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しのぶ会で思い受け継ぐ 10月9日・ビッグバン 長さん死去から1カ月

 先月28日にすい臓がんのため、56歳で亡くなった医師の長純一さんをしのぶ会が10月9日に、石巻市のビッグバンで開かれることが決まった。元石巻市包括ケアセンター長などを務め、地域医療に貢献しながら志半ばで逝った長さんを慕う人たちが、在りし日を思い、長さんの思いを受け継ぐ日になりそうだ。

 会は「長純一さんをしのぶ会~未来へ、いのちをつなごう~」と題して催す。主催するのは、長さんの活動を支えてきた任意団体「未来へ、いのちをつなぐ石巻の会」(山崎信哉会長)。

 当日は、会場の一室に長さんの活動を伝える映像や新聞記事などの記録を展示。医師として修業を積んだ長野県の佐久総合病院時代から東日本大震災後、同県の医師団長として石巻市に来てからの活動を紹介する。

 午後1時半からは着席式のホールで3部構成で進行。1部は佐久病院時代の関係者を招き、当時の長さんについて語ってもらう。2部では、石巻市の仮設診療所でともに働いた若手医師らに長さんがやろうとしていたことを話してもらう。

 3部は長さんの最後の生き方について。末期のすい臓がんと診断された後、動画サイトのユーチューブを通じて自ら病状とメッセージを発信した経緯や家族と過ごした時間、長さんが命尽きるまで懸命に生きた時間を振り返る。

 東京都出身の長さんは、アフガニスタンで銃弾に倒れた医師の中村哲さんを慕い、佐久病院で地域医療の実践を学んだ。石巻に移住後、地域コミュニティーの充実が医療環境改善につながるとの信念で、住民に寄り添った診療を続けていた。

 山崎会長は「医者だから自分を客観的に見て、最後まで計画的に生きた。すごい人間と思った。長さんの思いを多くの人で受け継いでいきたい」と話している。【本庄雅之】





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