石巻で〝ジブリ展〟開催へ 6月19日から約3カ月間 複合文化施設の船出祝う
「千と千尋の神隠し」などで知られる日本を代表するアニメ制作会社スタジオジブリの原点を振り返る「アニメージュとジブリ展 みやぎ石巻展」(石巻市など主催)が、6月19日から約3カ月間、石巻市の複合文化施設「マルホンまきあーとテラス」で開かれる。1日には市防災センターで発表会見があり、三鷹の森ジブリ美術館の高橋望シニアアドバイザーらが概要を説明。日本のアニメブームの原点にスポットをあてた一大イベントとして注目されそうだ。【本庄雅之】
発表会見に臨んだ亀山市長、三鷹の森ジブリ美術館の高橋さん(右から3人目)ら
展覧会は「『アニメージュとジブリ展~鈴木敏夫の仕事~』それは、一冊の雑誌から始まった」のタイトルで、4月15日から5月5日まで東京・銀座松屋でスタート。次の会場が石巻市となる。
「風の谷のナウシカ」など数々のヒット作を世に出したジブリの鈴木プロデューサーの仕事を、雑誌「アニメージュ」の編集者時代に焦点を当てて振り返る内容。昭和53年創刊のアニメージュは、日本初の本格的アニメ雑誌で、鈴木さんは機動戦士ガンダムの富野由悠季さん、ナウシカの宮崎駿さんを特集するなどアニメブームの源流を生み出した。
展覧会の監修を担う高橋さんは「これまでの展覧会と違う切り口で、どういうところから日本のアニメブームやジブリが生まれ、作品が世界に出て行ったか。トータルでアニメの歴史を楽しめる展示にしたい」とアピールした。亀山紘市長は「まきあーとテラスの船出を祝う展覧会。地域経済の回復、観光振興につなげたい」と期待を寄せた。
「アニメージュ」のバックナンバー
展示物制作などを手掛けるニュートラルコーポレーションの生出朋弘社長によると、アニメージュのバックナンバーのほか、ジブリ映画の制作過程の資料など貴重な品々が出展される予定。また、ジブリの世界観を表す展示物を準備しているという。距離を置いてながめる作品を配置することで、人の密集を避け、感染防止対策も並行していく。
共催の街づくりまんぼうは、20周年を迎える石ノ森萬画館で連動した企画や市民が参加できる応援団を募集するなど一体となって盛り上げる意向だ。「みやぎ石巻展」は9月12日までの開催で、巡回する8都市の中では最も会期が長い。
なお、入場料は一般1500円(前売り1300円)、中・高校生1千円(800円)、小学生800円(600円)。20人以上の団体も前売り料金になる。
現在、石巻Days(石巻日日新聞)では掲載記事を原則無料で公開しています。正確な情報が、新型コロナウイルス感染拡大への対応に役立ち、地域の皆さんが少しでも早く、日常生活を取り戻していくことを願っております。
最後まで記事をお読みいただき、ありがとうございました。皆様から頂くサポートは、さらなる有益なコンテンツの作成に役立たせていきます。引き続き、石巻日日新聞社のコンテンツをお楽しみください。