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感動再び そして次世代へ 来年5月28日公演 カンタータ「大いなる故郷石巻」

 旧石巻市の市制施行40周年を記念し、昭和48年に初演されたカンタータ「大いなる故郷石巻」。以後10年ごとに上演されており、第6回目は来年5月28日にマルホンまきあーとテラスで晴れ舞台を迎える。実行委員会(委員長・足立岳志石巻市文化協会会長)は市民100人規模の合唱編成を計画。11日は桃生公民館で発会式と初練習を行い、前回参加は感覚を取り戻し、初参加は曲調をつかんだ。

 カンタータ「大いなる故郷石巻」は作詞が同協会事務局長を務めた故石島恒夫さん、作曲は石巻市出身の故小杉太一郎さん。市の歴史や情景が曲から浮かぶ芸術財産であり、5回目の前回(平成25年6月)は、合唱、管弦楽演奏、舞踊、朗読で震災犠牲者への追悼と復興への思いを表現した。

ピアノ演奏に合わせ第4楽章祝祭を歌った

 それから10年目となる6回目の今回は、指揮が全国で活躍する石巻市出身の佐々木克仁さん、管弦楽は石巻市民交響楽団が中心。舞踊で彩りを添え、朗読は同市の女優、三國裕子さんが務める。市民合唱団は月1、2回計14回の練習を経て本番に臨む。

 発会式では足立委員長が「これだけ歌い続けられている作品はない。感動的な演奏会にしたい」と述べた。演出を取りまとめる三國さんは「次世代につなげるため、演出テーマは『伝える、分かりやすく、感動を』。新しいイメージで素晴らしいものを作りたい」と呼び掛けた。

 元々、昨年4月の同テラス開館に合わせて披露を計画したが、コロナで延期。足立委員長は「今年5月の計画も流れたため、来年5月の公演は〝三度目の正直〟。開館記念と震災復興の冠を付け、盛大に迎えたい」と見据えた。

 その後の初練習には約100人が参加。カンタータ「大いなる故郷石巻」は第1楽章日高見、第2楽章たたら火、第3楽章雄図、第4楽章祝祭で構成されており、この日は第4楽章の一部を全体、パート別などで歌った。

 当日の公演は2部構成。第1部「伝統・伝承芸能の継承」では河北、北上、雄勝各地区の芸能団体が出演。第2部がカンタータの披露となる。入場料一般2千円、高校生以下1千円。三國さんは「両方の部門をつないで気持ちを高まらせ、最高のフィナーレを迎えられるような演出したい」と話していた。
【外処健一】





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