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ずっと増やせる?!自家製カスピ海ヨーグルト


▶︎今日はなんの日?

我が家の冷蔵庫に常備されているもの。
それは、納豆、キムチ、ヨーグルト。扉を開けると見事に発酵食品ばかりが目に飛び込んできます。


ゼロウェイスト・ホーム(ゴミを出さないシンプルな暮らし)に挑戦し出してからというものの、時が流れるのは速いもので、もうすぐ1年になろうとしています。

嬉しいことにプラスチックゴミも少しずつ削減でき、今では3〜4週間に1度30Lのゴミ袋1つにまで抑えられるように。以前は45Lのゴミを1週間に1度捨てていたので、3分の1以下になったと思うとかなりの達成感!

ですが、ここで冒頭に戻ります。
そう、我が家に残されたプラスチックの内訳は、ほぼほぼ発酵食品のパッケージなのです。

プラスチックゴミは減らしたいけれど、納豆、キムチ、ヨーグルトを食べないという選択肢は外したい。。。
何とか手づくりできないかなと考えていた時に、むかし母がカスピ海ヨーグルトを家で作ってくれていたことをふと思い出しました。しかも、ものすごく簡単だったはず…。


ヨーグルトなら家で手づくりを始められるかもしれない!と、作ることを決意したまさにその日に、5月15日は「ヨーグルトの日」であることを知りました。

なんたる偶然!きっとnoteを始めていなければ知ることはなかったであろうこの「ヨーグルトの日」に何だか特別な縁を感じて、5月15日を仕込み日にすることに。

というわけで、今回はさらなるプラスチックゴミ削減に向けてヨーグルト作りをレポートします。
ただ、作ると言っても仕込み時間は10分ほど。あっという間なので、ぜひみなさんも試してみて下さいね☺︎


▶︎カスピ海ヨーグルトづくりに挑戦!

<用意するもの>
*材料;
・牛乳
・カスピ海ヨーグルト →種菌でもOK

*準備物:
・容器(耐熱のもの) →なければ牛乳パックでもOK
・スプーン →牛乳パックで作る際は肢の長いもの
・クリップ(牛乳パックを使う場合)


材料を早速スーパーで購入。牛乳は必ず成分無調整のものを購入して下さい。低脂肪乳、無脂肪乳、加工乳、乳製品などは失敗の原因に。

今回はmeijiさんの900mlのものを購入したのですが、保存容器が小さいのでよく考えればもう一つ小さいサイズを購入する方が良かったなと後悔中。500mlのサイズ感がちょうど良いですし、何よりキャップが付いてないんですよね。(meijiさん、できれば環境のためにもプラスチックキャップを使わない1ℓものも再販して下さい…!こそり)

ちなみに、フジッコさんからは粉末タイプの種菌も出ています。ちょっぴりお高いですし、急遽思い立って準備したこともあり、私は市販のヨーグルトを選びました。


容器は耐熱であれば、ガラスでもプラスチックでも可。ただし、雑菌が入らないよう蓋が密閉できるものを選びましょう。私は洗いやすく、できたヨーグルトも取り出しやすそうなWECK瓶を使いました。透明なので、中の様子も見やすいです。

もし、お家に保存容器がない場合は、買ってきた牛乳パックのまま作ることもできちゃいます。その際は口部分を止めるクリップがあれば便利です。

牛乳パックを使う方法は、自分で殺菌する必要がなく、洗い物も少ないのでとっても手軽!ですが、1リットルサイズだと食べる時にヨーグルトが取り出しにくかったりというデメリットもあります。

耐熱容器か牛乳パックはそれぞれに良さがあるので、お好みの方法で試してみて下さいね。

☟牛乳パックで作られる場合はこちらのレシピもオススメです。


その他の情報もぜひこちらの「カスピ海ヨーグルト」研究会さんのページを覗いてみてください。豆乳を使った方法も掲載されていますよ☺︎





それでは早速手順に移りましょう♪


▶︎作り方手順

①瓶を熱消毒する
本来ならば煮沸消毒や沸騰したお湯をかけるのが良いですが、ずぼらな私は耐熱容器に水を入れてチン。できたお湯でスプーンも消毒をします。長く殺菌するためにも、ある程度お湯が冷めるまで放置!

この時、保存容器は密封して加熱すると蓋が歪んだり破裂する恐れがあるので、少しずらしておくなどして下さいね。もしくは、蓋は電子レンジでチンし終わったお湯の上に置いて湯気で殺菌してもOK。

②お湯を捨て粗熱をとる
容器やスプーンを加熱殺菌し終わったら中のお湯を捨てます。多少の水滴は問題ないので拭かなくても大丈夫。むしろ拭いてしまうとせっかく消毒した容器に雑菌がついてしまうので気をつけましょう。熱すぎると菌が死んでしまうので、容器の熱が取れるまで少し置いておきます。粗熱が取れない場合は外側を流水で流すなどして温度を下げてください。

③容器に種菌を入れる
容器に牛乳を注ぎ、次に種菌を先ほど消毒したスプーンですくって入れます。この時、発酵を促すために瓶の上部は2cmほど空間をあけておきましょう。

種菌の目安は牛乳に対して10:1の割合で!今回は500mlなので50gほど入れました。牛乳が1リットルの場合、種ヨーグルトは100g(大さじ6杯)程度です。多すぎても少なすぎてもうまくいかないようなので気を付けましょう。

④蓋を閉めたら容器を振る
蓋をしっかり閉めたら、種菌と牛乳を混ぜるために容器をシェイク!混ぜなくても成功するみたいなので、気にならない方はそのまま放置でも☺︎
カスピ海ヨーグルトの発酵に適した温度は20度~30度。お家の中で良さげな場所を探してみて下さい。

<出来上がるまでの目安>
夏季(25度~30度):6時間〜約1日
冬季(20度前後):2~3日


⑤出来上がり!(次の分の植え継ぎを行う)

固まったらすぐに冷蔵庫に移して冷やしましょう。
次にまた増やす場合には、食べてしまう前に、種ヨーグルトを他の容器に移しておいて下さいね。

(種ヨーグルトを取るときは、なるべく中の方を取る方が菌が強いそうです♪)

ちなみに、牛乳パックで作られる方は、この時点で牛乳パックに種菌を入れて置いておくだけで次のヨーグルトができちゃいます!制作時間はものの1分ほど。笑

早速食べてみましたが、とろりとしていて美味しい!市販のものとなんら変わりません。むしろ自分で作り、愛情がこもっているぶん美味しく感じます*


出来上がったヨーグルトはだいたい1週間を目途に食べきるようにしましょう。種ヨーグルト分けた場合も同じく1週間以内に作るようにします。冷凍保存すれば数か月は大丈夫とのこと。冷凍していた種ヨーグルトを使って作る際は、冷蔵庫の中で徐々に自然解凍をして下さいね!



▶︎カスピ海ヨーグルトのメリット・デメリット

〈メリット〉
・牛乳があれば作り続けられる
・菌が強く失敗しづらい
・ヨーグルトメーカーなど特殊な用具の準備不要
・家庭でも簡単に増やせる
・プラスチック容器が減らせる
・低温発酵なので雑菌が繁殖しにくい

〈デメリット〉
・少しでも菌が入ると失敗してしまう
・殺菌に手間がかかる

デメリットを考えてみたのですが、本当に手間がかかる程度しか思いつきませんでした。プラスチック容器も減るし、経済的だし、自家製カスピ海ヨーグルト、本当におすすめです!

▶︎ヨーグルト作りのコツ

・とにかく徹底して殺菌!
・牛乳は未開封のものを使い、作る前に常温に戻しておく
・種にするヨーグルトはできたての新鮮なヨーグルトから取り、別の容器に保存する
(すぐに使わない場合は冷蔵庫に保存。1週間以内に使うようにする。)
・1〜2ヶ月ごとに種菌粉末か新しいヨーグルトから作り直し、新鮮なヨーグルトを保つようにする

これを守れば誰でも簡単に作ることができちゃいますよ。
観察するのも面白いのでお子様と一緒に作業をするのもおすすめです♪

▶︎つくることは、生きること

植え継ぎという言葉を、今回のヨーグルト作りで私は初めて知りました。

植え継ぎとは?
少量のヨーグルトを種菌とし、牛乳に入れて発酵させることで新たなヨーグルトを増やすこと。また、その過程を継続すること。

継代(けいだい)とも言うのだそう。なんだか受け継いで今後も続いていくという、未来のある感じが素敵ですよね。


ものをつくることは、生きていくということ。それを最近特に実感しています。ゴミを減らすために始めたはずの手作りたちが、小さな幸せをたくさん届けてくれるんですよね。はたから見ると些細なことかもしれませんが、ああ、生きてるんだなと実感することができるんです。自分で生み出すということはこんなにも満足度の高いことなのかと、驚かされる日々。

なんでも簡単に手に入る今の世の中は、感謝の気持ちや愛情を忘れてしまいがち。ちょっと手間はかかりますが、手作りに変えると生活が彩ります。

みなさんもカスピ海ヨーグルトをお家で継代してみませんか?




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小尾野 響(こびの・ひびき)
ゼロウェイストホーム研究家🌏
“美しく楽しく豊かに”行えるゼロウェイストを提唱中。
世界に大幅な遅れを取っている日本にゼロウェイストのムーブメントを起こしたい!
現在の夢は、地球に優しい商品を集めた自分のお店を持つこと。
脳科学学習塾 RAKUTO箕面校 講師。


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(写真=Pixabay)


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