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自然に親しみ環境学ぶ 親子で考えるSDGs 海とエネルギーの旅

 親子でSDGs(持続可能な開発目標)を考える「海とエネルギーの旅2022夏」が30日、石巻駅前発着で行われた。石巻地方の親子ら12人が参加。石巻市の雄勝湾でシーカヤックを体験し、女川原子力PRセンターや女川原子力発電所も見学。見て、触れて、体験しながら地域の未来を考えた。

 石巻日日新聞社、新日本バス旅行センター共同企画。東北電力宮城支店が協賛し、公益社団法人こどもみらい研究所が協力した。趣向を変えながら毎年開いており、昨年はカキ養殖を含めた社会科見学だったが、7回目の今年はSDGsをテーマとした。

 雄勝湾に向かうバスの車内では、SDGsで掲げる17目標のアイコンを示し、クイズ形式で紹介。ウニやホタテなど雄勝の特産を伝えつつ「海の豊かさはどこから来るのか」と問いかけ、植林で豊富な養分が水となって海に流れ込むほか、国際基準の順守で海に負荷をかけない養殖の仕方も教えた。

雄勝湾でシーカヤックに挑戦する親子

 雄勝湾では雄勝体育施設のスタッフを講師に、参加者がカヤックに挑戦。親子で乗り込み、パドルを動かして対岸までの往復約1キロをこいだ。磯場ではカニ、魚などを探し、生き物の生態も調べた。

 嶋谷玲那さん(北村小2年)は、母親の美奈さん(31)とカヤックに乗った。「最初は前に進むだけでも難しかったが、お母さんと一緒に協力してコツをつかめた。帰りは速くこげるようになった」と話していた。

手回し発電でエネルギーの仕組みを学んだ

 女川原子力PRセンターでは、手回し発電機を回して電気の仕組みを理解。発電所構内はバスで巡り、展望台から令和5年11月に安全対策工事を終え、6年2月をめどに再稼働の準備を進める2号機や海抜約29㍍の防潮堤などを見学した。

 原子力以外にも火力や水力、再生可能エネルギーなどの発電方法があるが、それぞれ長所、短所がある。参加者は暮らしの電気をさまざまな電力で支えるエネルギーミックスに関心を寄せ、節電しながら快適に夏を過ごす生活も考えた。最後は女川町の高政女川本店万石の里で、かまぼこの手焼きを体験した。

 熱田颯真さん(湊小4年)は「手回し発電機は消費電力が大きくなると重くなって大変だった。電気を作る仕組みが学べた」、弟の寿人さん(同2年)も「太陽光や地熱など、いろんな発電方法があることを知った。エネルギーミックスも勉強になった」と語っていた。【外処健一、渡邊裕紀】





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