地球の美しさダイナミックに
自然写真家・高砂さん 石巻市博物館2周年企画展
石巻市渡波出身で世界で活躍する自然写真家、高砂淳二さん(61)=東京都渋谷区=の写真展「地球と出会う旅」が2日、マルホンまきあーとテラス内の石巻市博物館で始まった。来年2月25日まで。世界各国の雄大な自然やさまざまな表情を見せる動物の姿が100点以上並んでいる。
同館の2周年記念企画展。高砂さんは、自然写真界の最高峰といわれる「ワイルドライフ・フォトグラファー・オブ・ザ・イヤー2022」の自然芸術部門で日本人初の最優秀賞を受賞した。その凱旋(がいせん)企画であり、受賞作「ヘブンリー・フラミンゴズ」も展示している。
初日は高砂さんが来場者向けに展示解説した。渡波出身の高砂さんにとって海はごく身近な存在。写真家としてのキャリアも水中写真が起点となった。展示は「海」から始まり、海や陸上の「いきもの」、「自然の見方が変わり、先住ハワイアンから生き方を学んだ」とする「ハワイ」など5章で進む。
生後まもなくのアザラシを捉えた1枚は「この後、知人からの連絡で氷が解け、ここにいた幼いアザラシはみな死んでしまったと知らされた」と解説。よく見るとアザラシの目には涙がこぼれている。展示は地球の美しさの背景にある環境問題にも目を向けさせる構成になっている。
高砂さんは「世界各地の景色を伝えることで石巻への恩返しにつながるとうれしい」と話した。月曜と28日―1月4日休館。午前9時―午後5時。観覧料は常設展込みで一般600円。高校生300円。小中学生200円。【泉野帆薫】
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