若き奏者に石巻市特別表彰 マリンバの星さん サックスの菊地さん 国内外で功績
石巻市は、芸術や文化、スポーツで優秀な成績を収めた個人や団体を表彰する特別表彰で、本年度は石巻好文館高校3年の星伊吹さん(18)、石巻西高校1年の菊地恋さん(16)を選んだ。それぞれ国内外の音楽コンクールで最高賞を射止め、その功績が認められての受賞。表彰式は18日に市役所で開かれる。【山口紘史、渡邊裕紀】
幼少期からピアノに打ち込んできた星さんは中学2年時、祖母から贈られた木琴楽器のマリンバに転向。独学で腕を磨き、全国や東北、県のソロコンテストで優秀な成績を収めてきた。
高校2年の夏には、世界的打楽器奏者の池上英樹氏と塚越慎子氏が指導するマスタークラス生に応募。定員5人の狭き門を通り、プロ奏者や音楽大首席奏者らが選ばれる中、高校生として唯一起用された。
本年度の「いしのまき大賞」とW受賞を果たした星さん
持ち前の努力でめきめきと頭角を現し、昨年8月にあった若手音楽家の登竜門「第23回長江杯国際音楽コンクール」では、打楽器部門高校生の部で1位となり、自身初の国際コンクールを最高の形で飾った。
郷土発展の貢献者に贈られる本年度の「いしのまき大賞」も受賞した星さん。「特別表彰も頂けるのは光栄で今後の励みになる。期待に応えるため、さらに実力を高めたい」と決意を語った。
「特別表彰を糧に今後も技術を磨く」と語った菊地さん
一方、菊地さんは友人の影響で小学5年時に「サックス」と出会い、湊中吹奏楽部に交じって練習。6年生からは「石巻ジュニアジャズオーケストラ」に入り、東京ディズニーランドで演奏するなど大舞台も経験した。湊中入学後は吹奏楽部で技術を磨き、個人ではソロコンテスト南東北大会で2年連続金賞を射止めた。
3年時、顧問に勧められた全国規模の「第6回Kサクソフォンコンクール」に出場。新型コロナの影響で審査と結果発表は年度またぎだったが、高校1年になった昨年7月、中学の部で日本一に選ばれたことが分かった。
特別表彰の受賞で菊地さんは「まさか自分がという気持ち」と驚きを隠せない様子。「これを糧に、誰に見られても恥ずかしくないよう、演奏技術をさらに磨く」と向上心を見せた。
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