使い捨て生理用品にさよなら!〜月経カップ使用レビュー①前編〜
特に約束をしている訳ではないのに毎月、しかも急にやってきて、何食わぬ顔で自由気ままに過ごしたのち一週間ほどで去っていく。
仲が良い訳ではないけれど、大切な存在ではあるから付き合わなければいけない厄介なやつ。
なになに、友達の話?
いいえ、生理です。
さあ、みなさん。今日は赤裸々に生理の話をしましょう。
パートナーや生理中の女性を理解し、思いやるきっかけにもなると思うので、もちろん男性にも読んでいただけたら嬉しいです。
変わりつつある生理事情、生理用品市場
先日、Webメディア「milleu」の編集長である塩谷舞さんが生理痛と子宮内膜についてをツイートされていた他、株式会社ウツワの代表取締役として、これまでランジェリーブランド『feast』やワンピースブランド『ダブルチャカ』などを手掛けて来られたハヤカワ五味さんが生理用品市場への参入を公表されたりと、今日「生理」という女性特有の現象が大きく取り上げられているように思います。
私が“生理”というものにアンテナを張っているが故にそう思うのかもしれないし、日本全体で見たらごく少数の人が意見しているに過ぎないかもしれません。
ですが、今、小さくとも確実に生理に関する変化の波が来ています。
それが良く分かるのがこちらのツイート。多くの共感を生み、たくさんの方がいいねとリツイートをしていますよね。
この後、東洋子さんはnoteでも生理についてを綴ってらっしゃるのですが、「そうそうそうなのよ!」と思わず一人頷きながら興奮気味に記事を読みました。
生理=タブーはもはや時代遅れ。日本の生理事情が台湾のようにオープンになるチャンスがすぐそこまでやって来ているのだとすれば、生理用品についてももっとみんなで考えても良いとは思いませんか?
タイムリーなこの変化の流れで、ゼロウェイスト研究家として今回ご紹介したいのが、そう、月経カップです!
月経カップって何?
月経カップは従来の使い捨てナプキンとは違い、繰り返し使うことのできる生理用品です。ベル型をしたシリコンカップを膣内に挿入することで経血を受け止め、ある程度溜まったら中身を捨てるというとてもシンプルな仕組み。欧米ではすでに多くの女性が使用しており、その安全性から婦人科医も絶賛しているとのこと。欧米女子に支持されているドラマ『NYガールズ・ダイアリー 大胆不敵な私たち』シーズン2にも取り上げられています。
しかし、異物を体内に入れるという抵抗感や、外国人女性のように体の線を出すファッションが市民権を得ていない日本だからなのか、お店でも全く売られているところを見かけませんし、手に入れるとするならば通販経由。そもそも、まだ本当にごく一部の人にしか認知されていないようにも思います。
ですが、この月経カップは世の中の女性たちに声を大にしてお勧めしたい生理界の革命的アイテムでした…!
今回は私が実際に使ってみた感想を包み隠さず、率直にお伝えしますので、参考にしつつ是非月経カップの使用を検討してみてくださいね。
月経カップのメリット・デメリットは?
私はかれこれ8年ほど布ナプキンユーザーです。一度購入すれば5〜6年ほど使うことができますし、市販の使い捨てナプキンに比べて、肌触りが優しく蒸れずに快適に過ごせることからも長年愛用していました。
そんな中、今後新しい相棒になるかもしれないと、ワクワクしながら今月初めてトライした月経カップ。その期待とは裏腹に、初回使用時の正直な感想は、「なんじゃこりゃ…!」の一言でした。
そう、月経カップには使用し始めるにあたり超えなければいけないいくつかの壁があるのです…。
私が今回感じたデメリットは以下の通り。
【使ってみて感じたデメリット】
☑︎挿入時が怖い
タンポンは何度か使用したことがある私でも、月経カップは入れるのを思わず躊躇してしまう大きさと見た目のフォルム。初めての方にはやはり不安が大きいことと思います。
☑︎違和感がある
頑張って入れたは良いけれど、身体がこわばっていたためか、最初の頃はどうしても下腹部を内側から押し広げるような鈍い違和感がありました。
☑︎出てこなくなるのではないかという不安
先端に取っ手がついてるとは言え、そのまま体内に入っていってしまって、取り出せなくなるのではないかという恐怖に、何度もお手洗いで先端を確認してしまいました。
☑︎血が苦手な人には不向き
紙ナプキンや布ナプキンは吸収されている状態なのであまり気になりませんが、月経カップは溜まっている液体状の経血を確認することになります。普段より多い血を見ることになるので、抵抗がある方には合わないかもしれません。
もちろん、何事も初めての挑戦に困難はつきものです。
月経カップに関しても、初回からすんなり受け入れるというのはどうしても難しいのものではないでしょうか。
実際、月経カップブランドの通販レビューをいくつか見て回ったところ、低い評価をつけている人は主に、この初回使用時の違和感ですぐに使用を中止している方々でした。
ですが、この段階で諦めてしまうのは本当に勿体無い…!
なぜなら、月経カップの素晴らしさが分かるのは、この壁を超えた向こう側だから。勇気を持って、デメリットを超えて欲しいのです。
実は私自身も、このツイートに至るまでに少し時間が掛かりました。
あれだけ意気揚々とtwitterで発信していた月経カップなのに、このままでは期待はずれでしたというレポートをしなければいけないのでは…という罪悪感もあったんです。
けれど、不安や違和感があるのははじめだけ。諦めずに試行錯誤をしてコツを掴んだその先には、本当に快適な生理生活が待っています…!
要は慣れなんですよね。前述したデメリットも、使い続けるうちに何ら気にすることは無くなります。
以下は、月経カップの使用を続ける中で感じた多くのメリットです。
【使ってみて感じたメリット】
☑︎(生理痛が少なくなった)
もともと生理痛は軽い方ですし、今回たまたま体調が良かっただけなのかもしれませんが、生理中にお腹が痛くなったり、腰が重くなることがありませんでした。もしもこれが月経カップのおかげならすごい…。これは様子見。
☑︎アクティブに活動しても大丈夫
紙ナプキンや布ナプキンのようにズレや漏れをあまり気にしないで良いので生理中でも活発に動くことができます。装着さえきちんとしていれば、寝転がったりスクワットだってへっちゃら!
☑︎蒸れない・臭わない
経血を体内で受け止めているので蒸れや匂いを気にすることもありません。
☑︎非日常的なシチュエーションでも安心
経血が漏れる心配が無いので、温泉やプール、海など、生理中はできなかったことも可能になるはず。(もちろん配慮は必要ですしマナー違反にはならないように!)
☑︎最大12時間使用可能
個人差があるかとは思いますが、他の生理用品に比べ交換頻度が下がりました。初回使用で不安だったこともあり、私は出血量の多い生理1日目で3回取り出しましたが、今後は2回でも大丈夫かも。
☑︎長期間使用することができる
使用毎にきちんと殺菌しておけば、なんと同じカップを10年〜15年ほど使うことができてしまうそう。これは嬉しい!
☑︎生理用品やその他の関連コストを節約をすることができる
生理中はナプキンだけでなく、生理痛を抑える薬や、下着など出費が増えますよね。(一部の調査では一生涯で18万〜30万程度との結果も。ひー。)
その点、月経カップを使用すれば生理関連に関わる費用をぐっと抑えることができます。
☑︎手入れが楽
布ナプキンはすぐに経血を洗わないと血で染まってしまうので面倒ですし時間も掛かります。一方、月経カップは溜まった血を流すだけ。経血も水で流せばすぐに取れるのでお手入れ楽々。
☑︎プラスチックフリー
市販のものは大抵巾着や箱に入って売られているので、プラスチックフリーなのも嬉しいところ☺︎
☑︎環境に優しい
市販の使い捨てナプキンのようにゴミが毎回出ないので、環境にも優しくゼロウェイストにはもってこいですね☺︎
☑︎身体を知るきっかけになる
自分の膣の向きや何日目にどれくれいの経血が出るのかなど、自分の身体と向き合うことができます。市販のナプキンでは、正確な量までは確認しづらいですよね。
☑︎健康状態をチェックできる
カップに溜まった経血を捨てる際に量や状態をチェックできるので、異変があった際にも気がつきやすいように思います。
☑︎ケミカルフリーで身体に優しい
近年、タンポンとトキシックショック症候群の関連性が囁かれていたりしますよね。一方で月経カップは医療グレードのシリコンを使用しているため、体内に入れても安全安心なのが嬉しいところ。
ご覧の通り、デメリットよりも格段に多い!!
もちろん、私の個人的な見解ではありますのでどう感じるかは人それぞれ。
けれど、月経カップの壁を超えた人にのみ与えられるこの快適さは一度知ってしまうと後戻りできないのではないかと思います。
楽園への扉を開けるかは皆さん次第!まずたは騙されたと思って試しては見ませんか?
本当は使用手順とコツを書いていたのですが、あまりにも長くなってしまったので、前半後半に分けて、一度ここで投稿したいと思います☺︎
後半の内容は
☑︎おすすめ月経カップについて
☑︎使用手順
☑︎使用のコツ
についてお話しできればなと思います。
恐れ入りますが、また明日の記事をご覧いただければ嬉しいです*
それでは^^
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小尾野 響(こびの・ひびき)
ゼロウェイストホーム研究家🌏
“美しく楽しく豊かに”行えるゼロウェイストを提唱中。
世界に大幅な遅れを取っている日本にゼロウェイストのムーブメントを起こしたい!
現在の夢は、地球に優しい商品を集めた自分のお店を持つこと。
脳科学学習塾 RAKUTO箕面校 講師。
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(写真=Pixabay)