校舎内にフリーピアノ 石巻好文館高に新名物 自由に演奏 音楽を身近に
石巻好文館高校(加賀谷亮校長・生徒572人)で街角ピアノならぬフリーピアノが話題だ。校舎1階中央付近に置かれたグランドピアノを自由に弾くことができ、生徒が休み時間や放課後に弾き出すと、足を止めて聴き入っている。
ピアノが置かれたのは今年3月。現3年生の父母から寄贈されたピアノが音楽室に入れられ、それまであったピアノは体育館に、体育館にあったピアノが玉突きのように余る形になった。前任の猪俣成彦校長が「それならフリースペースにおいては」と発案した。
今、最もよく弾いているのは2年生の小松海生(かい)さん。朝早い時間や購買部に買い物に来たついでに鍵盤をたたく。「エリーゼのために」などクラシックのほか、韓国の人気グループBTSの曲もレパートリーだ。
「ここは吹き抜けなので音が響くほか、上階で先輩たちが聴いてくれたりするのでうれしい」と小松さん。3年生は受験モードに入っており、ピアノを弾くのは主に1、2年生という。
1年生の齊藤美和さんは「入学してフリーピアノがあると聞いて驚いた。友達と話す機会にもなるし、こういう場所があっていいと思う」と語った。
フリーピアノは、近くの教室で授業や会議をしていなければ、自由に弾けるという。同校の新たな伝統になりそうだ。【本庄雅之】
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