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ワクチン集団接種始まる 石巻市の75歳以上対象 赤十字は初日180人予約

 新型コロナウイルスワクチンの個別・集団接種が17日、石巻市で始まった。今回は高齢者施設入所以外の75歳以上が対象。集団が石巻赤十字病院、個別が河南、桃生、北上地区の5医療機関を会場に行われた。赤十字病院では事前予約した180人が受け、住民は「まだ1回目だが、安心感は違う」とほっとした表情を浮かべていた。

 この日はセイホクパーク石巻の駐車場から同院までシャトルバスを運行。接種希望者はまず予診票の問診に答え、医師の診察と説明を受けた。署名後、看護師が利き手と反対側の上腕にワクチンを注射。15-30分待機させ、体調に異変がないか様子を見た。午前中の段階では副反応が出た人などはおらず、滞りなく接種が行われた。

石巻市で75歳以上の高齢者ワクチン接種 個別・集団始まる

75歳以上のワクチン接種が始まった(石巻市提供)

 同市泉町の立花くにこさん(86)は「思ったよりも簡単で痛くなかった。接種できたので安心した」と話していた。

 市健康部新型コロナウイルスワクチン接種対策室の佐々木義洋室長は「今後は個別接種ができる医療機関も増えてくる。1人でも多くの方に接種していただけるよう、引き続き体制を整えていく」と話していた。

 市によると75歳以上の対象者は約2万6千人、10日から個別・集団接種の予約が行われている。接種は任意だが、一人2回の接種が必要で、1回目から約3週間空けて2回目を受ける。いずれも費用は掛からない。集団は赤十字やささえあいセンターなど8カ所、個別は約50医療機関で接種可能だが、かかりつけの人のみ対応する場合が多い。

 電話予約はコールセンター(0120-456-856)がつながりにくく、市はネット予約も勧める。なお65-74歳(約2万3千人)の接種券は21日に発送予定。接種は早くても6月以降となる見通し。市は高齢者一人2回の接種について7月末までの完了を目指している。【山口紘史】


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22日から実施の東松島市 集団接種に向け模擬訓練
渥美市長「課題抽出で万全に」

 22日から始まる新型コロナワクチンの集団接種に向け、東松島市は15日、矢本西市民センターで模擬訓練を実施した。問診や接種を担う桃生郡医師会の医師のほか、看護師、薬剤師、市職員、エキストラの住民ら120人が参加。流れを確認しながら課題を絞った。

 市では5市民センターを会場に65歳以上を対象に行う。22-23日は矢本西、小野、29-30日は赤井、大曲、6月5-6日には矢本東市民センターで各684人が1回目のワクチン接種を受ける。

東松島ワクチン接種 (3)

受付から接種、第2回予約までの流れを確認した

 3密回避で接種者40人を30分で入れ替えるよう人数制限を設ける。受付で検温やクーポンを提出後、予診票を記載。予診室で医師から健康状態などの確認を受け、男女別に接種する。待機室で15-30分間異常がないかを確認。3週間後に実施される2回目の接種予約もその場所で行う。

 訓練では、年齢や健康状態などさまざまなケースを想定した予診票を用意。市職員が高齢者役を演じ、血液の流れを改善する薬の服用や持病の有無などを医師に伝え、接種可能の判断を受けた人から流れを確認した。

 講評では、医師や看護師側から接種スペースの拡張や接種後の副反応に備えた担架、備品について改善案が示された。視察した渥美巖市長は「課題などを抽出することでより万全の体制を整えられる。安心して接種できるよう準備を進めたい」と語っていた。

 65歳以上の接種は2回目分を含めておおむね7月下旬ごろに完了予定。65歳未満については、医師会と個別接種時の課題などを相談しながら接種方針を決めていく。【横井康彦】


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