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サクラ革命のグラフィック、影の表現について、私の思うところ

ヘッダー画像は私の嫁です。セガハード好きだった者の性ゆえにです。

最初に断りを入れさせて頂きますが、私はCGグラフィックの専門家ではなく、グラフィックについてちょっと勉強した程度の一介のゲーマーです。
間違っている部分もあると思いますので、その場合は遠慮なくご指摘ください。

あと別記事にも書きましたが、メッチャ長いんで暇なときにでも見てください。別記事は以下です。

はじめに

サクラ革命のグラフィックはいわゆる「トゥーンシェーディング」と言われる、簡単に言えばアニメ調の3Dグラフィックです。
トゥーンシェーディングといえば、ギルティギアXrdとSTRIVEがやべぇですね。リアルタイムでのトゥーンシェーディングにおいて最高峰だと思います。

で、なんというか…サクラ革命のグラフィックってちょっと物足りない感じがしませんか?だいたい同時期に出た「ウマ娘」と比較すると、どうもノッペリとしている。

キャラ造形は本当に素敵です。でも何でか見た目が物足りなく見える。
それについて、私は「全体的に影を極力出さないようにしているから」と思っています。そういう方針で作ってるんでしょうけども・・・

サクラ革命の影の表現

サクラ革命は「光源に対して極端に影となった部分に影の処理が入る」ようです。実際にゲーム内のグラフィックを見てみますと

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光源は左上にあるようで、左のキャラの顔の右側に影が少し出ています。
体には影が出ていません。

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手前上方が光源だと思うのですが、顔によく分からない影が出ていますね・・・けれども体には一切影が出ていません。

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左のキャラ、少し屈むとようやく胸下に影ができました。
このように、極力影を出さないようにしている風に見受けられます。

メインストーリーの一部では、気合の入った影生成がなされています。

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ボスやザコ敵の一部、霊子甲冑等で使われている、
影部分にカケアミを入れる処理。
これ大好き、もっと使っていこう?

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第一章の第八話は街が燃えているので、影が強く出ています。

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似たシーンを並べました。下はなんかノッペリとしてません・・・?

ウマ娘の影の表現

影の表現にメチャクチャ気合が入っています。

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顔の部分。ウマ娘も極端に影となった場合、頭部に影が出ます。
光源は右上、左側頭部に影が出ています。

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シーンによっては顔にも影が落ちます。頬の部分。

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体の部分。
ガッツリ影が出てます。
袖口周りにも細かく影が出ています。
何ならスカートの折り目にも影が。

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しかもこれ、リアルタイムで影生成してます。
スカートが動くと影の形も変わる。

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走るシーン。日が当たると胸元に複雑な形の影が出ています。
影っぽく見える絵をあらかじめテクスチャに描いて、常に表示してるのかな・・・

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いえいえ、この影もリアルタイムで出しています。

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胸の動きに合わせて影の形が変わります。

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おさらいで全身画像。
体にはガッツリ影を落として、顔には影が落ち辛くなるよう、部位によって影の処理を変えてるように見受けられます。
本来なら右側頭部の髪の影が頬に落ちると思われますが、落ちていません。
よく見ると耳の影も顔に落ちていませんね。

まとめ

ウマ娘は影だけ挙げてもこれだけ細かく表現されています。
影にこだわって一体何になるんだ、と思われるかもしれませんが、この影が無くなると「立体感が損なわれる」わけです。
サクラ革命がその状態です。影があるべき箇所に無いので、全体的にノッペリとした見た目になってしまっています。

トゥーンシェーディングで顔に影を出さないのは表現の一つだと思います。アニメも顔に影はあまり入りませんよね。
けども体まで影を出さないようにしてしまうと・・・という訳です。

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しの君の私服1には影がほぼ無い。
影っぽく見えるところはテクスチャに影を書き込んでいる所と、簡易的な光源処理によるものと思われます。

フォトリアル系のゲーム映像見てると「グラフィックがリアルすげー」ってなると思いますが、あれも光と影の表現が凄まじいからそう見えるわけです。どれだけポリゴン数が多くとも、光と影の処理がショボいと台無しになります。

海外のスポーツ系ゲームのフォトリアルは極まっている、というご紹介
服のシワにご注目。影で細かく表現されています。

光と影の処理追加で見た目がガラリと変わったのが「KOF14」です。リリース後のアップデートでグラフィックが強化されました。
3Dモデルには手を加えておらず、光と影の強化だけでもかなり違いが出る、ということが分かっていただけると思います。
参考として2つの動画リンクを掲載します。

ただ、このアップデートはちょっと女性キャラの見た目が怖くなった印象が…これは、女性キャラの顔に影付けすぎなのですね。
バーチャファイター5はそれを解消すべく「女性キャラ専用の見えないレフ板(光源)が常に顔を照らす」という、面白いアイディアが採用されています。

話が脱線しました。
ウマ娘もキャラの顔だけには影が出づらい様になってるようなので、方針は一緒ですね。

で、この文章を書いている途中でサクラ革命は「モデルによって影の表現が結構変わってる」ことに気づきました…嘘だろ。

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①影も形もない

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②腕や体の側面、髪に少々影がある
たぶん胸があるキャラだと、胸下にも影が落ちる

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③胸下、腕、スカートの折り目にも影が落ちている

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しかもこの服・・・動きに合わせて影が出てる!

持っている全キャラ見直しまして、大体この3パターンに分類できそうでした。もしかすると②と③の違いは服の形によるもので、実は同じ分類なのかもしれません。
ただ①は流石に立体感なさすぎではないでしょうか。
影が出ていない体や服にも…もっと言うと霊子ドレスにも細かく影を出して頂きたいです。
それだけでも見栄えが全然違うから!
DWの皆さん、SEGAの皆さん、何卒よろしくおねがいします。

もしかすると、霊子ドレスのモデルが複雑故に、気合い入れたシェーダーを使うと処理が重すぎるという問題があるのかなぁ…

あとがき

グラフィックの話が膨らみすぎて、別記事になってしまいました。
サクラ革命の話が、ウマ娘のグラフィックすげーって話にもなってしまいました。
ウマ娘の影の処理が良すぎて、最近は会話シーンでキャラの顔より服の影をマジマジと見る変態じみたことをしています。
ライブは影やライティング+メイン3人以外のウマ娘を見てます。どこで負荷軽減してんだーって。
メイン3人以外のキャラは結構カメラから引いた位置に居るので、そのへんがミソなんじゃないかと妄想しています。

ゲームというものは、ユーザの入力に対して、当たり前の様にグラフィックをリアルタイムで画面に反映してくれます。
そのリアルタイム描画というものは、開発者の方々の並々ならぬ知識、工夫、技術が注ぎ込まれて、初めて目に見える形で出ているということを知って頂きたく、この記事を書いたという面があります。
これは古くはファミコン等の8bitゲーム機やホビーパソコンから今日まで、技術的な進歩はありつつも変わらない要素です。

最後に、西川善司氏の「試験に出るゲームグラフィックス」の記事を紹介して締めます。開発者にグラフィック面での技術的な話を、インタビュー形式で書かれている記事です。
こういうの読んでると、裏でこんな処理やってるんだーってメッチャワクワクします。私だけですか。

連載第1回のギルティギアXrdの記事

連載まとめ

最近、氏はゲームグラフィック系のインタビュー記事を書かれて無いようでちょっとかなしい。

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