大型客船3隻4回寄港予定 過去最大級「ベリッシマ」も 海の玄関口再興に期待
新型コロナの対策が緩和され、石巻港で今年、3隻4回の大型客船の寄港が予定されている。このうち2隻は初寄港となり、特に「MSCベリッシマ」(総トン数17万1598トン)は過去最大級。船旅を提供するクルーズ客船の受け入れは天候に左右される〝水物〟だが、関係者はコロナ禍で落ち込んだ観光の再興に期待を寄せている。
石巻港では昨年11月、コロナ禍を経て3年ぶりに日本国籍のクルーズ船1隻が寄港している。それに続く今年、3隻のうち2隻が外国船籍。いずれも横浜港発着の日本人向けのツアーで、インバウンド(訪日外国人旅行)の本格的な受け入れ再開は、来年以降にお預けになりそうだ。
今年最初の寄港は7月30日のパシフィックワールド。国際交流NGOであるピースボートが新たにチャーターしたマルタ船籍のクルーズ船で、全長261メートル、総トン数7万7千トン、定員2419人。雲雀野中央ふ頭に午前10時入港、午後10時の出港が予定されている。
(株)MSCクルーズジャパン(本社スイス)が運航するパナマ船籍のベリッシマは全長315メートル、定員5714人。8月3日の正午から午後8時まで同ふ頭に寄港する。
4年前に新造されたばかりの次世代大型客船で、国内は今年初めての来航になる。日本発着のクルーズ船としては過去最大。当然、石巻港にこれまでに寄港したクルーズ船では最大級のダイヤモンド・プリンセス(11万5875トン)も超える。ベリッシマは11月の寄港も予定されている。
9月20日午前8時―午後3時には、大手ふ頭に商船三井客船(株)の「にっぽん丸」が入港予定。全長167メートル、総トン数2万2472トン、定員524人で、寄港は5年ぶり8回目になる。
石巻市、東松島市、女川町、松島町の4市町で構成する石巻港大型客船誘致協議会は寄港に合わせた歓迎イベントを企画。年10回の誘致を目標にしており、事務局は最大限のもてなしとポートセールスを行っていく考えだ。【熊谷利勝】
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