ボール蹴って川越え挑戦 堤防一体空間で絆交流フェア
飲食企画「ボンバール」同時開催
東日本大震災後にできた復興支援の交流やつながりに感謝する「絆交流フェア」が25―26日、石巻市中央のかわまち交流センター周辺で開かれた。堤防一体空間では、東京都調布市、秋田県湯沢市、山形県米沢市から特産品の出店があったほか、バンド演奏なども行われ、河岸では中瀬に向かってサッカーボールを蹴るイベントが注目を集めた。飲食店を食べ歩く「ボンバールいしのまき」も同時開催され、週末のまちなかに多くの人が繰り出した。
フェアは震災後に世界中から受けた支援などに感謝する企画「i感謝博」(石巻観光協会主催)の一環。交流販売コーナーでは、湯沢市がきりたんぽ、米沢市が米沢牛の串焼きなど地域の特色を生かした飲食物を出した。調布市はゆかりのある漫画家・水木しげるさんの代表作「ゲゲゲの鬼太郎」グッズを販売したほか、堤防では音楽イベントもあり、バンド演奏やよさこい踊りが花を添えた。
ボールを蹴って川越えに挑む「中瀬にキックオフ!」は2日間で200人が挑戦。26日は社会人サッカーチームのコバルトーレ女川の選手8人がキックのコツなどをアドバイスした。堤防側の岸から中瀬までは約50㍍。挑戦者の中で川越え達成者は出なかったが、コバルトーレの選手たちは悠々と成功し、レベルの高さを見せた。
栃木県から訪れた新井遥真君(8)は「なかなかボールが飛ばず難しかった」、石巻市あゆみ野の長南壱歩君(2)は「(ボールを蹴るのが)楽しかった。またやりたい」と笑顔を見せていた。
同時開催されたボンバールは、お得な約300セットの飲食券が販売され、参加者はマップで店を確認しながら複数店舗をはしごした。石巻市蛇田の加藤稔さん(55)は「1店舗目はすしを味わった。飲食しながら街を周遊できるのは楽しく、にぎわいと活気を感じる」と語っていた。
次回のボンバールは8月27―28日に開かれる。【渡邊裕紀】