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ワクチン優先接種開始 石巻赤十字病院で5人 重点医療機関に分配

 医療従事者を対象とした新型コロナウイルスワクチンの優先接種が8日、県内の医療機関で始まった。感染症指定医療機関としてコロナ患者を受け入れている石巻赤十字病院でも医師、看護師ら5人が試験的に接種を受けた。同院は15日から院内職員を対象に順次接種を進め、今週末以降は石巻市立病院でも優先接種が始まる見通し。【山口紘史】

note用コロナワクチン 医療従事者に優先接種始まる (16)

 国から配布されたワクチンはファイザー社製。2回接種が必要で1回目の接種から3週間後に2回目を受ける仕組み。

 県内では2月中旬に仙台市の拠点病院で先行接種があり、今回はその他の病院の医療従事者を対象とした「優先接種」。初回供給(1万5600人分)は対象者約7万4千人の約2割であるため、まずは赤十字と市立病院を含む県内の拠点15病院に振り分けた。

 2回接種のうち初回分として石巻地方に配布されるのは2箱(1950人分)。先週末届いた1箱(975人分)は赤十字病院の分となり、10日以降届く1箱は同院と市立病院、登米市民病院の3院に分けて送られる。

 赤十字病院の対象は1500人。8日は呼吸器内科の矢内勝院長補佐ら医師3人と高橋純子看護部長、千田康徳事務部長の計5人が接種を受けた。千田事務部長(53)は「優先接種で集団免疫を付けることで院内感染のリスクが減り、医療崩壊防止につながる」と話していた。

コロナワクチン 医療従事者に優先接種始まる (9)

ワクチン接種を受ける医師(石巻赤十字病院)

 また、矢内院長補佐(66)は「インフルエンザの予防接種より痛みは少なかった。発症や重症化防止に効果があり、一般も受けられるようになれば流行は抑えられる」と期待を込めた。15日以降は1日100人前後の院内職員に接種を行う考え。

 国は全国民分のワクチン確保を目指しているが、現在は優先順位を付け、①医療従事者
②65歳以上の高齢者
③基礎疾患のある人や高齢者施設で働く人
④それ以外の人(16歳以上)

―の順で接種する。

 高齢者のワクチン接種は4月以降になる予定で、県内は4月5日の週に2箱、12、19日の週に各10箱配分されるが、どの自治体にどれだけの量を振り分けるかは未定。26日の週には全自治体に1箱ずつ配布される。

 石巻地方の自治体は接種の準備体制を整えており、対象者には順次、接種券(クーポン)を同封した個別通知を送る。接種にかかる自己負担はない。女川町のみ75歳以上の高齢者を最優先に接種を開始するという。


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