズムやジェスチャー、時にはTakeさんがUberタクシーの中でラップをやったのですが、そういうことでも通じ合えるのが面白かったです。特に、ベルリンでは“礼儀をしっかりしなければならない”といったプレッシャーがあまりないように感じ、自然体でやり取りができるのが印象的でした。文法や発音にそこまでこだわらず、フランクにコミュニケーションを楽しんでいる人が多いですね。滞在していたAirbnbのホストもとても親切で、電気が止まったりWi-Fiが繋がらなかったりした時もすぐに対応してくれました。
ベルリンの住宅自体もこだわりがあるところが多く、どれもスタイリッシュで異国のデザイン文化を感じられて楽しかったです。」

今後ベルリンのスタジオとコラボレーションも?

TakeとKahoは帰国後すぐに、社内にプレゼンテーション形式で報告してくれました。Takeは来年もヨーロッパに赴き、今回出会った彼らとの何かコラボレーションを考えたいと語っていました。
今後、この経験をhicardのクリエイティブ活動にも反映し、日本だけでなくグローバルに響くデザインを目指していきたいと思います。



インタビュー・執筆:石原杏奈 @anna_ishr


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