パワー結集 市民文化祭 まきあーとテラス 一般貸出スタート 大ホールで熱い舞台
4月に開場した石巻市の複合文化施設「マルホンまきあーとテラス」=石巻市開成=で大ホールの一般貸し出しが始まった1日、「ぼくらの響きでこけらを落としましょう」と題したイベントが行われた。石巻にゆかりの11組が約3時間半、大ホールで熱いステージを展開。手作り感いっぱいの市民文化祭を観客約300人が無料で楽しんだ。
オープニングで企画した自営業の毛利壯幸さん(55)が、敬愛する「寅さん」のふんして登場。「この日に石巻市民がステージに立ち、石巻市民が客席に座る場を作りたかった」とあいさつ。施設の幅広い利用を呼び掛けた。
あいさつに立った毛利さん
トップはteam kuga。阿部湊音君(須江小2年)、姉の阿部真幌さん(河南東中2年)が、それぞれクラシック曲をピアノでソロ演奏。見事なタッチに会場は一気に引き込まれた。
その後、17人編成のウクレレちんどんオーケストラの手話付き歌と演奏には手拍子。望釣亭いるかは落語「ぞろぞろ」をそつなく語ったが、足がしびれ、おんぶされて退場、笑いを誘った。
ほかにも3歳の男の子を含む総勢20人のエイサー石巻、若者に人気の楽団ひとり(ラップ)、最後は雄勝伊達の黒船太鼓保存会と多彩な出演者が15分ほどの持ち時間で、目いっぱいのパフォーマンスを披露した。
スタッフ約25人を含め出演者と一丸となり、舞台転換もスムーズに進行。華道の古里一三子さんが提供した生け花が入り口に飾られたほか、投げ銭用の瓶も置かれた。自営業の四倉俊成さん(72)=同市千石町=は「石巻のパワーを感じた。文化を育てる人がいるというのはいいね」と満足そうな表情で話した。
トリを飾った雄勝伊達の黒船太鼓
毛利さんは「石巻の人だけで一定のクオリティを楽しめることが確認できた。まだまだ知らない人もいるので続けられたら」と声を弾ませた。ほかには大人のYOASOBI、コマイぬ、Kazubо55、りぶきさら、夢まき座 with WAKAが出演した。【本庄雅之】
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