石巻、女川舞台に開幕 リボーンアート・フェスティバル2021-22 夏会期は9月26日まで
今年で3回目となる芸術と音楽、食の総合祭「リボーンアート・フェスティバル(RAF)2021-22」が11日、開幕した。今回の夏会期と来年の春会期の2回に分けて開催し、石巻市と女川町が舞台。国内外のアーティスト23組が造形や写真、映像、空間表現などを市街地や牡鹿半島に配置している。「利他と流動性」をテーマに掲げ、夏会期は9月26日まで開かれている。
オープニングセレモニーは市かわまち交流センターで開かれ、RAF実行委員長の齋藤正美市長が「RAFを通して石巻地方の復興の姿を全国に発信することで、訪れた人たちに感じてほしい」と期待を込めた。
今回初となる女川エリア。手前のボックス内の短冊に願いを書き、七夕のように木に結んでいくオノ・ヨーコさんの作品「Wish Tree」がある
音楽家の小林武史さんも「3回目の開催を迎え、例年よりも結束力の強いものになったと感じている。地域へのバトンタッチも進んでおり、皆さんの力があったからこそきょうを迎えられた」と地域への感謝を述べ、テープカットなどで開幕を宣言した。
RAFは牡鹿半島を中心に展開される総合芸術祭で、10年間の開催を視野に同実行委と一般社団法人APバンクが主催、県や同市が共催している。平成29年の初回は28万人、令和元年の2回目は44万人の来場があり、全国的な知名度を持つイベントとなっている。
美術家の会田誠さんによる「考えない人」
女川駅前に設置され、異質な存在感を放つ
夏会期は石巻地方の6エリア(石巻市の市街地、桃浦、荻浜、小積浜、鮎川浜、女川町)を会場とし、オノ・ヨーコさん、廣瀬智央さん、高橋匡太さんら国内外23人のアーティストやユニットが参加している。
市街地エリアでは既存の施設を活用して作品を展示。今回初めてとなる女川エリアでは、女川駅前と海岸広場周辺で作品を展示している。メインとなる牡鹿半島エリアは範囲が広く、豊かな自然を感じて散策を楽しみながら作品に出会っていく内容。バスで回るツアーコースもあり、8月29日にはマルホンまきあーとテラスで音楽イベントも開かれる。【渡邊裕紀】
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