いつもと同じだが、答えが違う!
今回は【マンネリ】についてお話をします。
タイトルの「いつもと同じだが、答えが違う!」というのは、アインシュタインの言葉で、アインシュタインが生徒に出した問題が同じだったそうで、「先生、その問題昨日と同じです!」というと、アインシュタインは「問題は同じだが答えが違う」と言ったとか・・・。
企画の依頼を受けるとき、いつも思うのは、注文は一緒だけど、答えが違う。脚本を書く時も、物語を作っているが、違うメッセージやテーマの物語を書く。
エンタメにおいては、一つとして同じものを生み出すことは意味のないことなのだ。
同じ脚本でも演出や出演者が変わるとやはり違ったものになるし、新しい新鮮なものが生まれてくる。だから楽しく見ることができるのだ。
同じシリーズを作るなら、その安心感や安定感、同じ感動を味わいたいから、マイナーチェンジになることは仕方がないですが、何か新しいことをぶつけていくことをしたいはず! でも同じパターンでいい場合もあります。先日亡くなられた志村けんさんは、「マンネリがいいんだよ。マンネリまで高められるかが面白いところなんだ」と話されていらっしゃいました。マンネリでつまらないなぁではなくて、マンネリが面白いという高みを目指すすごさに気づくことができました。
ここで来るぞ来るぞ!やっぱり来た!!
が、みんなが楽しめるコツなんですね。
しかしそれは看板だと考えて、新しいものを入れて企画を立てていくときには、その看板をパズルのピースの一つだと考えていかねばなりません。
その看板を見せるための手段を演出し、最高の形でその「まってました!」を引き出す仕掛けを考えていきます。その仕掛けが違う形になっていなければ、問題も答えも同じことになってしまうんです。今日はこう来たか!!また違う感動を作ることが企画の大事な部分です。
人気ドラマや人気シリーズの映画には必ずそのパターンがあります。そのマンネリを悪い意味でのマンネリにしてしまわないような工夫が必要です。80年代から90年代の情報の加速化で「マンネリ」が悪い言葉にされてしまいましたが、うまい麻婆豆腐を食べに行くとき、味が変わっていたら嫌でしょ。って話です。
マンネリを馬鹿にしてはいけません。マンネリは看板になります。マンネリにできるまで高めていく努力も必要です。あなたにマンネリだといわれる看板企画お持ちですか? マンネリ企画まで高められるヒット企画を生み出すまで頑張ってみましょう!
【今回のつけたし】新しい物にばかりに気を取られていてはいけません。もっと手前にヒントが必ずあります。