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3度の日本一で有終の美 サックス奏者菊地恋さん(石巻西高) 夢は飼育員 専門学校へ進学

 サックス奏者による全国規模の大会「第9回Kサクソフォーンコンクール(Kサクソ)」の動画審査部門高校生の部で、石巻西高校3年生でソプラノサックス奏者の菊地恋さん(18)が日本一に輝いた。Kサクソで頂点に立つのは3度目。抜群の安定感と演奏技術の高さ、表現力の豊かさなどが審査員から高評価を得た。

 小学5年時にサックスを始めた菊地さんは、湊中吹奏楽部時代の顧問だった加藤仁久さん(68)の指導で腕を磨き、国際大会でも入賞するほど。Kサクソも加藤さんの勧めで参加した。

 演奏曲はバッハの「ガボット・アン・ロンドー」。爽やかで心が跳ねるような明るい曲を持ち前の伸びやかな音色で表現。審査員は「幅広い音域をしっかりコントロールできているのが素晴らしい」「誠実でエンタテインメント性もある」「音楽が生き生きとしていて心地いい」と予選、本選とも絶賛した。

全国規模のコンテストで3度目の日本一に輝いた菊地さん

 3度目の日本一を射止めた菊地さん。「高校最後にこうした結果が残せて良かった。いつも勝手で強引だけれど加藤先生が導いてくれたおかげで成績を残せたと思う」と感謝。加藤さんも「この子ほど上手にサックスを吹ける子はいない。これからも続けてほしい」と期待していた。

 小学生の頃から「将来は動物園の飼育員になりたい」と夢を描いてきた菊地さんは、春から東京動物専門学校に通い、夢への第一歩を踏み出す。「動物がたくさんいるキャンパスでの勉強が楽しみ。目標は八木山動物園で働くこと」と誓った。

 一方、サックスは「東京にいる音楽仲間と一緒に練習したい。石巻でも演奏会に立つ機会があると思うので、楽しみながら続けていきたい」と話していた。

 菊地さんは25日午後7時から仙台市青年文化センター(日立システムズホール仙台)で開かれる「飛び立て!春の空 恋の炎サクソフォーンカルテット&more」に出演する。入場無料で申し込みなども不要。【山口紘史】





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