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復元船サン・ファン号 解体反対署名1万筆突破 目標到達 知事に提出へ

 復元船サン・ファン・バウティスタ号の解体に反対する署名が1万筆を突破したことが11日、分かった。県慶長遺欧使節船ミュージアム=石巻市渡波=に係留されているサン・ファン号について、老朽化などを理由に県が決めた解体方針に反対し、原寸大での保存を求める署名運動を展開していた「サンファン号保存を求める世界ネットワーク」(白田正樹会長)は、今月6日には目標としていた1万筆に達した。

 署名活動は、多くの団体が参加した世界ネットが立ち上がった今年1月にスタート。仙台市や石巻市内での街頭での呼びかけのほか、インターネットでも広く訴えてきた。その結果6日現在、1万292筆に達した。

 宮城県内はもとより全国各地のほか、アメリカ、スペイン、メキシコなどサン・ファン号ゆかりの地からも声が届いたという。世界ネットのアンバサダーである都甲マリ子さんは「本当にたくさんの方々からの温かいメッセージとご賛同をいただいた」と感謝。「1万という数字は、住民運動の一つの目安」と評価した上で「署名簿を知事に届け、あらためて検討していただきたい」と語り、当面は署名活動を継続する方針を示した。

 一方、県監査委員に対し、解体などへの予算執行の差し止めなどを求めた監査請求については、5月末に却下されたことも分かった。世界ネットは弁護士と協議し、今月中にも仙台地裁に住民訴訟を起こす方向で、訴訟内容などを検討しているという。

 都甲さんは「できることは最後まで粘り強くやっていきたい」と持久戦の構えだ。

 なお、サン・ファン号は、8月末ごろまでは現状の姿を見ることができる。【本庄雅之】


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